シラバス情報

授業科目名
里地里山の保全管理論
(英語名)
Conservation of rural landscape
科目区分
応用科目
対象学生
緑環境景観マネジメント研究科
学年
学年指定なし
ナンバリングコード
ALLML5MCA1
単位数
1.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
澤田 佳宏
所属
緑環境景観マネジメント研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標15
オフィスアワー・場所
別途配布するオフィスアワー一覧にて通知
連絡先
研究科内アドレス一覧にて周知

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
2◎/3〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標

【講義目的】里地里山における生物多様性の保全と管理に関する理論を理解することを目的とする。

【到達目標】以下の3点を目標とする。

①里地里山の生態系タイプごとに成り立ちと人間活動との関係を説明できる。

②里地里山の生態系タイプごとに生物多様性保全上の課題を指摘できる。

③前項で挙げた課題に対して必要な保全管理手法を立案できる。


当研究科の学習・教育目標として掲げる、Ⅱ環境・造園に関する専門知識および応用力の修得を含む。

授業のサブタイトル・キーワード
生物多様性、里地里山、二次的自然、里山林、半自然草原、棚田、湿田、ため池、水路、湿地、保全、再生、植生管理、植生学、保全生態学、環境教育、環境アセスメント、環境関連法、生態系サービス、OECM、30by30、自然再興、Nature Positive、
講義内容・授業計画

【講義内容】持続可能な社会の構築には、里地里山の生物多様性を保全/活用することが必要である。この講義では、そのための手法と理論を、植生学および保全生態学の視点で学んでいく。また、里地里山の二次的自然(人為の影響下で成立した自然)を保全する理由と根拠について議論する。


【授業計画】この科目では、里地里山の生態系を「里山林」「半自然草原」「里地ウェットランド」の3タイプに区分し、それぞれの成り立ちと現状を理解した上で、保全(再生・創出)事例の検討や最新の知見の整理などを通じ、必要な知識を修得する。

第1回  里地里山の衰退と生物多様性の低下

第2回  なぜ里地里山の生物多様性を保全しなくてはいけないか

第3回  里地の半自然草原の成立ちと現状

第4回  里山の二次林の成立ちと現状 

第5回  里山林および半自然草原の管理、創出

第6回  里地のウェットランドの現状と管理

第7回  外来生物とその管理

第8回  まとめ


【生成AIの利用について】
この科目では、課題・レポート作成に生成AIを利用することを認めない。
教科書

講義において資料を配布する。

参考文献

講義において紹介する。

事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
予習では、講義資料や関連文献を読み、余力があれば不明な用語を調べておくなど(約1.5時間)。
復習では、講義資料の見直したり関連文献を読んだりするほか、キャンパス周辺の里地里山に赴き、講義で示した内容に照らしつつ観察するなど(約2.5時間)。
8回の講義の予復習合計で30時間を目安とする。
アクティブ・ラーニングの内容
第2回のテーマでは、履修者各位の意見をもとに議論を行う。その他の回でも必要に応じて議論を行う。
成績評価の基準・方法

基準:里地里山の生態系の成り立ちをどの程度理解し、説明できるか。現地の状況を見たときに、生物多様性保全上の課題を指摘し、適用可能な保全手法を提示できるか。個別の現場において、何をすべきで、何をすべきでないかを適切に提示できるか。これらによって、講義目的・到達目標に記載する能力の到達度を図り、60点以上を合格とし、SからCまでの成績とする。

方法:試験またはレポートにより評価する。受講姿勢(参加状況)を若干考慮する。

課題・試験結果の開示方法
採点後にメールまたはユニバーサルパスポートを通じて返却する。
履修上の注意・履修要件
本講義の関連科目である「里地里山の保全管理演習」を同時に履修することが望ましい。また、これまでに生態学や野生生物について学んでいない人は、保全管理基礎演習を同時に履修することが望ましい。復習の項で述べたように、日ごろから周囲の自然を観察することを習慣にして、観察眼を養ってほしい。

実践的教育
該当しない
備考
樹木医補科目として、各回で以下の内容にも触れる。樹木の分布・遺伝的多様性(第1回−第2回)、里山林と生態系サービス(第2回、第4回)、草原から森林への遷移(第3回)、森林生態系の現状と変化(第4回)、二次林のタイプと分布(第4回)、森林・農地・草原での外来生物と外来樹種(第6回)。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。