シラバス情報

授業科目名
有機合成化学
(英語名)
Synthetic Organic Chemistry
科目区分
物質科学専攻・物質反応解析学・選択科目
対象学生
理学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
HSSMM5MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
三宅 由寛
所属
理学研究科・物質科学専攻
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標7/目標9
オフィスアワー・場所
随時・研究棟・416
連絡先
miyake@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/4〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
有機化学において有機化合物の構造・光学的性質を知ることは基礎的知見を得るだけでなく、機能開拓する上で重要である。本講義では光化学の構造有機化学の基礎に対する理解を深めることを目的とする。
【到達目標】
1)光化学の原理を説明できる、2)有機化合物の構造と機能の相関を説明できることである。
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:電子励起状態、分子と光の相互作用、化学結合、芳香族性
講義内容・授業計画
【講義内容】
光化学の基礎となる光照射による電子励起状態について論述する。また、光学的手法によって有機化合物から得られる情報に基づき性質を評価する。有機化合物の構造を記述する上で重要な化学結合、芳香族性について論述し、その機能との相関を評価する。
【授業計画】
1.“光化学“を学ぶにあたって(有機化合物の構造解析、分光分析)
2.光とは何か?
3.分子の電子状態
4.電子励起状態(電子配置と電子状態)
5.電子励起状態(一重項状態と三重項状態、エネルギー状態図と素過程)
6.分子と光の相互作用(光吸収に関するLambert-Beerの法則)
7.分子と光の相互作用(分子からみた光——光が分子の上を通過する)
8.分子と光の相互作用(分子による光子の吸収と放出)
9.分子と光の相互作用(励起状態の波動関数は正しいのか)
10.化学結合(化学結合論、化学結合の量子力学的取扱い)
11.化学結合(π共役、特殊な共役、分子間相互作用)
12.ひずみと安定性(分子のひずみ、ひずみの評価、炭素単結合のひずみ)
13.ひずみと安定性(炭素多重結合のひずみ、異常な結合距離をもつ分子)
14.芳香族性(ベンゼンと芳香族化学の歴史的経緯、芳香族性発現の機構)
15.芳香族性(Hückel分子軌道法を用いた理解、芳香族性とその指標、芳香族性の実験的評価の具体例、特殊な芳香族性)

生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。課題レポートの作成や事前・事後学習に当たり、事例検索、翻訳等に補助的に生成系AIを使用しても良い。しかし、生成系AIの出力した内容について、事実関係の確認や出典・参考文献を確認・追記することが重要である。
教科書
(1) 配付資料(ユニバーサルパスポートで配布) (2)「構造有機化学 基礎から物性へのアプローチまで」(中筋一弘・久保孝史・鈴木孝紀・豊田真司 編)東京化学同人 [生協で購入可] (3) 「光化学I(井上晴夫・高木克彦・佐々木政子・朴 鐘震 著)丸善出版 [生協で購入可]
参考文献
(1) 「大学院講義有機化学 第2版 I. 分子構造と反応・有機金属化学」(編集 野依良治・中筋一弘・玉尾皓平・奈良坂紘一・柴崎正勝・橋本俊一・鈴木啓介・山本陽介・村田道雄)東京化学同人[生協で購入可]
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示するテキストを事前読み込み(15h)
【復習】関連論文の読み込み(15h)、レポート作成(15h)、講義内容の理解を深め定着させるためにテキスト教材を読み直し(15h)
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S、A、BCによる成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】
平常点、レポートにより評価します。
課題・試験結果の開示方法
レポートの講評は希望者のみ解説する。
履修上の注意・履修要件
・ユニバーサルパスポートに講義資料および連絡事項を掲示します。注意して見ておくこと。
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。