シラバス情報

授業科目名
行動経済学 (経済学部・国際商経学部/専門科目)
(英語名)
Behavioral Economics (J) (経済学部・国際商経学部/専門科目)
科目区分
専門教育科目
-
対象学生
国際商経学部
学年
2年
ナンバリングコード
KCCBK2MCA1
単位数
2単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Spring semester)
担当教員
權 孝智
所属
国際商経学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標17
オフィスアワー・場所
水曜日:10:00〜10:30
木曜日:10:00〜12:00 / 15:00〜17:00
場所:研究棟I A320
※ご来訪の際は、必ず事前にメールでアポイントメントをお取りください。
連絡先

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/3〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
講義目的
行動経済学を学び、日常の意思決定から投資決定までのさまざまな分野での選択問題を深く理解して行動経済学の概念を活用して解決策を見つけるスキルを身につけることを目指す。同時に、経済学ではあまり触れられない倫理的な側面も行動経済学の観点から議論し、行動経済学が伝統的な経済学に対して示唆する点も含め、様々な社会現象を総合的に扱うことを目的とする。

到達目標
1)行動経済学の主要な概念を理解すること
2)個人の選択問題を行動経済学の観点から分析できるようになること
3)社会問題を行動経済学の観点から分析し、解決策について議論できるようになること

授業のサブタイトル・キーワード
実験経済学、プロスペクト理論、ゲーム理論、ナッジ
講義内容・授業計画
講義内容
行動経済学は、伝統的な経済学の視点を超えて、心理学と経済学の交差点において、意思決定の裏にある複雑な要因を分析する分野である。各回において、行動経済学の多様な側面を探求し、経済実験からの事例と共に現実世界のケーススタディを通じて理論を具体的な状況に適用する。

授業計画
1. ガイダンス:行動経済学とはなにか
2. 認知的バイアスとヒューリスティック: 意思決定の心理学 - 私たちが演じるマインド・ゲーム
3. メンタル・アカウンティング:予算編成と支払いの心理学
4. 現在バイアス:いま消費するか、後で消費するか
5. プロスペクト理論①:リスクのもとでの意思決定
6. プロスペクト理論②:損失回避と保有効果
7. 金融市場と行動バイアス
8. ゲーム理論と行動経済学:戦略的思考と意思決定の相互依存性
9. 協調戦略:協調の失敗と解決策
10. 協力と文化-長期戦
11. 社会的選好と利他性:物理的インセンティブと社会的・心理的インセンティブ
12. 道徳感情の応用: 倫理と経済学の統合 
13. ナッジ①:見えない決断を導く
14. ナッジ②:政策設計に応用
15. まとめ(期末レポート提出)

※期末レポートでは、授業で学んだ行動経済学の概念を活用し、行動経済学の視点から社会問題を分析し、解決策を提案する小論文を作成すること。受講生の人数によっては、チームプロジェクト形式となる場合がある。
教科書
指定しない。資料を配布する。
参考文献
リチャード・セイラ—『セイラー教授の行動経済学入門』2007年、ダイヤモンド社
リチャード・セイラ—『行動経済学の逆襲(上)(下)』2019年、早川書房
リチャード・セイラ—、キャス・サンスティーン『実践行動経済学』2009年、日経BP
ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?(上)(下)』2014年、早川書房
大竹文雄 『行動経済学の使い方』2019年、岩波書店
筒井義郎、佐々木俊一郎、山根 承子、グレッグ マルデワ『行動経済学入門』、2017年、東洋経済新報社

事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して事前配布する資料の事前読み込み(30分)
【復習】資料の読み直しと授業中に指摘する参考文献の該当箇所を読むこと(1h)、レポート作成(練習問題2回(課題)、期末レポート1回)

アクティブ・ラーニングの内容
期末レポートとして授業で学んだ行動経済学の概念を活用し、行動経済学の観点から社会問題の分析及び解決策提案を自ら考えて述べる小論文作成。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】 行動経済学の重要な概念を理解し、知見を応用できる者については、講義目的・到達 目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、S(90 点以上),A(80 点以上),B(70 点以上),C(60 点以上)による成績評価のうえ、単位を付与す る。
【成績評価の方法】 課題20%、小テスト30%、期末レポート50%を基準として、受講態度を含めて総合的に評価する。

課題・試験結果の開示方法
練習問題形式のレポート課題は採点後返却。期末試験の採点結果に関する講評を、採点終了後にユニバーサルパスポートに掲示する。
履修上の注意・履修要件
ミクロ経済学を履修済みであること。
実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。