シラバス情報

授業科目名
小児看護臨床薬理・判断過程演習
(英語名)
Pharmacology & clinical judgment onchild health nursing
科目区分
看護学研究科
対象学生
看護学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
ANNMN5MCA7
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義・演習 (Lecture/Seminar)
開講時期
2024年度後期
担当教員
丸 光惠、小阪 嘉之
所属
看護学研究科博士前期課程
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
必要時アポイントメントをとってください
連絡先
丸 光惠
mitsue_maru@cnas.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/2◎/3◎
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【演習目標】
小児高度実践看護師として、臨床の場で使用される薬剤や主な疾病の診断・治療に至るプロセスについて深く知識を習得する。こどもと家族の生活調整、回復力の促進、セルフケア能力の向上を目指し、薬剤調整等に必要となるヘルスアセスメントおよび臨床判断技術の習得を図ると共に、看護の実践能力を養う。

【到達目標】
医療を必要とする小児と家族への具体的実践を通して、
①小児の主要疾患群の臨床薬理に関する知識について、事例を基に説明できる。
②事例について臨床判断技術を駆使した判断過程を実践し、その内容について分析・説明できる。
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード
臨床薬理 臨床判断 小児看護 高度実践
講義内容・授業計画
臨床における総括の指導医師は小阪嘉之医師で、各診療科の担当医師や主治医及びCNSで指導に当たる。
さまざまな臨床の場面に出向き、受け持ちの事例等を通して、専門医より薬剤や疾病の診断・治療に至るプロセスについて確認・調整等を行ない、その治療的介入の内容を学内で報告する。
1.コースオリエンテーション
2.演習開始にあたっての準備(学生自身の日程・内容・方法等の検討の上、計画の作成)
3.演習開始にあたっての学生が各医師・CNSとの日程や内容の調整、依頼の準備と調整
4.(臨床1)小児がんの診断・治療プロセスと薬物療法1(血液腫瘍内科医師:小阪嘉之):外来診療への参加により、小児がんの診断ならびに薬剤の選択を含めた治療に関する見識を深める。
5.(臨床2)小児がんの診断・治療プロセスと薬物療法2(小阪嘉之):医師の回診への同行・相談等により小児がんの診断ならびに薬剤の選択を含めた治療に関する見識を深める。
6.(臨床3)小児がんの診断・治療プロセスと薬物療法3(小阪嘉之):診断・治療に関するカンファレンスに参加することで小児がんの診断ならびに薬剤の選択を含めた治療に関する見識を深める。
7.小児がんの診断・治療プロセスと薬物療法4:学生による本目的に対する学修の報告を行う。
8.小児がんの診断・治療プロセスと薬物療法5:学修の報告に対し、ディスカッションおよびスーパーバイズを受ける
9.(臨床4)小児がん治療における有害事象と必要となるキュアとケア1(小阪嘉之):回診等で情報を得た対象の中で、化学療法による嘔吐や痛みなどに対しての医師の判断過程ならびに薬剤の選択を含めた治療内容を理解する。
10.(臨床5)小児がん治療における有害事象と必要となるキュアとケア2(CNS:濱田米紀・中谷扶美):上記の、化学療法による嘔吐や痛みなどに対しての医師の判断過程ならびに薬剤の選択を含めた治療内容を理解し、必要となるケアについても考える。
11.(臨床6)小児内科疾患における病態、診断・治療プロセス1(小児内科医師):腎疾患・内分泌・呼吸器・循環器系等の小児内科疾患のこどもの病態を明らかにする。
12.(臨床7)小児内科疾患における病態、診断・治療プロセス2(小児内科医師) :11の疾患のこどもへの診断・治療がどのように行われているか探求する。
13.小児内科疾患における病態、診断・治療プロセス3:上記の事例について病態・診断・治療プロセスについて報告を行う。
14.小児内科疾患における病態、診断・治療プロセス4:上記事例について、ディスカッションにより薬剤を含めた治療の判断過程を理解する。
15.(臨床8)小児外科系疾患における手術侵襲時の各組織の回復過程と必要となるキュアとケア1(小児外科医師・麻酔科医師):手術侵襲としての皮膚や筋肉組織、臓器の切開・切除ならびに術創確保のための神経等の圧迫によって、こどもはどのようなダメージを受け、回復にどのようなプロセスが伴うのかを手術を受けた事例を通して理解する。また手術によって必要となる症状緩和についての薬剤を含めた治療の判断過程を理解する。
