シラバス情報

授業科目名
監査実施論 (国際商経・専門科目)
(英語名)
Audit Practices (J) (国際商経・専門科目)
科目区分
専門教育科目
対象学生
国際商経学部
学年
2年
ナンバリングコード
KCCBK2MCA1
単位数
2単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
渡邉 泰宏
所属
社会科学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
簡単な質問は授業終了後、教室にて。それ以外はUniversal Passportを利用し、Class Profileから要予約のうえ、指定した時間・場所にて対応する。

連絡先
watanabe@acs.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1〇/4〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】この講義は、財務諸表監査の理論と実務について詳しく知ることを目的とする。日本公認会計士協会『監査基準報告書』を中心に、具体的な監査手続についても学ぶ。
【到達目標】企業と取引をしたり、企業に投資をしたりする場合、取引先や投資家は、その企業を知るために財務諸表を利用する。このとき経営者には、うそやまちがいがない財務諸表を作成する責任がある。公認会計士はそれを監査して、財務諸表に、うそやまちがいがなく利用者の判断を誤らせることがないかどうかの意見を表明する。この講義では、公認会計士による財務諸表監査はどのように実施されるのかを中心に、経営者はうそやまちがいのない財務諸表をつくるためにどのような仕組みをつくるのか、さらにそれらを取り巻く社会の仕組みはどのようになっているのかについて、受講者が基本的知識を得ることを到達目標とする。なお、この授業「監査実施論」はやや高度でかつ実務的な内容を扱う。このため監査論をはじめて学ぶ人は「監査制度論」を学んだ後にこの「監査実施論」を履修することを強く推奨する。
授業のサブタイトル・キーワード
【サブタイトル】財務諸表監査の理論と実務
【キーワード】日本公認会計士協会、監査基準報告書、品質管理基準報告書、財務諸表監査、リスクアプローチ監査、監査固有の限界、監査手続、監査実務
講義内容・授業計画
【講義内容】この講義では、公認会計士による財務諸表監査はどのように実施されるのかを中心に学習するが、経営者が構築するコントロールの仕組みやコーポレートガバナンス、関連する法規制等 についても学んでいく。講義はテキストを使って講義する。講義では日本公認会計士協会の実務指針を扱い、現場でどのように実務が行われるのかについても言及する。この授業「監査実施論」はやや高度でかつ実務的な内容を扱う。このため監査論をはじめて学ぶ人は「監査制度論」を学んだ後にこの「監査実施論」を履修することを強く推奨する。
【授業計画】(受講者の反応を見て、内容、水準、順序等を変更することがある。)
  1. 監査実施論をどのように学ぶか(本講義の目的や概要等を説明する。)
  2. 監査の総括的目的、監査調書
  3. 監査契約の締結(期首残高、契約条件の合意)
  4. 監査計画の策定(監査計画、リスク評価)
  5. 監査計画の策定(重要性、リスク対応、虚偽表示の評価)
  6. 監査手続の実施(監査証拠、監査役等とのコミュニケーション)
  7. 監査手続の実施(立会、確認、訴訟事件)
  8. 監査手続の実施(分析的手続、監査サンプリング)
  9. 監査事務所と監査業務の品質管理
  10. 監査手続の実施(会計上の不正と違法行為)
  11. 監査手続の実施(関連当事者、継続企業)
  12. 監査手続の実施(会計上の見積りの監査)
  13. 経営者確認書、監査報告書(監査意見、その他)
  14. 監査報告書の文例、後発事象
  15. グループ監査、内部監査の利用、専門家の利用
評価(定期試験)
教科書
1.日本公認会計士協会「監査基準報告書」「品質管理基準報告書」「監査基準報告書実務指針」
講義では、日本公認会計士協会「監査基準報告書」「品質管理基準報告書」「監査基準報告書実務指針」を学ぶので、日本公認会計士協会HPより入手すること。入手方法は、講義において詳しく指示するので、講義開始後に準備すればよい。(わからない人は対応しますので、個別に質問してください。)
2.講義資料はUniversal Passportを利用して配布することがある。
参考文献
盛田良久,‎ 百合野正博,‎ 朴大栄 編著『はじめてまなぶ監査論』(第2版)2020年 中央経済社 。
従来、これを前期の監査制度論テキストとして利用してきましたが、制度改正により、内容的にかなり補足説明をしないといけない状態になっています。出版後の改正点を踏まえて利用してください。必要な履修者は、各自が生協等で購入し、講義に持参すること。

その他の参考文献
1.蟹江章 井上善弘 栗濱隆一郎 編著『スタンダードテキスト監査論』(最新版)中央経済社
2.南成人 中里拓哉 高橋和則著『財務諸表監査の実務』(最新版)中央経済社
3.伊豫田隆俊、松本祥尚 林隆敏『ベーシック監査論』(最新版)同文舘出版
4.亀岡恵理子 福川裕徳 永見尊 鳥羽至英『財務諸表監査』(最新版)国元書房
5.山浦久司『監査論テキスト』(最新版)中央経済社
6.長吉眞一・伊藤龍峰・北山久恵・井上善弘・岸牧人・異島須賀子『監査論入門』(最新版)中央経済社
その他、講義中に指示する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】事前に授業対象範囲の日本公認会計士協会『監査基準報告書』等を読み込むこと。(30h)
【復習】講義で強調した点を中心に授業資料、自ら作成した講義ノート等を見直し、当日の講義で学んだことを自ら記録すること。UniversalPassportを利用して課題などを行うことがある。(30h)
アクティブ・ラーニングの内容
講義で扱う内容の量が多いためアクティブ・ラーニングは実施しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】学生が所属する学部の規程に基づく。
【成績評価の方法】定期試験の結果(100%)により評価する。定期試験に加えて、授業中の小テストやレポートを行う場合には、その回答状況、あるいは配布資料の確認状況等をUniversal Passportを利用して勘案し、授業への積極的な取り組みについては成績評価上考慮する。
課題・試験結果の開示方法
定期試験は授業評価アンケートの教員コメント欄に試験結果に関するコメントも併せて記載する。
履修上の注意・履修要件
  1. この授業「監査実施論」はやや高度でかつ実務的な内容を扱う。このため監査論をはじめて学ぶ人は「監査制度論」を学んだ後にこの「監査実施論」を履修することを強く推奨する。
  2. 簿記・会計に関する基礎知識を有していることが望ましい。また、簿記・会計に関する基礎知識を有していなくても受講して差し支えないが、その場合には必要に応じて自分で知識を補強する必要がある。 
  3. 専門学校などで資格試験の受験のために「監査論」を学習している人も多いと思います。当然のことですが、この講義では、講義目的や到達目標に照らして、資格試験の受験対策では説明しない内容も扱い、講義で説明した内容を定期試験で確認します。したがって、講義に出席し、講義内容を確実に理解することが求められます。
  4. 講義資料はUniversal Passportを利用して配布することがある。また、Universal Passportを利用して、小テストやレポートを行うことがある。
実践的教育
該当しない。
備考
経営学部と合同授業である。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。