シラバス情報

授業科目名
まちづくり論
(英語名)
Community Development and town management
科目区分
専門教育科目
対象学生
環境人間学部
学年
2年
ナンバリングコード
HHHBE2MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
(Spring semester)
担当教員
太田 尚孝
所属
環境人間学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標11
オフィスアワー・場所
オフィスアワー一覧表(ユニバーサルパスポートに掲示)を参照のこと
連絡先
オフィスアワー一覧表(ユニバーサルパスポートに掲示)を参照のこと

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
2◎/1〇/3〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
今後のわが国の都市空間では、まち(=都市における生活圏程度の狭域空間、市街化区域内を念頭)をいかに適切に利活用・維持管理 (=まちのマネジメント)していくかが重要である。本講義では、この際にまちのマネジメントの前提になる住まいや暮らしに関わる公民の不動産と、都市計画法に基づく土地利用計画の概説をしながら、具体的事例を紹介しつつ、まちの持続可能なマネジメントに必要な知識や方法について実務家の実践例紹介を含めて体系的に理解することを講義目的とする。
【到達目標】
本講義の到達目標は、1)住まいや暮らしに関わる不動産や都市計画の概念やまちへの関わりについて自分の言葉で説明できる、2)まちのマネジメントに必要な公民協働の仕組みや課題を示すことができる、3)まちのマネジメント課題へ創造的・建設的提言を行うことができる、である。
授業のサブタイトル・キーワード
サブタイトル:現代都市社会における土地と建物のマネジメント
キーワード:不動産、都市計画、宅建士、建築士、公務員
講義内容・授業計画

【講義内容】

まちを持続可能な形でマネジメントするには、ボランティアや地縁組織だけではなく、経済的論理や法制度も活用しながら、適切に公民共が協働する仕組みやルールの設計、効果的実践が必要となる。本講義では、まちのマネジメントの現状を生活や住まいに密着した具体例を通して検証を加えながら、不動産や都市計画の基礎的知識を理解し、実践例を交えて体系的に学ぶ。なお、外部講師の都合により、「実践報告」の日程ないし回数が変更することがある。

【授業計画】

当授業は実践的教育に該当する。

1.導入:授業概要・まちのマネジメントに必要な不動産と都市計画

2.現代都市社会と不動産①:土地の所有と土地の値段の見方・調べ方

3.現代都市社会と不動産②:住宅の売買と賃貸・サブリースの仕組み

4.現代都市社会と不動産③:マンション管理・タワーマンション問題

5.現代都市社会と不動産④:都市の空き地・空き家問題

6.現代都市社会と不動産⑤:遊休不動産・公共施設(空間)の利活用

7.現代都市社会と不動産⑥:オフィス・商業施設

8.実践報告:実務家からの実践報告(外部講師を予定)

9.都市計画法と土地利用計画①:都市計画区域・区域区分

10.都市計画法と土地利用計画②:用途地域・建ぺい率・容積率

11.都市計画法と土地利用計画③:市街化調整区域の土地利用

12.都市計画法と土地利用計画④:大規模商業施設の立地規制

13.都市計画法と土地利用計画⑤:伝統的建造物群の保存と暮らし

14.都市計画法と土地利用計画⑥:立地適正化計画とコンパクトシティ

15.まとめ:これからのまちのマネジメントとは

※パソコンの利用:講義スライドを手元でみながら、メモを書く、自分で調べるなどが必要になるため、PCを持参することを推奨する。
※生成系AIの利用:生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。生成系AIによる出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、または認定を取り消すことがある。
教科書
齋藤広子(2018)『初めて学ぶ不動産学 住まい・まちのマネジメント』市ケ谷出版社(生協等で購入のこと) ※教科書は特に前半の不動産分野に関係する
参考文献
【不動産関係】
連健夫ほか(2021)『建築系のためのまちづくり入門: ファシリテーション・不動産の知識とノウハウ』学芸出版社、高橋寿太郎ほか(2020)『建築学科のための不動産学基礎』学芸出版社 等
【都市計画関係】
澤木昌典ほか(2022)『図説 都市計画』学芸出版社、饗庭伸ほか(2018)『初めて学ぶ 都市計画(第二版)』市ケ谷出版社 等

事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】
授業の最後に、次回に向けた予習内容を提示する(15h)。
【復習】
授業の最後に、復習内容を提示する(15h)。加えて書評・課題レポートの準備が必要になる(60h)。
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない(この分野の基礎的知識を得るための純粋な講義科目とする)
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
講義目的に記した内容を理解し、講義目的の知識を習得できた者に単位を授与する。講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に応じてSからCまで成績を与える。S=90点以上、A=80点以上、B=70点以上、C=60点以上、とする。
【成績評価の方法】
書評レポート(40%)、課題レポート(60%)を標準として、平常点を含めて総合的に評価を行う(詳細は初回の講義で説明する)。
課題・試験結果の開示方法
初回やレポート課題の説明時に過年度の成績評価の紹介をする。また、この科目は多くが連続して「都市計画」を履修するため、「都市計画」の初回で成績評価の全体像を説明し、講評を行う。
履修上の注意・履修要件
  • 2020年度以降の入学者は1年後期の「現代社会とまちづくり」を履修していることが望ましいが、履修要件はないので社会デザイン系を中心に関心のある学生は積極的に履修すること。
  • 2年後期の「都市計画」、3年前期の「都市空間分析(GIS)演習」は「まちづくり論」の単位取得を履修要件としているので注意すること。
  • 建築士受験科目との対応関係は別途ガイダンスや資料を各自で確認のこと。
  • 将来的に不動産・住宅・建築業界などの分野や公務員(事務職・建築職)を希望する学生、宅地建物取引士や建築士等の資格取得に興味関心のある学生を念頭に講義を行う。
  • 都市における不動産や都市計画を基盤とした広範な内容を概括するため、授業時間外の予習・復習を前提とした講義となるので事前に了解しておくこと。
実践的教育
まちのマネジメントと深く関連する都市計画の実務経験を有する教員が全体講義を行い、公or民の実務家が実践の現状を報告する形で都市的空間におけるより良いまちのあり方を講義することから、実践的教育に該当する。
備考
【担当教員について】
担当教員は都市の良好な環境を形成するための都市計画やまちづくりの研究と実践を行っている。本講義はその基礎となる不動産や都市計画に関わる概要を講義するものである。詳細は担当教員のHP、もしくは兵庫県立大学教員研究者データベースを参照のこと。
【研究室選択との関連性】
社会デザイン系の学生で都市計画研究室を希望する学生は「まちづくり論」及び「都市計画」の履修を研究室選択の条件としているので注意すること。研究室選択の詳細は全体ガイダンスや担当教員のHPを確認のこと。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。