シラバス情報

授業科目名
放射光材料解析
(英語名)
Material Analysis using SynchrotronRadiation
科目区分
工学研究科
対象学生
工学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
HETMH5MCA7
単位数
2単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義・演習 (Lecture/Seminar)
開講時期
2024年度前期
担当教員
中西 康次
所属
高度産業科学技術研究所
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標7/目標9
オフィスアワー・場所
講義終了後
またはEメールによる連絡: 随時
連絡先
k-nakani@lasti.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】現代の新規製品開発・材料開発において、これを評価するために放射光による解析が数多く用いられている。本講義では放射光X線分析技術の中でも化学状態解析手法として数多く用いられているX線回折、X線吸収分光、X線光電子分光の測定原理やその応用事例を学習し、さらに実際のデータを解析することで実践的な技術を得ることを目的とする。
【到達目標】1)結晶構造からX線回折パターンを計算できる。また、X線回折パターンの変化から結晶構造の変化を説明できる。2)実材料のX線吸収分光スペクトルのデータ処理を実施でき、化学状態について説明できる。3)実材料のX線光電子分光スペクトルのデータ処理を実施でき、試料の組成や定量性を説明できる。
授業のサブタイトル・キーワード
放射光、X線分析、化学状態解析、X線回折、X線吸収分光、X線光電子分光
講義内容・授業計画
【講義内容】本講義では放射光による材料解析で数多く用いられるX線回折、X線光電子分光、X線吸収分光などについて、実験原理の学習の他、解析ソフトウェアを用いて実データの解析をおこなうことで実践的理解を深める。

【授業計画】
1.ガイダンス
2.X線回折(1)結晶構造と空間群
3.X線回折(2)X線回折法の原理と基礎(VESTAを用いた実演習)
4.X線回折(3)X線回折パターンシミュレーション(VESTAを用いた実演習)
5.X線吸収分光(1)原理と基礎
6.X線吸収分光(2)スペクトル形状(Demeterを用いた実演習)
7.X線吸収分光(3)データ処理法(Demeterを用いた実演習)
8.X線吸収分光(4)実材料解析(Demeterを用いた実演習)
9.中間試験
10.X線光電子分光(1)原理と基礎
11.X線光電子分光(2)データ処理法(XPSPEAK4.1を用いた実演習)
12.X線光電子分光(3)定性解析(XPSPEAK4.1を用いた実演習)
13.X線光電子分光(4)定量解析(XPSPEAK4.1を用いた実演習)
14.X線光電子分光(5)実材料解析(XPSPEAK4.1を用いた実演習)
15.定期試験

本講義ではWindows PCを用いたデータ解析や講義中にWEBへのアクセス等を行うため、Eduroamへの接続が可能で、ウイルス対策ソフトがインストールされたWindowsOS(Windows 10 OS以降)のノートパソコンの持ち込みを必須とする。


教科書
本講義では下記WindowsOSにて動作する解析プログラム(フリーソフト)を用いた演習を実施する。なお、各プログラムに付属のマニュアルをテキストとして利用するほか、講義の進行に必要なレジュメ等を必要に応じて配布する。
[VESTA]
https://jp-minerals.org/vesta/jp/

[Demeter]
https://bruceravel.github.io/demeter/

[XPSPEAK 4.1]
https://xpslibrary.com/free-software/

解析のため、下記WEBデータベースを利用する。
[Crystallography Open Database]
http://www.crystallography.net/cod/

[NIST X-ray Photoelectron Spectroscopy Database ]
https://srdata.nist.gov/xps/


参考文献
日本XAFS研究会 編:「XAFSの基礎と応用」講談社、 高桑雄二 編著:「X線光電子分光法」講談社、 早稲田嘉夫、松原英一郎 著:「X線構造解析」内田老鶴圃 など。
その他授業中に適宜紹介する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】講義にて使用する解析プログラムのマニュアルの事前読み込みと動作テスト(30h)
【復習】講義内容の理解を深め定着させるための解析プログラムの実演(30h)
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力)の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)による成績評価のうえ単位を付与する。

【成績評価の方法】
中間試験(50%)、ならびに定期試験(50%)の結果を合計して評価する。
課題・試験結果の開示方法
中間試験の全体的な講評や模範解答は翌週の講義内で解説する。
定期試験の全体的な講評や模範解答はユニバーサルパスポートのクラスプロファイル機能を使って示す。

履修上の注意・履修要件
特になし。
実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。