国際商経学部

hoshiyam@em.u-hyogo.ac.jp

【講義内容】
経済史・経営史、日本思想、経済思想の学術的な手法を基礎にした研究発表会を主催することを目標に、本期は必要とされる調査を進めて、講演内容の骨格を固める。
本期は、人口流動化に伴う地域アイデンティの消失という地域社会が抱える問題を聞き取り調査を通じて把握したうえで、5〜7人のチームを結成し、兵庫県の歴史に関係したテーマを選び、研究を進める。

小林一三は、20世紀初頭の日本において、農村地帯に電鉄を敷き、沿線の住宅地を開発、道路を建設する等、生活インフラを整備、百貨店、ホテル、動物園、遊園地、宝塚歌劇、東宝映画、プロ野球等々、たくさんの人たちが楽しむ事業を多角的に展開、関西エリアの地域発展に大きな貢献をした。一民間人であった一三が、多くの事業を一代でなしとげた背景には、どのような思想があったのだろうか。また地域の発展に対し、どのような考えをもっていたのだろうか。小林一三の事業や思想から、現代の地域社会が抱える問題解決に役立つヒントを見い出し、真の地域の発展とは何か、考究していく。グループごとにテーマを決め、調査、ディスカッションを進め、最後にグループプレゼンテーションを行う。

フィールドワークでは阪急関連施設（小林一三記念館等）を訪問予定。

【授業計画】
1.ガイダンス
2.経済史・経営史による学び（講義）
3.経済思想による学び（講義）
4.日本思想による学び（講義）
5.チーム結成と地域社会の課題考察
6.地域社会の抱える課題の調査（学外）
7.グループワーク1（研究テーマと課題の設定）
8.グループワーク2（調査1）
9.グループワーク3（進捗報告会準備）
10.進捗報告会
11.グループワーク4（課題・内容の再検討）
12.グループワーク5（調査2）
13.グループワーク6（中間発表準備）
14.次年度に向けた中間発表会
15.振り返り

適宜、プリントを配布する。

必要に応じて適宜示唆する。

【予習】授業で取り組む課題を考える（15ｈ：各回1ｈ）

【復習】授業で決定した課題に取組む（45ｈ：各回3ｈ）

・５〜７名のグループに分け、グループ単位でプレゼンを予定（2回）
・その他必要に応じてフィールドワークを実施（適宜）

【成績評価の基準】

・地域内の住民間の紐帯の弱さのもたらす現状のもたらす問題を理解したうえで、歴史的視角から地域アイデンティティ再構築にむけた調査・研究への取組と成果を評価して単位を支給する。

・知識・技能、思考力、表現力等の到達度に応じて、S（90点以上）、A（80点以上）、B（70点以上）、C（60点以上）による成績評価を与える。

【成績評価の方法】

・授業への貢献度（発言・質問・積極的に参加する姿勢）：50％
・授業の区切りごとの提出物：50％

必要に応じて適宜フィードバックを実施するが、総評は最終講義時に行う。

【履修上の注意】

・プロジェクトゼミナールⅡ（２年次前期）と連続して受講することが前提に授業は計画されている。

・他者と協力しながら課題に対して積極的に取り組むことが必要なため、チームメイトおよび教員との報告、連絡、相談を欠かさない。

・講義・報告会等は、大澤ゼミとの共同開催になる。

・原則、遅刻や欠席は厳禁である。

・月曜日の講義時間以外に活動することがある。

【履修要件】
基礎ゼミナールの単位を修得していることが望ましい。

学外調査、グループワーク、プレゼンテーションを実施することから、実践的教育に該当する。