シラバス情報

授業科目名
高エネルギー光反応科学
(英語名)
High energy photon reaction science
科目区分
対象学生
工学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
HETMH5MCA1
単位数
2単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
神田 一浩
所属
高度産業科学技術研究所
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標4/目標9/目標12
オフィスアワー・場所
随時・播磨理学キャンパス研究二期棟(N203)
連絡先
kanda@lasti.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】材料に関して学ぶ上で、光によって物質で起きる反応過程を理解することは材料創製・材料評価の両面で重要である。本講義では材料放射光の特性について論述し、遠赤外領域から硬X線領域にかけての広い領域で放射光によって起きる諸現象について概説した上で、真空紫外光から軟X線領域の光で起きる光化学反応過程について理解させることを目的とし、さらにナノテクノロジーの様々な分野でどのように活用されるかを論究する。
【到達目標】1)様々な反応の中で光反応がどのような特徴を持つかを説明できる。2)光反応が持つ選択則と言う特異な法則を原理から説明できる。3)様々な波長領域で光と物質の相互作用により生じる光化学反応を説明でき、自分の研究と関連付けて素過程に関する仮説を提案できる。
授業のサブタイトル・キーワード
サブタイトル:先端材料研究者のための分子分光学および反応動力学の基礎
キーワード:光反応、選択則、分子分光学、光化学素過程
講義内容・授業計画
【講義内容】
放射光は高輝度・連続性・偏光性など物質科学を研究する上で光源として優れた特性を持っている。講義は3部に大別され、第1部では放射光励起反応について他の励起源による反応と対比させながら、その特性について紹介する。第2部では光励起の原理、物質の電子状態といった重要な概念・知識を取得させる。第3部では真空紫外領域・軟X線領域において引き起こされる様々な現象について具体的な事例を上げて光化学の観点から詳述する。

【授業計画】
1. 反応とは
2. 物質のエネルギー
3. 光と物質の相互作用
4. 反応科学から見た放射光
5. 光遷移の原理
6. Franck-Condon原理
7. 価電子状態の光化学(1)
8. 価電子状態の光化学(2)
9. 蛍光偏光測定
10.光イオン化過程
11.内殻電子領域の光化学(1)
12.内殻電子領域の光化学(2)
13.放射光表面励起反応
14.SRプロセスの実際
15.放射光を用いた機能性表面創製

生成系AIの利用:
生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。生成系AIによる出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、または認定を取り消すことがある。

教科書
指定しない。必要に応じ、自作のプリントなどを配布する。
参考文献
必要に応じ、講義中に紹介する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示する資料・指定文献を事前読み込み(15回、30h)
【復習】講義内容の理解を深め定着させるために資料・指定文献を読み直し(15回、15h)レポート作成(3回、15h)

アクティブ・ラーニングの内容
教員と履修学生によるディスカッションを毎回予定する(15回)。また、作成したレポートに基づいて3回のプレゼンテーションを予定している。

成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
様々なエネルギー領域の光によって起きる各種反応過程を理解した者については、講義目的・到達目標に記載する光反応の特徴、選択則の原理、各波長領域で生じる光化学反応の理解の到達度に基づき、S(90点以上), A(80 点以上), B(70 点以上), C(60 点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】
毎回の講義におけるディカッション40%、3回のレポートおよびプレゼンテーション60%を基準として、受講態度を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
毎回のディスカッションに関しては、終了直後に教員が講評を行う。
3回を予定しているレポートおよびプレゼンテーションに関しては、質疑を含めた終了直後に教員および他の履修学生から評価を行うとともに、提出レポートにコメントを付けて返却する。

履修上の注意・履修要件
・授業中に指示した資料や文献について十分な事前学習を行うこと。また、講義中に行うディスカッションに積極的に参加すること。
課されるレポートおよびプレゼンテーションに関して自分の担当の時に十分に準備することはもとより、他者のプレゼンテーションにも積極的に質問・評価を行うこと。


実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。