教員名 : 工藤 美子
|
授業科目名
母性健康生活論
(英語名)
Theories in Maternal Health
科目区分
ー
領域別専門科目
対象学生
看護学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
ANNMN5MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
工藤 美子
所属
看護学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3/目標5
オフィスアワー・場所
12:20~12:50・工藤研究室
連絡先
yoshiko_kudou@cnas.u-hyogo.ac.jp
対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
ー
研究科DP
1◎/2〇/3〇
全学DP
ー
教職課程の学修目標
ー
講義目的・到達目標
【講義目的】
生産年齢にある女性とその家族が新しい家族を形成する過程や女性の発達的変化を、移行という概念を中心に学び、移行期に生じる健康上の課題を理解する。また、周産期に生じる役割獲得や愛着形成について学習することを通じて、人が子どもや他者との関係性の中で親になる過程やそれに伴って生じる生活や健康上の課題・問題を女性の自己決定の点から学習し、女性の健康と生活を支援する力を養う。 【到達目標】 1.移行という概念を理解し、生産年齢にある女性とその家族が新しい家族を形成する過程を理解し、説明できる。 2.役割獲得及び愛着についての学習を通して、子供や他者との関係性の中で親になる過程を理解し、説明できる。 3.遺伝学的知識、生殖内分泌的知識、周産期医学的知識を活用し、親への移行の時期にある女性に生じやすい健康上の課題・問題を、女性の自己決定権の尊重という点から説明できる。 授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:移行、愛着、親になること、意思決定支援
講義内容・授業計画
【講義内容】
ゼミ形式で面接授業により展開する。提示する参考文献リストから、移行・愛着・役割・親になること・母親役割獲得過程に関する文献を読み解き、文献を統合し、各概念を明らかにする。さらに、遺伝学的知識、生殖内分泌的知識、周産期医学的知識を活用し、親への移行の時期にある女性に生じやすい健康上の課題・問題を検討する。 【授業計画】 1 回目〜3回目 移行(工藤) 移行とはどのような状況を示し、移行期にある人々はどのような反応を示すかなど、各自の体験を踏まえて理解する。特に、親への移行の時期にある女性を理解するためのこの理論の活用を検討する。 4 回目〜6 回目 愛着(工藤) 胎児期や新生児期を含む乳児期・小児期の成長/発達の特徴や養育者との関係性を踏まえ、「愛着」とは何かを検討する。さらに、「愛着」という概念に関係する看護現象について検討する。 7 回目〜8 回目 役割/親になること(工藤) 「役割」とは何か、役割の一つである「親になる」とはどういうことかを検討する。父親の役割獲得の過程についても検討する。 9 回目〜11 回目 母親役割獲得過程(工藤) 「母親」という役割に焦点を当て、女性が「親になる」過程をどのように進むのかを母親役割獲得過程に着目し検討する。 12〜13 回目 周産期医療と女性の自己決定〜出生前診断の現状と課題〜(爪田母性看護専門看護師・工藤) 実践事例に基づき、出生前診断で把握可能な胎児の遺伝的疾患を確認し、妊婦や家族の現状を把握し、「愛着」や「役割/親になること」といった概念との関連も含めて健康上の課題や問題について検討する。 14〜15 回目 周産期医療と女性の自己決定〜分娩方法の決定の現状と課題〜(工藤) 例えば、女性の分娩体験は、自身の分娩に主体的に関与できたがどうかに左右され、母親役割獲得過程にも影響するといわれていることなど、周産期医療の中で女性の自己決定権の尊重が大きく関わっていることを関連する文献等から検討する。 この授業においては生成AIの利用を予定していないが、学生が利用する場合には参考文献が実在するかなど事実確認を必ず行うこと。 教科書
各概念に関連する文献を事前に提示する。
参考文献
Meleis (2010) Transitions Theory: Middle-range and situation-specific theories in nursing research and practice. New York: Springer Publishing Company.
Rubin,R.(1984) Maternal Identity and the Maternal Experience, New York: Springer. Bowlby, J. (1969) Attachment and Loss: Vol. 1, Attachment. New York: Basic Books. 他、参考文献リストを提示する。 事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示する文献の事前読み込み・プレゼンテーションの準備(15h)
【復習】講義内容の理解を深めるために文献等の読み直し(15h) アクティブ・ラーニングの内容
ゲスト講師を交えたディスカッションを予定(12 回目)。
学生のプレゼンテーションをもとに、ディスカッションする。 成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
移行、役割、愛着という概念を理解し、その概念に関連する日本社会の現状を検討できる者に、講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に応じて、SからC までの成績評価を行い、単位を授与する。 【成績評価の方法】 プレゼンテーション50%、講義終了後に提出するレポート50%(レポートの課題は講義初回に提示する)を基準として、授業の参加度を含めて総合的に評価する。 課題・試験結果の開示方法
レポートは、コメントを付して返す。
履修上の注意・履修要件
・履修にあたっては、国内外の関連する文献を検索・検討し、文献検討した結果を授業で発表すること。
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。
|