シラバス情報

授業科目名
先端固体電子工学
(英語名)
Advanced solid state electronics
科目区分
電気物性工学専攻/電子情報工学専攻 共通科目
対象学生
工学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
HETMA5MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
中嶋 誠二
所属
工学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
随時 B616居室
(事前にメール連絡が望ましい)
連絡先
nakashima@eng.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/2◎/3◎
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
物質の特性は構成する原子の種類と配置のみで決定される。特にSiをはじめとする結晶材料はその構造的対称性が物性の異方性を決定し、各種機能性材料の特性発現を決める。本講義は結晶材料の対称性をいかに表すかを修得し、圧電材料をはじめとする機能性材料の特性との関連を理解することを目的とする。その際、テンソルを導入し、テンソルの要素と対称性の関係を説明する。これにより物性と対称性の関係を理解することを目的とする。

【到達目標】
・結晶の対称性を表す手法を説明できる。
・テンソルを用いて各種機能性材料の物性を表せる。
授業のサブタイトル・キーワード
サブタイトル
原子の配置と物性の関係を理解するための個体電子工学
キーワード
結晶材料、機能性材料、物性
講義内容・授業計画
講義内容
 まず、固体の電子構造やバンド構造を復習する。次に結晶構造の表し方、対称性の表し方を講義し、圧電効果や非線形光学効果を例に対称性が機能性材料の特性発現にいかに寄与するのかを講義する。その際テンソルを導入し、機能性材料物性をテンソルをも用いて記述する。

授業計画
1.固体の電子構造、エネルギーバンド (教科書第0章)
2.対称操作、結晶構造の定義 (教科書 第1章 1.1-1.2)
3.2次元ネット  (教科書 第1章 1.3)
4.3次元格子とブラべ格子(教科書 第1章 1.4-1.5)
5.対称操作の表記とステレオ投影図 (教科書 第2章 2.1-2.2)
6.点群 (教科書 第2章 2.3-2.4)
7.各点群における極点と対称要素のステレオ図(直方晶系、正方晶系、単斜晶系)(教科書 第2章 2.5)
8.各点群における極点と対称要素のステレオ図(三方晶系、六方晶系、立方晶系)(教科書 第2章 2.5-2.6)
9.群論の基礎(教科書 第4章 4.1-4.2)
10.物性テンソルとフィールドテンソル(教科書 第11章 11.1)
11.テンソルの定義と座標変換(教科書 第11章 11.2-11.3)
12.テンソル成分の削減とマトリックス表示、ノイマンの原理(教科書 第11章 11.4-11.5)
13.結晶の対称性と物性テンソル(1階テンソル、2階テンソル)(教科書 第11章 11.6-11.7)
14.結晶の対称性と物性テンソル(3階テンソル)(教科書 第11章 11.7)
15.いくつかの応用(教科書 第11章 11.8-11.9)

※レポート課題は生成系AIの使用を想定していない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。


教科書
今野豊彦 著「物質の対象性と群論」共立出版
参考文献
Kenji Uchino 原著 「強誘電体デバイス」森北出版株式会社
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示するテキスト(15回 30h)
【復習】レポート作成(1回、5h)、講義内容の理解を深め定着させるためにテキストを読み直し(15回 25h)
アクティブ・ラーニングの内容
該当しない。
成績評価の基準・方法
授業中に行う演習およびレポート(各50点)により評価する。
課題・試験結果の開示方法
演習は講義内で解説する。
最終レポートは授業評価アンケートの教員コメント欄に講評を記載する。

履修上の注意・履修要件
物性論の基礎的知識を有していることが望ましい。


実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。