シラバス情報

授業科目名
ゲーム理論 (経済学部・国際商経学部/専門科目)
(英語名)
Game Theory (J) (経済学部・国際商経学部/専門科目)
科目区分
専門教育科目
-
対象学生
国際商経学部
学年
2年
ナンバリングコード
KCCBK2MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
下平 勇太
所属
非常勤講師
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
講義終了後教室にて
連絡先
shimodaira@iser.osaka-u.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/3◎
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
本講義では実験を通してゲーム理論の考え方を学び,ゲーム理論を使って議論する能力を身につける.ゲーム理論は互いに影響を及ぼし合う複数の主体(個人,企業,国家)の意思決定を分析する数理的枠組みである.経済学研究においてゲーム理論は必須のツールであり,応用分野を学ぶ上でもゲーム理論を習得することは有用である.

【到達目標】
  1. (知識)ゲーム理論の入門的内容(支配戦略均衡,ナッシュ均衡,部分ゲーム完全均衡)を理解する.
  2. (技能,表現力)ゲーム理論の典型的な演習問題について,解概念を適切に使って議論することができる.
  3. (思考力,判断力)現実の様々な現象をゲーム理論の枠組みで分析できる.

授業のサブタイトル・キーワード
【サブタイトル】実験を通して学ぶゲーム理論
【キーワード】支配戦略均衡,ナッシュ均衡,部分ゲーム完全均衡,混合戦略,実験経済学,行動経済学
講義内容・授業計画
【講義内容】ゲーム理論が取り扱う状況を体感するために実験を教室で実施する.その後,ゲーム理論の考え方,枠組み,解概念を学ぶ.さらに,実験経済学,行動経済学的なトピックも紹介する.

【授業計画】
  1. ガイダンス,イントロダクション
  2. 囚人のジレンマゲーム(戦略形ゲーム,支配戦略均衡,パレート効率)
  3. 美人投票ゲーム(支配される戦略の逐次消去)
  4. 協調ゲーム(ナッシュ均衡,フォーカルポイント)
  5. 鹿狩りゲーム(複数均衡,利得支配,リスク支配)
  6. マッチングペニーゲーム(混合戦略)
  7. タカハトゲーム(進化ゲーム,進化的安定戦略)
  8. 中間まとめと演習
  9. ムカデゲーム(展開形ゲーム,部分ゲーム完全均衡,後向き帰納法)
  10. 交渉ゲーム(最後通牒ゲーム,独裁者ゲーム)
  11. 無限回繰り返し囚人のジレンマゲーム(繰り返しゲーム,トリガー戦略)
  12. レモン市場ゲーム(同時手番の不完備情報ゲーム,ベイジアン均衡)
  13. オークションゲーム(第2価格オークション,耐戦略性)
  14. シグナリングゲーム(逐次手番の不完備情報ゲーム,完全ベイジアン均衡)
  15. まとめと演習
  16. 期末試験

教科書
指定なし.
参考文献
  • 岡田章,加茂知幸,三上和彦,宮川敏治(2015)『ゲーム理論ワークブック』有斐閣.
  • 岡田章(2014)『ゲーム理論・入門 [新版]—人間社会の理解のために』有斐閣.
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】事前に授業の範囲を確認し,必要となる数学の知識が不足している場合には補う(各講義前30分).
【復習】 レポート作成(全3回,各10時間).講義内容の理解を深めるために講義ノートを読み直し計算練習を行う(各講義後90分).
アクティブ・ラーニングの内容
授業の冒頭で意思決定実験を行う.受講者が,全体としての帰結を予想しながら,ゲームのプレイヤーとして実験に参加することで,ゲーム理論が扱う状況に対する理解を深める.
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
到達目標に記載した能力,すなわち,ゲーム理論の考え方,枠組み,解概念に対する理解,演習問題で適切に議論する能力,現実の現象についてゲーム理論を使って分析する能力の到達度に基づき, S(90点以上),A(80 点以上),B(70 点以上),C(60 点以上)による成績評価のうえ,単位を付与する.

【成績評価の方法】
レポート課題(40%,全3回),期末試験(60%)を基準として,受講態度(実験への参加)を含めて総合的に評価する.


課題・試験結果の開示方法
レポート課題は,採点後返却する.期末試験は、試験結果に関する全体的な講評や模範解答をユニバーサルパスポートの機能を使って示す.
履修上の注意・履修要件
  • 授業中に受講者を対象として意思決定実験を行うため,インターネットに接続できるノートパソコン,タブレット,スマートフォンのいずれかがあると良い.
実践的教育
該当しない.
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。