シラバス情報

授業科目名
助産診断技術論演習
(英語名)
Practice of Maternal Care
科目区分
専門教育科目
対象学生
看護学部
学年
4年
ナンバリングコード
ANNBN4MCA3
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
演習 (Seminar)
開講時期
2024年度前期
担当教員
相澤 千絵、岡邑 和子
所属
看護学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3
オフィスアワー・場所
教員研究室
事前にメールで予約を取ってください。
連絡先
相澤 chie_aizawa@cnas.u-hyogo.ac.jp
岡邑 kazuko_okamura@cnas.u-hyogo.ac.jp


対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
3◎/4◎/6〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
 妊娠・分娩・産褥期における女性の身体的な変化、心理・社会的変化を理解し、助産過程の展開に必要なアセスメント及び援助技術の具体的方法を学ぶ。
 本演習には受胎調節実地指導員認定講習の内容を含んでいる。

【到達目標】
1)アセスメントに基づいた援助を行うための基礎技術を実施できる。
2)妊娠・分娩・産褥期の女性と家族、胎児、新生児の健康状態のアセスメントに基づく援助技術を実施できる。
3)妊娠・分娩・産褥期の模擬事例に対して必要な知識を用いて教育的な支援ができる。
4)分娩期にある模擬事例の助産過程を展開できる。
5)異常発生時の母子への介入に係る手技を実施できる。

授業のサブタイトル・キーワード
分娩介助技術、妊娠期の助産技術、新生児蘇生法、分娩期の助産過程、保健指導
講義内容・授業計画
【講義内容・授業計画】
本演習では、妊娠・分娩・産褥期および新生児期における助産過程の展開に必要なフィジカルアセスメントおよび具体的な援助技術の方法を学ぶ。演習で学ぶ援助技術は、助産実習で必須となる基礎的技術である。

1・2回 ガイダンス、分娩介助技術①
 本演習の目標や概要を説明した後、分娩介助手順を確認し、ファントームを用いて個々に分娩介助手順の「1.分娩室の準備」「2.清潔操作への準備」「3.分娩野の作成」を実施する。
3・4回 分娩介助技術②
 分娩介助手順「1.分娩室の準備」から「7.分娩後の産婦の観察」までの一連の流れを、ファントームを用いて実施する。
5・6回 分娩介助技術③/分娩期の助産技術①
 分娩介助手順「3.分娩野の作成」から「7.分娩後の産婦の観察」までの一連の流れを、ファントームを用いて実施する。胎盤モデルを用いて胎盤計測の実施を行う。
7・8回 分娩期の助産技術②:分娩後2時間のケア、内診、産痛緩和
 分娩2時間後のケア(2時間値の測定、点滴挿入中の更衣、帰室援助)と産痛緩和について学生同士で実施する。内診は内診モデルを用いて実施する。
9・10回 妊娠期のフィジカルアセスメントと助産技術:妊婦健康診査、NSTの装着、乳房の観察
 モデルを用いて妊婦健康診査(レオポルド触診法、子宮底及び腹囲測定、ザイツ法、胎児心音聴取)の実施、NSTの装着、乳房の観察とケアを実施する。
11・12回 分娩期の事例展開①
 模擬事例について分娩期の助産過程を展開し、必要な産婦のケアを立案する。
13・14回 分娩期の事例展開②/分娩介助技術④
 模擬事例について分娩期の助産過程を展開し、適切な分娩介助を実施する。
15・16回 新生児のフィジカルアセスメントと助産技術:新生児蘇生法、出生直後の新生児ケア
 新生児蘇生人形を用いた新生児蘇生法と出生直後の新生児のケア(全身観察・身体計測・処置)を実施する。
17・18回 保健指導① 家族計画
 グループで模擬集団を対象とした家族計画指導を立案して、ロールプレイングを用いて発表する。グループ発表を受けて実施内容についてディスカッションを行う。
19・20回 分娩期の事例展開③
 模擬事例について分娩期の助産過程を展開し、必要な産婦のケアを立案する。
21・22回 分娩期の事例展開④/分娩介助技術⑤
 模擬事例について分娩期の助産過程を展開し、必要な産婦のケアを立案する。
23・24回 分娩介助技術⑥
 産婦を設定した分娩介助を実施する。
25・26回 分娩介助技術⑦
 産婦を設定した分娩介助を実施する。
27・28回 保健指導② 分娩準備教育
 『助産診断技術論Ⅰ』で検討した分娩準備教育(集団指導)の企画書をもとに、グループ毎にロールプレイングで発表する。グループ発表後、実施内容についてディスカッションを行う。
29・30回 保健指導③ 産褥指導
 産褥期の模擬事例に対して産褥指導を実施する。

※この科目は毎週4コマ実施するため、授業期間は定期試験を含めて4月〜6月となる。
教科書
堀内成子, 片岡弥恵子 (編). (2021). 助産学講座5 助産診断・技術学Ⅰ, 医学書院.
我部山キヨ子, 武谷雄二 (編). (2021). 助産学講座6 助産診断・技術学Ⅱ[1]妊娠期, 医学書院.
我部山キヨ子, 藤井知行 (編). (2021). 助産学講座7 助産診断・技術学Ⅱ[2]分娩期・産褥期, 医学書院.
石井邦子, 廣間武彦(編). (2021). 助産学講座8 助産診断・技術学Ⅱ[3]新生児期・乳幼児期, 医学書院.
仁志田博司 (編). (2018). 新生児学入門第5版, 医学書院.
我部山キヨ子, 大石時子. (2018). アセスメント力を磨く助産師のためのフィジカルイグザミネーション 第2版, 医学書院.
NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会 (編).(2015). 母乳育児支援スタンダード第2版, 医学書院.

参考文献
竹田省, 高橋眞理 (編) 2016. CG動画で分かる!分娩の仕組みと介助法
ガイダンスで配布する分娩介助手順と分娩介助技術動画
その他、授業で適宜提示する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
分娩介助技術については、ガイダンス時に配布する分娩介助技術動画を視聴し、分娩介助手順を用いて事前学習してから演習に臨むこと。
助産診断技術論Ⅰ・Ⅱ、基礎助産論の授業で学んだ内容をもとに事前・事後学習を行うこと。
演習の事前課題は当該演習の前回演習時に配布する資料をもとに行う。
事前事後学習に要する時間は120分程度とする。


アクティブ・ラーニングの内容
事前学習の内容を演習で実施する。
演習は小グループに分かれて行い、各グループに1名の教員が入り、学生の疑問や実践状況に合わせた指導を行う。


成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
妊娠・分娩・産褥期の女性と家族、胎児、新生児の健康状態のアセスメントに基づく援助技術を理解し、それらの技術を実施できた者については、講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】

本演習においては、2/3以上の出席を求める。
2回の試験 (中間技術試験:5月7日、期末技術試験:7月2日) の合計得点(90%)と、授業課題への取り組みや、授業中の積極的な発言や質問なども含めた授業への取り組み(10%)を基準として、総合的に判断する。



課題・試験結果の開示方法
事前課題は、授業内での助言又は学生の作成した記録物に直接コメントを付して学生に返却する。
試験結果は学生に個別に伝える。


履修上の注意・履修要件
助産師養成課程履修学生の必修科目である。
授業中に指示した事前課題について30〜60分程度の予習をしてから出席し、授業後は30〜60分程度の復習を行うこと。


実践的教育
助産師及び受胎調節実地指導員の資格を有する教員が、実務経験をふまえた演習実施を通して、具体的な実践技術の指導を行うことから、実践的教育に該当する。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。