シラバス情報

授業科目名
がん治療看護実習Ⅰ
(英語名)
Oncology Nursing Practium on Curactive Aspect I
科目区分
領域別専門科目
対象学生
看護学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
ANNMN5MCA5
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
実習 (Practical Training)
開講時期
2024年度前期、2024年度後期
担当教員
川崎 優子、内田 恵
所属
看護学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3
オフィスアワー・場所
実習期間中・昼休み・研究室
連絡先
yuko_kawasaki@cnas.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
3◎/4◎/5◎
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
 がん薬物療法、がん放射線治療、がんゲノム医療に関わる身体管理方法と治療を遂行するために必要な看護支援について、卓越した判断能力や直接ケア能力を養う。

【到達目標】
  1. がん治療医のもとで、身体管理方法や有害事象のアセスメント能力、高度な臨床判断能力を理解し、アセスメントを実践することができる。
  2. がんゲノム医療を推進する上で、がん看護専門看護師として臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーとの連携のあり方について理解し説明できる。
  3. 高度実践看護師(がん看護)として、基礎的な態度や判断能力、実践能力を理解し説明できる。
 *薬物療法や放射線治療を受けるがん患者に多く出会えるフィールドに出向く
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:がん看護、高度実践看護、放射線治療、がんゲノム医療
講義内容・授業計画
【講義内容】
 がん医療に関わる高度な身体管理能力や臨床判断能力を養う。また、当該領域において治療を遂行するために必要な技術に習熟する。

【授業計画】
以下の領域から1つを選択し、集中的に訓練を行う。
  1. がん薬物療法に関わる身体管理と治療遂行支援
    • 薬物療法中の有害事象のアセスメント:治療続行の臨床判断と簡易的検査実施
    • 予定薬物療法の遂行判断と実施、有害事象に対する一次治療のための薬剤(中和剤、ステロイド)投与
    • がん薬物療法による悪心、嘔吐の症状緩和の薬剤選択・処置
    • ヘルスアセスメント
    • 検査の必要性の判断など
  2. がん放射線治療に関わる身体管理と治療遂行支援
    • 放射線治療中の有害事象のアセスメント:治療続行の臨床判断と簡易的検査実施
    • 予定放射線治療の遂行判断と実施、有害事象に対する皮膚保護剤(貼付剤、外用薬)や栄養 補助剤の投与
    • がん放射線治療による皮膚炎予防と症状緩和:放射線治療による症状か否かの判断、症状の程度の判断、治療ケアの評価、放射線治療の中断要因になるかどうかの判断と専門科コンサルトの判断
    • 治療計画の評価
    • 放射線治療の中断要因になるかどうかの判断と専門家のコンサルトの判断
    • 検査の必要性の判断など
  3. がんゲノム医療に関わる分子生物学的解釈と治療遂行支援
    • 臨床遺伝専門医、がん看護専門看護師、認定遺伝カウンセラーのもとで、以下の点において卓越した臨床判断能力や直接ケア能力を養う。
      1. がん遺伝子パネル検査を受ける患者の個人・家族のアセスメント、at risk 者の疾病及び 症状管理、心理社会的支援方法など
      2. 家族性腫瘍の治療、リスクアセスメント、サーベイランス、遺伝カウンセリング、遺伝医療サービス、倫理的課題への対応など
*治療中の生活調整、こころのマネジメント(精神健康の査定、がん患者の精神状態に応じた薬剤投与など)については、がん治療看護実習Ⅰ・Ⅱに共通して行う。
[実習方法]
  • 1から2回/週の割合で実習施設に行き、実践を行う。
  • 身体診察所見、検査指示、必要な医療処置について判断した内容について、担当医師からスーパーバイズを受けながら実習を進める。
  • 実習記録をまとめ教員へ提出し指導を受ける。
*生成AIの利用:この実習においては生成AIの利用を予定していない。実習記録やレポートの作成、事前・事後学習に当たり、事例検索、翻訳等に補助的に生成系AIを使用しても良い。しかし、生成系AIの出力した内容について、事実関係の確認や出典・参考文献を確認・追記することが重要である。

教科書
受け持ち患者の状況によって、必要な文献を提示する。
参考文献
受け持ち患者の状況によって、必要な文献を提示する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】受け持ち患者の状況に関連した資料・文献・ガイドライン等を事前読み込み(15h)、プレゼンテーションの準備(5h)
【復習】レポート作成(10回、15h)、実習内容の理解を深め定着させるために臨床状況に応じた資料・文献を読み直し(15h)

アクティブ・ラーニングの内容
実習中は、放射線治療およびがんゲノム医療に関わる専門医、がん看護専門看護師より直接指導を受け、ディスカッションを行う。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
 到達目標に挙げた知識修得、臨床判断能力、看護実践能力の状況を評価するため,実践内容、実践レポートの成績によりSからDまでの成績を与える。

【成績評価の方法】
 実践60%、レポート40%、を基準として、カンファレンス、ディスカッション、実習態度を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
実習期間中は、放射線治療およびがんゲノム医療に関わる専門医・がん看護専門看護師より、適宜コメントを頂く。
実習記録は、教員が適宜コメントを付して返す。
最終レポートについては、ユニバーサルパスポートのクラスプロファイル機能を使って講評を返す。

履修上の注意・履修要件
  • 課題に応じた資料を適宜活用し、思考を深めながら実習を展開すること。
  • 授業はがん治療支援実習Ⅰ、Ⅱの進行状況に合わせて提供されるので、スケジュールに注意すること。
実践的教育
がん診療連携拠点病院に勤務する専門医、がん看護専門看護師などのもとで実習を展開し、具体的事例について議論を交えた討議を行うことより、実践的教育に該当する。
実習レポートをもとに、がん看護の実務経験を有する教員がスーパーバイズを行い、がん化学療法、がん放射線治療、がんゲノム医療における高度実践看護の意義や実践能力について理解を深めることより、実践的教育に該当する。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。