シラバス情報

授業科目名
分析化学Ⅱ
(英語名)
Analytical Chemistry II
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
-
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBM3MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
鈴木 雅登
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3/目標9
オフィスアワー・場所
随時:研究棟401号室
(Universal PassportのQ and A機能での事前の日程調整が望ましい)
連絡先
suzuki@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/2◎/3◎
研究科DP
全学DP
4-1〇/4-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【講義目的】
本講義では,科学研究および科学産業において頻繁に使用される電気化学分析を用いた定性および定量的な分析の理論、原理を記述し理解することを目的とする。さらに,これらの理論に裏打ちされたデータやグラフを読み解き,そのグラフやデータの意味する化学的な現象を説明できることも目的である.

【到達目標】
(1)水溶液中のイオンと電極との界面での電子移動を説明できること.
(2)電気化学分析によって得られた結果やグラフと溶液内の化学反応および化学平衡の関連を説明できること.
(3)電場中の水溶液中のイオンの挙動とその挙動の特徴を利用した分析法を説明できること.
授業のサブタイトル・キーワード
【サブタイトル】
 水溶液中におけるイオンと電極界面での電子移動のメカニズムを知る.

【キーワード】
 電気化学分析,ネルンストの式,ポテンショメトリー,サイクリックボルタンメトリー,電気二重層
講義内容・授業計画
講義内容

近年の機器分析装置は、自動化、複合化が進み簡便な操作で詳細な結果を取得できる。しかし、分析装置内で進行する化学的、物理的な現象および測定原理を理解することは極めて重要である。講義を通して、これまで習得した化学的、物理的な反応現象を搭載した分析機器の特長の理解が目的である。特に電気化学分析はpHメータや血糖センサなど産業・医療分野に広く利用されている.これらのセンサの原理の理解を深めるために電気化学分析を中心に講義を行う.

授業計画
第1回 電気化学分析の基礎,酸化・還元反応
第2回 電気化学分析の基礎,標準電極電位
第3回 電気化学分析の基礎,ネルンストの式
第4回 酸化・還元滴定
第5回 ポテンショメトリー
第6回 演習(酸化還元滴定,ポテンショメトリー)
第7回 演習の解説
第8回 活性化エネルギーと過電圧
第9回 Butler-Volmerの式
第10回 サイクリックボルタンメトリー
第11回 クーロメトリー
第12回 演習(サイクリックボルタンメトリー,クーロメトリー)
第13回 演習の解説
第14回 電気二重層と電気泳動分析
第15回 電気化学を利用した最先端の分析化学
教科書
「ハリス分析化学(上) 原著9版」Daniel C. Harris 著,宗林 由樹 監訳,岩元 俊一 訳(化学同人,2017),ISBN: 9784759818352(分析化学Iの教科書)

参考文献
「ハリス分析化学(下) 原著9版」Daniel C. Harris 著,宗林 由樹 監訳,岩元 俊一 訳(化学同人,2017),ISBN: 9784759818369
「エッセンシャル電気化学」玉虫 伶太  (著), 高橋 勝緒  (著)(東京化学同人,2000),ISBN: 978-4807905157
「電子移動の化学ー電気化学入門」渡辺 正,中林誠一郎著(朝倉書店,1996),ISBN: 978-4254145939
「基礎から学ぶ分析化学」(分析化学Iで使用)
「基礎化学コース 電気化学」 渡辺 正 (著), 益田 秀樹 (著), 金村 聖志 (著), 渡辺 正義 (著), 井上 晴夫 (著)(丸善出版,2009),ISBN:978-4621081129
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】講義資料・教科書の講義前での精読(計20時間).
【復習】講義内容の理解を深め定着させるために教科書の精読(計20時間).
【演習】講義で出題される演習課題に取り組むこと(計20時間).
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない.
成績評価の基準・方法
【評価方法】
各講義後実施の小テスト(20%),演習(40%),期末試験(40%)の合計で総合的に評価する.

【採点の基準】
論理的な説明の記述を重視する.

【成績評価の基準】
S(90点以上),A(80 点以上),B(70 点以上),C(60 点以上)による成績評価のうえ,単位を付与する.
課題・試験結果の開示方法
【小テスト】
 採点後,次回の講義で返却する.また,次回の講義の初めに解説を行う.

【演習】
 採点後,講義内で返却する.また,講義中(7回,13回)に演習の解説を行う.
履修上の注意・履修要件
「分析化学I」を履修していることが望ましい.

「物理化学III」を履修していると,電気化学分析の原理の部分の理解がより深まる.
(講義内でも電気化学の基礎的な部分は取り扱うため,必須ではない)

「分析化学II」は理学部・物質科学科における【化学分析学講座】の履修要求科目である.

理学部・生命科学科の学生の履修ももちろん歓迎する.
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。