シラバス情報

授業科目名
熱力学Ⅱ
(英語名)
Thermodynamics Ⅱ
科目区分
専門教育科目
対象学生
工学部
学年
2年
ナンバリングコード
HETBK2MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
山口 義幸
所属
工学研究科 機械工学専攻
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標7
オフィスアワー・場所
水・木曜・16:30〜18:30・書写C133研究室
連絡先
Universal Passport のクラスプロファイルから問い合わせること。

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
5◎/4〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
講義目的
 熱力学Ⅰで学んできた第一法則と第二法則の工学的応用を中心に講義する。最初に,第二法則から得られる重要な概念であるエクセルギーの考え方を学ぶ。次に,熱力学の二つの重要な応用である動力生産と冷凍における各種の熱力学的サイクルについて講義する。これらの各サイクルにおける熱効率の計算に熱力学の基本法則がどのように使われているかを例題と演習を通して学ぶことになる。最後に,熱力学で現れる各状態量間の一般関係式について講義する。
達成目標
 エクセルギーとエントロピーの関係を理解し,説明できること。各種理論動力サイクルの p-v 線図と T-s 線図を描くことができ,その熱効率を計算できること。冷凍サイクルの成績係数および湿り空気の状態変化の計算方法を理解し,グラフを活用しそれらの値を計算できること。熱力学の一般関係式の意味を理解し,一般物質および理想気体の熱力学的性質を説明できること。

授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:熱エネルギーの有効利用,熱機関の理論サイクル,冷凍と空調,熱力学の一般関係式
講義内容・授業計画
科目の位置付け,教育内容・方法
 熱力学は,エネルギーや物質の移動に伴う状態の変化を取り扱う学問で,工学における最も重要な基礎科目の一つである。ここでは,熱力学Ⅰで学んだ熱力学基本法則を基に,実在の各種熱力学的サイクルの熱効率や蒸気状態の計算に熱力学の基本法則がどのように使われているかなどについて講義する。

授業計画
1.概要説明, 熱力学Ⅰの復習,エクセルギーⅠ エクセルギー解析の必要性
2.エクセルギーⅡ 仕事を発生する潜在能力,エクセルギーの基礎
3.エクセルギーⅢ 様々な系のエクセルギー,エクセルギー損失
4.ガス動カサイクルⅠ 熱機関とサイクル,オットーサイクル,ディーゼルサイクル
5.ガス動カサイクルⅡ サバテサイクル,スターリングサイクル,ブレイトンサイクル
6.ガス動カサイクルⅢ ブレイトン再生サイクル,エリクソンサイクル
7.ガス動カサイクルⅣ ジェットエンジンのサイクル,ガス冷凍サイクル,
  蒸気動カサイクルⅠ 蒸気の状態変化,湿り蒸気
8.中間試験
9.蒸気動カサイクルⅡ ランキンサイクル,ランキン再熱サイクル
10.蒸気動カサイクルⅢ ランキン再生サイクル,複合サイクル
11.冷凍サイクルⅠ 冷凍の発生,成績係数,逆カルノーサイクル,ガス冷凍サイクル
12.冷凍サイクルⅡ 蒸気圧縮式冷凍サイクル
13.冷凍サイクルⅢ 空気調和 湿り空気の性質,湿り空気線図
14.熱力学の一般関係式Ⅰ デュエムの定理,一般関係式,マイヤーの関係式
15.熱力学の一般関係式Ⅱ 理想気体の特性,ジュール・トムソン効果,
  クラペイロン・クラウジウスの式

生成系AIの利⽤:
生成系AIの利⽤については教員の指⽰に従うこと。生成系AIによる出⼒結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AIによる出⼒をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。
教科書
JSME テキストシリーズ 「熱力学」,日本機械学会編,丸善.
参考文献
基礎から学ぶ工業熱力学,佐野・杉山・永橋 共著,コロナ社.
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して教科書を事前読み込み(15h),関連する熱力学Ⅰの基本事項確認(15h)
【復習】各回の課題回答作成(15h),課題正答例の解読および,講義内容を定着させるためのテキスト読み直し(15h)

アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
単位取得の条件:宿題 25点(2点×12回+1点×1回),中間試験 25点,期末試験 50点 の重みで合計して評価する。ただし,(a): 宿題は20点,(b): 中間試験は10点,(c): 期末試験は 20点 に達しない場合,単位の取得を認めない。
課題・試験結果の開示方法
各課題はユニバーサルパスポートで提出し,それぞれに正答例と採点結果およびコメントをフィードバックする。
期末試験は原則対面方式で行うが,ユニバーサルパスポートのテスト機能で結果開示用のテストにアクセスすることで,採点結果とコメントのフィードバックを受けられる。
履修上の注意・履修要件
(1) 熱力学Ⅰの基礎知識を前提とする。
(2) 宿題の提出期限を守ること。

実践的教育
該当しない。
備考
翌年の履修は「再履修」のみで,「再受験」は認めない。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。