シラバス情報

授業科目名
制御システムⅡ
(英語名)
Automatic Control Ⅱ
科目区分
専門教育科目
対象学生
工学部
学年
3年
ナンバリングコード
HETBK3MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
古谷 栄光
所属
工学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標4/目標9
オフィスアワー・場所
授業日当日12:10-13:00・担当教員居室
連絡先
furutani@eng.u-hyogo.ac.jp


対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
3◎/4〇/5〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】例えばエアコンで室温の制御を行う際に,室温という最終的なデータだけを使って制御するよりも,エアコン内部にあるモータなどの要素の状態もデータとして使った方が,よりきめ細かな制御が可能となることは容易に想像がつく。このように,システムの入出力間の関係を表現する伝達関数ではなく,システムの内部の状態も含めて表現する状態方程式に基づいた現代制御理論の基礎的な考え方を解説する。
【達成目標】状態方程式,状態遷移式,可制御性,可観測性,レギュレータ,サーボ系,オブザーバ,極配置法,最適法などの現代制御理論の基礎的な概念について説明でき,簡単な系について計算ができるようになること。
授業のサブタイトル・キーワード
状態方程式,可制御性,可観測性,レギュレータ,サーボ系,オブザーバ,極配置法,最適法
講義内容・授業計画
【講義内容】本講義では,伝達関数に基づいた古典制御理論と並んで重要な現代制御理論について,必要な線形代数の知識を復習しながら演習を交えて学ぶ。

【授業計画】
1. 線形代数の復習1(行列・ベクトルの記法から逆行列の計算まで)
2. 線形代数の復習2(ベクトルの一次独立性から行列の対角化の計算まで)
3. 状態方程式によるシステムの表現(RLC回路,機械振動系,DCモータなど)
4. 伝達関数と状態方程式
5. 状態方程式の解と状態遷移行列
6. システムの安定性
7. 可制御性と可観測性
8. モード分解・演習
9. 状態フィードバックによる極配置
10. 可制御標準形と極配置の関係
11. 状態フィードバックと出力フィードバック
12. オブザーバ
13. サーボ系の構成法
14. サーボ系の設計法
15. 最適制御

生成系AIの利用:生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。レポート等については学生本人が作成することを前提としているため,生成系AIのみを用いて作成したレポートを提出してはいけない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない,または認定を取り消すことがある。
教科書
「制御基礎理論」 中野道雄, 美多勉共著 コロナ社(昭晃堂の版も可)
参考文献
「システム制御理論入門」,小郷寛,美多勉共著,実教出版
「初めて学ぶ現代制御の基礎」 江口弘文, 大屋勝敬共著 東京電機大学出版局
「演習で学ぶ現代制御理論」 森泰親著 森北出版
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示する教材の事前読み込み・視聴(20h)
【復習】レポート作成(8回,20h),講義内容の理解を深め定着させるためのテキスト・ノートの読み直し(20h)
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき,S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ,単位を付与する。
【成績評価の方法】提出物30%,定期試験70%を基準として評価する。
課題・試験結果の開示方法
レポートは,講義の中で講評する。
定期試験は,授業評価アンケートの教員コメント欄に試験結果に関するコメントもあわせて記載する。


履修上の注意・履修要件
・受講前に代数学I,代数学II及び制御システムIの単位を取得していることが望ましい。特に制御システムIが未履修である場合には,簡単なラプラス変換の計算法や伝達関数の概念について事前に学習しておくこと。
・科目の性質上,ほぼ必ず前回までの内容を全て踏まえた上で講義を行うため,演習問題などを通じて毎回確実に理解するように努めること。
・病気などでやむを得ず欠席する場合は,診断書(コピー可)を提出すること。
・一部の内容については,MATLABを利用して説明をする。理解を深めるためMATLAB (Control Toolboxを含む)を利用できるようにしておくことが望ましい。
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。