シラバス情報

授業科目名
電子回路Ⅰ
(英語名)
Electronic Circuits Ⅰ
科目区分
専門教育科目
対象学生
工学部
学年
2年
ナンバリングコード
HETBK2MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
中嶋 誠二
所属
工学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
適宜(事前連絡が望ましい)・B616室
連絡先
nakashima@eng.u-hyogo.ac.jp 

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
2◎/3◎/4◎
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義の目的】
 身の回りにある電子機器の動作を理解する上で、能動素子(ダイオード、バイポーラトランジスタ、MOS-FET)の動作を理解することが第一歩である。これらの素子を用いて構成されるアナログ電子回路は信号の増幅・発生・成形等に用いられる。本講義ではアナログ電子回路の基本であるバイポーラトランジスタおよびMOS-FETを用いた増幅回路の理解を目指し、能動素子の動作原理を解説し、これらの素子の取り扱いを学ぶ。また、増幅回路の増幅動作、周波数特性について学ぶ。教科書各章終了時に、章末問題よりレポート課題を課し、各章ので学んだ内容の定着を図る。
【到達目標】
・ダイオード、バイポーラトランジスタ、MOS-FETの動作原理を説明できる。
・バイポーラトランジスタ、MOS-FETを用いた増幅回路の増幅動作、周波数特性を説明・解析できる
授業のサブタイトル・キーワード
【サブタイトル】
身の回りの電子機器を理解するための能動素子の取り扱いと、それらを用いた増幅回路
【キーワード】
・ダイオード、バイポーラトランジスタ、MOS-FET、増幅回路

講義内容・授業計画
【講義の内容】
 電子回路Ⅱと合わせて電子回路の基礎全般を習得する。電子回路Ⅰではアナログ電子回路を扱い、最初に、電子回路を構成する基本素子であるダイオードおよびトランジスタ、FETの動作原理を説明する。次にアナログ電子回路の基本回路である増幅回路、バイアス回路、電力増幅回路、増幅回路の周波数特性を解説する。バイポーラおよびMOS-FET回路の両者を取り上げ、これらを用いた増幅回路の動作を修得する。
【授業計画】
1.直流と交流、線形素子、線形素子回路の周波数特性、キルヒホッフ則 (教科書 第1章)
2.真性半導体、不純物半導体、pn 接合とダイオード、ダイオードの電圧・電流特性(直流) (教科書 第2章 2.1-2.4)
3.バイポーラトランジスタ、バイポーラトランジスタの動作原理 、バイポーラトランジスタの静特性(直流特性)(教科書 第2章 2.5)
4.電界効果トランジスタ(FET) (教科書 第2章 2.6)
5.ダイオードの交流特性、バイポーラトランジスタの交流特性と等価回路 (教科書 第3章 3.1-3.2)
6.h パラメータと小信号等価回路(教科書 第3章 3.3)
7.  FET の交流特性と等価回路、実際のFET の等価回路(教科書 第3章 3.4-3,5)
8.バイポーラトランジスタ基本増幅回路、エミッタ接地増幅回路と小信号等価回路、入力・出力インピーダンスと整合 (教科書 第4章 4.1.1-4.1.2)
9.  バイアスの設定, ベース接地増幅回路とコレクタ接地増幅回路 (教科書 第4章 4.1.3-4.1.4)
10.FET 基本増幅回路、ソース接地増幅回路、ソース接地増幅回路のバイアスの設定、ゲート接地増幅回路とドレイン接地増幅回路 (教科書 第4章 4.2)
11.電力増幅回路:A 級増幅回路、B 級増幅回路、C 級増幅回路 (教科書 第5章)
12.利得の対数表現、BJT 回路の周波数特性、ベース接地電流増幅率αの周波数特性、BJTの寄生容量と高周波特性、エミッタ接地増幅回路の高周波特性の解析、エミッタ接地増幅回路の低周波特性の解析 (教科書 第6章 6.1, 6.2.1-6.2.4)
13.低周波数領域における結合コンデンサの影響、低周波数領域におけるバイパスキャパシタの影響(教科書 第6章 6.2.5-6.2.6)
14.FET 回路の周波数特性、FET の周波数特性(教科書 第6章 6.3.1)
15.ソース接地増幅回路の高周波特性の解析、ソース接地増幅回路の低周波特性の解析(教科書 第6章 6.3.2-5.3.3)

※レポート作成に生成系AIの使用を想定していない。レポート課題は各自で実施すること。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。



教科書
「本質を学ぶためのアナログ電子回路入門」(阿部克也著 共立出版)
参考文献
「等価回路でしっかり理解 詳解 電子回路」(吉三木拓司著 オーム社)
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示するテキストの街頭部分を事前読み込み(15h)
【復習】章末問題レポート課題作成(6回、18h)、講義内容の理解を深め定着させるためにテキストの該当部分を読み直し、配布講義資料の数式を各自で導出(27h)
アクティブ・ラーニングの内容
該当しない
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
能動素子の動作原理の説明、増幅回路の増幅動作・周波数特性を説明・解析できる者については、講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】
章末問題レポート課題25%、定期試験(中間試験+期末試験)75%の合計にて評価する。
課題・試験結果の開示方法
章末問題レポート課題についてはユニバーサルパスポートのクラスプロファイル機能を使って模範解答を示すとともに講義中に講評を示す。
定期試験は授業評価アンケートの教員コメント欄に試験結果に関するコメントもあわせて記載する。

履修上の注意・履修要件
・履修に当たっては「電気回路基礎」、「電気回路I」の単位を取得していることが望ましい。

実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。