シラバス情報

授業科目名
生涯発達心理学特論
(英語名)
生涯発達心理学特論
科目区分
博士前期課程科目
保健体育・栄養教諭専修免許(選択科目)
対象学生
環境人間学研究科
学年
学年指定なし
ナンバリングコード
HHHME5MCA3
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
演習 (Seminar)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
保坂 裕子
所属
環境人間学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標4
オフィスアワー・場所
オフィスアワー一覧表(ユニバーサルパスポートに掲示)を参照のこと
連絡先
オフィスアワー一覧表(ユニバーサルパスポートに掲示)を参照のこと

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/2〇
全学DP
教職課程の学修目標
目標2:教え、寄り添う力

講義目的・到達目標
【講義目的】本講義では、これまでの学問的背景をふまえた生涯発達の視点について学ぶ。生涯発達の観点から、具体的事例に基づいて検討することをとおして理解を深め、社会実践を転換していくための新たな視座を修得することを目的とする。

【到達目標】(1)生涯発達心理学の理論的背景について説明することができる。(2)生涯発達心理学の観点から、社会実践について具体的に検討し、新たな実践の可能性を提示することができる。
授業のサブタイトル・キーワード
生涯発達心理学、文化・歴史的活動理論、社会実践への介入
講義内容・授業計画

【講義内容】

本講義は、「生涯発達心理学」の理論的背景について学んだうえで、実践的課題について議論することを中心に進めていく。とくに、ロシアの心理学者L.S.ヴィゴツキーおよびその後継者たちが展開してきた社会・文化・歴史といった文脈と発達との関連、さらには学習論との関連について理論的に学び、社会実践への応用可能性について検討する。

本講義担当者は近年、困窮する子どもへの支援実践に関するフィールドで研究を進めており、社会的課題としての子どもの困窮状態についての検討を実践事例として取り上げる。また、受講生の関心社会実践領域に応じて、理論的基盤学習のバランスを相互に検討しながら進めていくとともに、受講生の関心実践領域に基づいた発表および議論を中心に進める。

【授業計画】

1 オリエンテーション:人生のイメージ
2 生涯発達とは
3 発達をとらえる理論:L.S.ヴィゴツキーの理論とその発展①媒介理論と発達

4 発達をとらえる理論:L.S.ヴィゴツキーの理論とその発展②最近接発達領域と発達環境

5 発達をとらえる理論:L.S.ヴィゴツキーの理論とその発展③文化歴史的発達理論

6 発達をとらえる理論:L.S.ヴィゴツキーの理論とその発展④活動システムと生涯発達
7 発達をとらえる理論:L.S.ヴィゴツキーの理論とその発展⑤活動システムの転換

8 発達と学習に関する理論:Y.エンゲストロームによる拡張的学習について①
9 発達と学習に関する理論:Y.エンゲストロームによる拡張的学習について②

 10 発達と学習に関する理論:Y.エンゲストロームによるノットワーキング
11 日本における子どもの困窮問題と生涯発達(困窮をシステムとしてとらえる試みについての検討)
12 現代社会における実践課題について(受講生のプレゼンをもとに)

13 現代社会における実践課題への取り組みの実態(受講生のプレゼンをもとに)

14 現代社会における実践課題への具合的対応の検討(受講生のプレゼンをもとに)

15 まとめと評価(到達度確認)

※パソコンの利用:各講義の担当教員がユニバーサルパスポートで知らせる事前事後の指示に従うこと。 ※生成系AIの利用:生成系AIについては原則使用しない。課題・レポート等の作成に際して、教員が認める範囲を超えて生成系AIを使用したことが判明した場合は、単位を認定しない。また認定を取り消す。
教科書
使用しない
参考文献

やまだようこ(2021)『人生心理学:生涯発達のモデル』新曜社.

Y.エンゲストローム(1986/ 1999)『拡張による学習』新曜社.

Y.エンゲストローム(2013)『ノットワークする活動理論: チームから結び目へ』新曜社. 


その他、適時指定する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】各講義において扱うテキストの章を事前に熟読し、ユニバーサルパスポートにある課題に取り組む(15h)プレゼンテーションのための準備(5h)
【復習】講義のふりかえりとユニバーサルパスポートに提示する課題に取り組む(20h)レポートの作成(2タイトル。10h)
アクティブ・ラーニングの内容
毎時、テーマに即したディスカッションを行う。
また、自らが関心をもつ社会的実践課題についてのプレゼンテーションを行い、課題解決への提言を行ったうえで、受講生たちとともに議論を尽くす。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】生涯発達の観点を理解し、現代における生活実践の文脈に応用して考えられる者に単位を授与する。
講義目的・到達目標に記載する項目の到達度に基づき、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。

【成績評価の方法】 講義中に行う発表40%、ディスカッションでの積極的な発言30%、最終のレポート30%を基準として 、受講態度(積極的な質問・コメント、ディスカッションへの参加、自主レポート等 )を含め、総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
毎時、講義の中でフィードバックを行うとともに、ユニバーサルパスポートを活用する。
履修上の注意・履修要件
・心理学の基礎知識を修得していることが好ましい。
・履修にあたっては、十分に予習・復習をして講義に出席すること。
実践的教育
該当しない
備考
担当教員は、移行期における人間発達、とくにナラティヴによる青年期のアイデンティティ研究および困窮状況にある子どもの発達支援に関する実践と研究を行っている。この講義は、担当教員の専門分野を含む心理学全般の学問的基礎について解説するものである。詳細は、教員研究者データベースHP(https://cv01.ufinity.jp/u_hyogo/ )を参照のこと。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。