シラバス情報

授業科目名
無機化学Ⅰ
(英語名)
Inorganic Chemistry I
科目区分
専門基礎科目(専門関連科目)/教職課程科目
対象学生
理学部
学年
1年
ナンバリングコード
HSSBA1MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
小簑 剛
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
金曜日 16:30〜17:00
(714号室)
連絡先
komino@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/5◎/9◎
研究科DP
全学DP
4-1◎/4-2◎
教職課程の学修目標
目標2:教え、寄り添う力

講義目的・到達目標
【講義目的】化学を学ぶ上で、原子の概念を理解することはその基礎となる。本講義では、原子の構造を理解し、さらに、原子の構造が原子間の結合や酸・塩基反応および酸化・還元反応とどのように関係しているかを理解することを目的とする。

【到達目標】(i) 原子軌道および周期表の概念を説明できること、(ii) 分子軌道と分子構造を関係づけられること、(iii) 金属およびイオン固体における結合の特徴を説明できること、(iv) 簡単な酸・塩基反応および酸化・還元反応の問題が解けること、である。
授業のサブタイトル・キーワード
サブタイトル:はじめての波動関数およびその物質の性質との関係
キーワード:原子軌道、分子軌道、混成軌道、電子構造、元素の周期性、金属・半導体・絶縁体、酸・塩基、酸化・還元
講義内容・授業計画
【講義内容】
本講義では、最初に原子および分子の概念を紹介する。次に、結晶における原子間の結合と諸性質を概観し、酸・塩基反応および酸化・還元反応の基礎について講述する。

【授業計画】
1) はじめに (教職科目であることに関する説明含む)
2) 物理的内容の概説 (テキスト上1章)
3) 原子の表記法と同位体、古典的量子論、原子スペクトル (テキスト上1章)
4) 電子の波動性、波動関数、シュレーディンガー方程  (テキスト上1章)
5) 原子中の電子の波動関数、電子のスピンと電子配置  (テキスト上1章)
6) 元素の周期性、分子の波動関数  (テキスト上1章および2章)
7) 分子の電子配置  (テキスト上2章)
8) 混成軌道、VSEPRモデル (テキスト上2章)
9) 電気陰性度、結晶の構 (テキスト上2章)
10) 半導体、イオン結晶と格子エネルギー  (テキスト下3章)
11) ボルン・ハーバーサイクル、酸・塩基I  (テキスト下3章)
12) 酸・塩基II  (テキスト下3章)
13) 酸化・還元  (テキスト下4章)
14) 発展的内容   (テキスト下4章)
15) まとめ
定期試験

【生成系AIの利用】本講義において、受講者が生成系AIの利用を検討する機会はない。このため、生成系AIの利用に関する注意事項はない。

教科書
本科目用のテキスト『無機化学I (上)・(下)』をユニバーサルパスポートで配布する。ダウンロードの上、使いやすい形式 (印刷して冊子体で利用、電子版のまま利用、など) で利用すること。
参考文献
初回授業『はじめに』を受講した上で、必要に応じて、以下の書籍を参考にすること。
『ハウスクロフト 無機化学(上)』C. E. Housecroft・A. G. Sharpe著、巽和行・西原寛・穐田宗隆・酒井健 監訳 (東京化学同人)
上記参考文献よりもやや平易な記述:『基本無機化学』荻野博・飛田博実・岡崎雅明 著 (東京化学同人)
高校物理の参考:『新しい高校物理の教科書』山本明利・左巻健男 著 (講談社)
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】テキストをダウンロードして授業前に読み、理解できない箇所を各自で確認する。必要に応じて参考文献を読む。(30h)
【復習】授業前に理解できなかった箇所について理解したこと (理解の仕方) をノートに書く。(15h)小テストを解き、答案をユニバーサルパスポートから提出する(4回、15h)。


アクティブ・ラーニングの内容
基本的に採用しないが、必要であれば、教職科目の観点から本科目が包括する内容に関するメンタリング (少人数のアクティブ・ラーニング;本科目に関する内容の内、中等教育で扱う事柄を中学生・高校生に説明するための練習) が可能である。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
S(90点以上)、A(80 点以上)、B(70 点以上)、C(60 点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】
定期試験100%を基準として、小テストを含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
小テストの解答は、原則、小テスト後の講義内で解説する。
期末試験の答案は、原則、補講を利用して返却する。 

履修上の注意・履修要件
・高校の化学と物理に習熟していない場合は、参考書等を利用して、講義内容を予習すること。
・過去の授業をwebから動画で閲覧できるので、予習・復習に役立てること。初回の授業でURLとパスワードを案内する。
実践的教育
該当しない。
備考
本科目の目的『原子の構造を理解し、さらに、原子の構造が原子間の結合や酸・塩基反応および酸化・還元反応とどのように関係しているかを理解する』および到達目標に目標に掲げた(i)〜(iv)の項目が、物性を支配する原理や法則・物性の発現機構、物性制御の手法や物 質 創 製 の た め の 反 応 機 構 に つ い て 体 系 的 に 理 解 し た 人 材 を 育 成 す る 観点において教職課程と関連づけられる。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。