シラバス情報

授業科目名
老人看護論
(英語名)
Theories of Aging
科目区分
領域別専門科目
対象学生
看護学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
ANNMN5MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
高見 美保
所属
看護学研究科 
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3
オフィスアワー・場所
随時アポイントメントを取って下さい。高見美保(8F)研究室で対応します。

連絡先
高見美保:miho_takami@cnas.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
4◎/5◎
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
高齢者が経験する Life Transitions を生物学的・社会学的・心理学的・霊的見地から捉えることを通し,老人看護学の基盤となる枠組みを理解する。また,高齢者やその家族の尊厳を脅かす要因を捉え,両者のより良い生活づくりを促進する老人看護の役割や機能を学ぶ。そして,これらの学びを通し,高齢者が捉えている健康や疾病との向き合い方をより発展的に支援するために必要な看護実践を探求する。

【到達目標】
1.高齢者におけるTransitionsとHealthの関係を説明することができる。
2.看護実践例や基本となる理論,観点から高齢者が経験しているLife Transitionsを説明し,高齢者が持つ健康や疾病の整え方を支援する(発展させる)看護実践について,意見を述べることができる。
3.高齢者やその家族の尊厳を脅かす要因,倫理的ジレンマの現状を述べた上で,老人看護に求められる役割、機能を説明することができる。

授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:Life Transitions,Aging,倫理的問題
講義内容・授業計画
【講義内容】
主要な看護理論,近接領域の学問(心理学・社会学・行動科学・生物学など)から高齢者の理解を深めた上で,老人看護実践の理論的基盤を検討する。

【授業計画】
1:老人看護の枠組みの外観
2〜4:様々な角度から高齢者のLife Transitionsをとらえ,高齢者の理解を深める。
*AgingやAgingに関する理論について学ぶ(文献検討、プレゼンテーションを含む))
5〜6:Agingに関する理論や捉え方を通し、老人看護における看護現象を討議する。
*臨床事例の検討(エリクソンの発達理論に沿った分析を含める)
7〜 9:老人看護実践の基盤となる理論について考察する。
1) オレム:セルフケア理論 2) コルカバ:コンフォート理論  3) 全体論的視点
10〜11:老人看護における倫理について理解を深める
1) 老人看護における倫理的問題とその構造
2) 倫理的意思決定とアドボカシー   
12〜13:老人看護における倫理的ジレンマの分析と対応
1) 老人看護実践における事例による倫理的ジレンマの分析
2)老人看護実践における事例による倫理的ジレンマ発表と討議
14〜15回目:高度な老人看護実践を導く専門看護師の役割と機能について(発表と討議)

*生成AIをレポート作成で用いることは禁止するが,授業トピックに関する事前学習・事後学習に利用することを許可する。ただし、生成 AI が生成する情報には誤りが含まれていることを 十分理解し,テキストや参考図書,その他の文献と照らし合わせながら利用すること。
教科書
最新の図書や文献について適宜、提示します。
参考文献
1.Charlotte Eliopoulos (2020). Gerontological Nursing 10th Edition . Philadelphia: Lippincott Williams&Williams.
2.American Nurses Associtation (2019). Gerontological Nursing Scope and Standards of Practice 2nd edition, Silver Spring.
3.ドロセア E.オレム、訳 小野寺杜紀(2012):オレム看護論−看護実践における基本概念(4th)、医学書院
4.キャサリン・コルカバ、監訳 太田喜久子(2008):コルカバ コンフォート理論−理論の開発過程と実践への適用−、医学書院
5. E.Hエリクソン、訳 朝長正徳(1999):老年期 生き生きしたかかわりあい、みすず書房
6. E.Hエリクソン、訳 西平直・中島由恵(2015):アイデンティティとライフサイクル、誠信書房
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【事前学習】各授業の課題テーマに沿って資料検索を行い,プレゼンテーション資料を作成する(各回,2h程度)。
【事後学習】授業で受けたプレゼンテーションの講評やディスカッション内容を振り返り,自身の思考の整理を行う(各回2h程度)
*事前学習と事後学習は反復的に行い,講義内容の理解を深めることを期待します。
アクティブ・ラーニングの内容
・各講義回において,講義テーマについてプレゼンテーションと討議を行うことで,学生は自身の考えや意見を建設的に構築することができる。また,資料にまとめて発表することで,論理的思考と説明力を培える。
成績評価の基準・方法
成績評価の基準
 講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能・思考力、判断力、表現力等)の到達度に応じて、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価の上,単位を付与する。
成績評価の方法
 課題レポート(50%)、プレゼンテーション内容(30%)とディスカッション内容(20%)を基準として、受講態度(積極的な質問等)を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
・課題レポートや各講義回のプレゼンテーションに対して講評を返す。また,ディスカッション内容についても討議を進め,到達目標への課題を返す。
履修上の注意・履修要件
実践的教育
臨床や地域社会での老人看護実践の経験があり,老人看護の学問体系を教授できる教員が講義、討議を担当するため,実践的教育に該当する。
備考
*兵庫県立大学で実施している老人看護専門看護師による事例検討会への参加を求める。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。