シラバス情報

授業科目名
フォトニクス工学
(英語名)
Photonics
科目区分
専門教育科目
-
対象学生
工学部
学年
3年
ナンバリングコード
HETBK3MCA1
単位数
2単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
榎原 晃
所属
工学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
随時 書写B617研究室
連絡先
enokihara@eng.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
3◎/5◎
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
 フォトニクス工学は、光波電子工学の科目で学んだ知識を基にして、それを発展、応用させた内容である。光波電子工学の科目を修得した者にとっては、同じ教科書を使うことで、フォトニクスの分野の基礎から応用までの一貫した知識を身につけることができる。本講義では、レーザ発振の原理や光変調器に代表される光制御技術、さらに、光通信や光記録などの現在の情報化社会を支える光技術についても学ぶ。
【到達目標】
・レーザ発振の条件と誘導放出の原理、レーザ動作の基本となる利得係数、光子寿命などを解析できる。それらを基に、レーザ内の光子密度と光出力を解析し、効率を算出できる。
・発光ダイオードの動作原理と構造を説明できる。光受光素子の構造、動作原理、感度などを定量的に説明できる。
・光変調の原理や様々な形態を説明できる。電気光学光変調器の動作と変調効率を解析し、具体的に算出できる。
・光ファイバの損失、波長分散を定量的に説明できる。光ファイバ通信における多重技術、多値化技術を説明でき、その性能を解析でき、具体的に伝送容量を算出できる。
・光ディスクの構造や読み取りの方法やその性能について定量的に説明できる。レーザ光を用いた距離計測や変位計測の様々な手法を理解し、物理的に説明できる。

授業のサブタイトル・キーワード
講義内容・授業計画
【講義内容】
前半は、レーザを中心に、その他発光ダイオードや光受光素子について学び、特に、半導体レーザの動作原理や構造、特性は詳しく解説する。後半は、光変調素子の構造や動作原理について説明し、光通信、光記録、光計測などの応用技術についても解説する。また、毎回の授業の最後に簡単な課題を出す。ただし,課題・レポートなどの作成に際して,生成系AIの利用は認めない。
【講義計画】
1.フォトニクス工学の背景技術や基礎知識、レーザ発振の原理からレーザ発振の条件
2.光波と電子の相互作用、誘導放出、利得係数、光子寿命
3.各種レーザ、半導体レーザの基本構造
4.半導体レーザの基本構造、レート方程式としきい値電流
5.光出力と効率、直接変調
6.様々なレーザと発光ダイオード
7.光受光素子の構造と感度、応答特性
8.光受光素子の雑音、5章,6章全般のまとめ
9.光変調の原理と動作、変調帯域幅
10.振幅変調と角度変調、直接変調と外部変調
11.電気光学変調器の構造と動作、半波長電圧
12.光ファイバの特性と伝送性能
13.高速化のための多重化と多値化
14.光記録から、光ディスク、光ピックアップの構造と動作原理
15.光計測から、光波による距離計測の原理と分解能
教科書
「フォトニクスの基礎」榎原、川西共著、コロナ社
参考文献
「新版光エレクトロニクス入門」西原浩、裏升吾、共著,コロナ社
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示するテキストの対応する部分、配付資料がある場合は配付資料をよく読み込んでおく。また、不明な点、疑問点などをまとめておくことが望ましい。(30h)
【復習】講義内容の理解を深め定着させるために、自分で取ったノートなどを参考にして、テキストの該当部分を再度読み直す。また、必要に応じて該当する部分の章末問題を解く。(30h)

アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
【到達目標】に記載の能力の到達度を中間試験と期末試験の結果で評価する。試験の点数を基に、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)で成績評価し、単位を付与する。
課題・試験結果の開示方法
毎回行う課題は次回授業で解説する。中間試験についても授業中に解説して模範解答を掲示する。また、授業において、平均点、点数の分布、全体的な傾向などを説明して、希望者には点数を開示する。定期試験の結果については希望者にはフィードバックする。
履修上の注意・履修要件
「光波電子工学」の単位を取得していることが望ましい。
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。