シラバス情報

授業科目名
老人治療看護演習Ⅱ
(英語名)
Clinical Assessment and Care of Peoplewith Dementia
科目区分
領域別専門科目
対象学生
看護学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
ANNMN5MCA3
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
演習 (Seminar)
開講時期
2024年度後期
担当教員
高見 美保、徳田 幸代
所属
看護学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3
オフィスアワー・場所
随時アポイントメントを取ってください。高見美保(8F)研究室で対応します。
連絡先
高見美保:miho_takami@cnas.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
4◎/5◎/ー
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
認知症を持つ高齢者を多角的に捉える視点を養うとともに,その人の健康と尊厳ある生活を支援するために必要とされる,認知症看護の専門性と支援方法を理解する。
【到達目標】
1. 認知症を看護の視点から理解し,認知症とともに生きる高齢者の心情を述べることができる。
2. 認知症の病因や病態を最新の診断方法および治療方法,および最新の研究知見をふまえ,体系的に説明することができる。
3. 認知症高齢者とのコミュニケーションの原則を理解し,症状や特性,状況に適したコミュニケーションスキルを提示することができる。
4. 認知症高齢者に対するアセスメントの視点と方法を理解し,発症から終末期までの経過に沿った総合的アセスメントについて述べることができる。
5. 認知症の発症から終末期までの経過(ステージ)に応じた看護の具体的方法をあげることができる。
6. 家族介護力を把握する方法と家族介護者の支援方法について説明することができる。
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:認知症診断と治療,認知症看護,家族支援,倫理的問題
講義内容・授業計画
【講義】
講義+プレゼンテーションとそれに伴うディスカッションの形式で講義を展開する。
【授業計画】
1〜3:社会における”認知症”の現状について概観する(講義+ディスカッション)
4〜6:認知症の病因・病態、診断法と治療法について
7〜11:認知症と共に生きる高齢者の理解と看護の視点について
1). (7):認知症と共に生きる高齢者の世界について
2). (8−9)認知症高齢者の捉え方について
3). (10-11)認知症看護の特性とは  
12〜14:認知症高齢者の生活行動の特徴とアセスメント
1). (13-15)認知症高齢者とのコミュニケーション方法
2). (16-17)認知症高齢者とのコミュニケーションを通したアセスメントの方法
3). (18-19)アセスメントの指標について
15〜20:地域のグループホームにおける看護実践演習①
20〜22:認知症の発症から終末期までに必要とされるケア
1). 認知症のステージアプローチとは
2). 認知症の各ステージにおける観察、介入ポイントと優先順位について
3). 認知症看護における倫理的問題と看護師に求められる姿勢
23〜24:認知症の看護に活用される介入プログラム
1). 認知機能に焦点を当てた介入 2). 精神・社会的機能に焦点を当てた介入
3). 身体機能に焦点を当てた介入 4). 家族介護者に焦点を当てた介入
25〜30:地域のグループホームにおける演習② 〜家族会への参加〜
1). 家族の苦悩と安寧、認知症高齢者との関係の保ち方を知る
2). 看護専門職が家族会で果たす役割を考える

*生成AIをレポート作成で用いることは禁止するが,授業トピックに関する事前学習・事後学習に利用することを許可する。ただし、生成 AI が生成する情報には誤りが含まれていることを 十分理解し,テキストや参考図書,その他の文献と照らし合わせながら利用すること。
教科書
適宜、提示します。
参考文献
1. 小澤勲(2003):痴呆を生きるということ、岩波新書
2. 小澤勲(1999):痴呆老人からみた世界 老年期痴呆の精神病理、岩崎学術出版社
3.トム・キットウッド著、高橋誠一訳(2017): 認知症のパーソンセンタードケア 〜新しいケアの文化へ〜、クリエイツかもがわ
4. 朝田隆(2011):認知症臨床の実践テクニック 患者・家族にどう向き合うか、医学書院.
5. 平原佐斗司 編著(2013):医療と看護の質を向上させる認知症ステージアプローチ入門 早期診断、BPSDの対応から緩和ケアまで、中央法規.
6.武田雅俊 監修(2015):認知症の緩和ケア 診断時から始まる患者と家族の支援、新興医学出版社
7.成本迅・谷向仁 編(2021):スペシャリストが教える認知症を合併している患者の診かた,関わり方,新興医学出版社
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【事前学習】各授業の課題テーマに沿って資料検索を行い,プレゼンテーション資料を作成する(各回、2h程度)。
【事後学習】授業で受けたプレゼンテーションの講評やディスカッション内容を振り返り,自身の思考の整理を行う(各回2h程度)。
*事前学習と事後学習は反復的に行い,講義内容の理解を深めることを期待します。
アクティブ・ラーニングの内容
・講義内容の理解向上のため、学生のレディネスに応じて認知症ケアが提供されている場、施設等に出向いたり、家族会に参加します。
成績評価の基準・方法
成績評価の基準
 認知症を持つ高齢者を多角的に捉える視点、健康と尊厳ある生活を支援するための支援方法を、学べた者に対し,
 講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、判断力、思考力、表現力等)の到達度に応じて、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価を行い,単位を付与する。
成績評価の方法
 演習(50%)プレゼンテーション内容(40%)とディスカッション内容(10%)を基準として,受講態度を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
・課題レポートや各講義回のプレゼンテーションに対して講評を返す。また,ディスカッション内容についても討議を進め,到達目標への課題を返す。
履修上の注意・履修要件
実践的教育
臨床や地域社会での老人看護実践の経験があり,老人看護領域の研究や高度老人看護実習の指導を担当し,かつ老人看護の学問体系を教授できる教員が講義,討議を担当するため,実践的教育に該当する。
備考
*医師による臨床講義があります。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。