16.(臨床9)小児外科系疾患における手術侵襲時の各組織の回復過程と必要となるキュアとケア2(小児外科医師・麻酔科医師):上記と共に小児の麻酔の選択と使用方法、その影響について理解する。
17.小児外科系疾患における手術侵襲時の各組織の回復過程と必要となるキュアとケア3:学生による本目的に対する学修の報告を行う
18.小児外科系疾患における手術侵襲時の各組織の回復過程と必要となるキュアとケア4:学修の報告に対し、ディスカッションおよびスーパーバイズを受ける
19.(臨床10)重症心身障害児等(筋ジストロフィー・脳性まひ・てんかん含む)の診断・治療プロセスと薬物療法1(小児神経科医師):外来診療・リハビリ診療、入所者の回診に参加し、薬剤調整(抗けいれん剤等)の判断や呼吸のアセスメントと必要となる薬剤や呼吸補助療法の選択等の治療的判断の実際について理解する。
20.(臨床11)重症心身障害児等の診断・治療プロセスと薬物療法2(小児神経科医師):上記に基づき、事例を通してアセスメンを行い重症心身障害児の心身の問題と課題を抽出し、具体的な方策についても考えることができる。
21.重症心身障害児等の診断・治療プロセスと薬物療法3:学生による本目的に対する学修の報告を行う
22.重症心身障害児等の診断・治療プロセスと薬物療法4:学修の報告に対し、ディスカッションおよびスーパーバイズを受ける
23.(臨床12)発達障害の診断・治療プロセスと薬物療法1(児童精神科医師):発達外来に同行し、こどもや家族に行われる問診や検査の意図を含めた診断プロセスを理解できる。また薬物療法の導入の判断、薬剤の選択を含めた治療プロセスが理解できる。
24.発達障害の診断・治療プロセスと薬物療法2:上記に基づき、ディスカッションを行い、発達障害のこどもに対する今後必要となる療養生活の側面からのケアの実際や看護ケアの可能性について探求する。
25.(臨床13)虐待のリスクアセスメントと必要となるキュアとケア1(救急科医師):救急外来を受診する対象の中で虐待の判断を必要とする事例検討会に参加し、虐待の判断プロセスならびに判断内容を理解する。具体的な場面におけるリスクアセスメントの視点を明確にする。
26.虐待のリスクアセスメントと必要となるキュアとケア2:25の事例や検討会議の経験を報告し、ディスカッションにより看護の視点での判断過程を明確化する
27.(臨床14)こどもの身体への薬理学的影響の理解を深め、服用等による苦痛軽減のための提案(CNS濱田米紀・中谷扶美・栗林佑季):こどもに特徴的な薬理学的作用や薬剤の特徴を理解した上で、看護アセスメントを行う。その上で、小児に直接与薬する看護者として、こどもの苦痛を最小限に出来る薬剤の提供について薬剤師とも討議し、提案できる。
28.(臨床15)事例を用いた薬理学的側面や判断過程を含めた高度実践看護アプローチの実際(CNS濱田米紀・中谷扶美・栗林佑季):CNSによる実際に事例を用いた包括的な指示のもとに薬剤の選択や増減を含めた看護アセスメントの実際と方略、評価修正までのアプローチの実際について理解し、自身の必要となる習熟事項と展望について考えられる。
29.小児看護臨床薬理・判断過程演習まとめ1:これまでの学びを振り返り、薬理・診断・治療等への高度実践看護師しての役割と、必要となる能力について検討する。
30.小児看護臨床薬理・判断過程演習まとめ2:高度実践看護師としての医師等との協働および、臨床現場における具体的応用について検討する。
【課題】
見学や実践の具体的内容とそこでの治療的介入のプロセスを具体的に報告する。
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教科書
適宜提示する
参考文献
適宜提示する
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
実習内容の振り返り・記録・看護計画立案・課題レポートの作成 45h
アクティブ・ラーニングの内容
主体的に実習・演習内容を検討し、臨床現象の中から課題を見出す。
課題解決のために、学内外のリソースを活用して活動計画を立案する。
実践結果を発表し、ディスカッションを通してリフレクションを行い、自己と対象者・現象の新たな課題を見出す。
成績評価の基準・方法
目的・到達目標に記載する能力の到達度に応じて総合的に判断し、SからDまで成績を与える。

クラス内での実践発表(40%)および質疑応答・ディスカッション(40%)
課題レポート(20%)
課題・試験結果の開示方法
実習施設においてカンファレンスを開催し、適宜フィードバックを行う。また必要時、個別面談を行う。
履修上の注意・履修要件
実践的教育
小児看護の実践経験を有する教員により、事例やデータを示しながら実践的教育を行う。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。