シラバス情報

授業科目名
保全生態学特論
(英語名)
Advanced Study of Conservation Ecology
科目区分
博士前期課程科目
対象学生
環境人間学研究科
学年
学年指定なし
ナンバリングコード
HHHME5MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
森光 由樹、藤木 大介
所属
環境人間学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標15
オフィスアワー・場所
講義後または随時・森林動物研究センター 丹波市⻘垣町沢野940
連絡先
「オフィスアワー一覧表(ユニバーサルパスポートに掲示)を参照のこと」


対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
2◎/1〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
本講義は保全生態学の理解を深めることを目的とする。生物の多様性の概念、生物多様性を保全するために必要な、遺伝子の多様
性、種の多様性、生態系の多様性について学ぶ。そして生物多様性が減少する課題に対して回復する方法を論究する。
本講義の到達目標は、1)保全生態学の基礎理論を修得すること、2)主に担当教員が取り組んでいる兵庫県のニホンザル、ツキ
ノワグマ、ニホンジカなどの野生動物管理と森林管理を題材に、遺伝子から生態系までの各階層の保全管理にために必要な基礎的
知識の習得と野外での実践的な調査・研究のための力を養うこと、である。
授業のサブタイトル・キーワード
野生動物管理と森林管理を題材に、遺伝子から生態系までの各階層の保全管理の基礎を学ぶ
講義内容・授業計画
本特論では講義と野外での実習を通じて、以下の項目について理解と実践力を養う。
(5/28 森光)
1.なぜ生物の多様性を保全するのか?
 2.保全遺伝学総論(遺伝的多様性とその評価)
 3.集団サイズの縮小と遺伝的多様性の消失 
4.野生動物の遺伝学的調査 サンプルの採取法(捕獲、追跡)(実技) 
(6/4 森光)
5.近親交配と近交弱性
6.遺伝的多様性と野生動物の病気
7.再導入のための遺伝的管理
 8.DNA分析技術 DNA抽出、PCR法、電気泳動 (実技) 
(6/11藤木)
9.ニホンジカによる森林生態系の劣化 
10.人間活動の後退による多様性の消失 
11.フィールドにおけるシカの痕跡の観察 
12.フィールドにおける植物の同定
(6/18 藤木)
13.放棄人工林における多様性の劣化
 14.人工林の適切な密度管理手法について
 15.人工林の健全性評価の分析

※生成系AIの利用:生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。生成系AIによる出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。
※生成系AIの利用:生成系AIの利用について制限を設けない。

教科書
プリント資料を配布
参考文献
保全遺伝学入門(文一総合出版), 保全遺伝学(東京大学出版会) 
日本のシカ: 増えすぎた個体群の科学と管理(東京大学出版会)
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【復習】レポート作成(2回、10h)、講義と実習内容を深め定着させるためにレポート課題を与える。
アクティブ・ラーニングの内容
講義や実習の中で、適時、ディスカッション等を行う。
成績評価の基準・方法
成績評価の基準
保全生態学の基礎を理解し、野外での実践的な調査・研究のための力を養い、分析できる者については講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C (60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
成績評価の方法 講義内での課題、レポート(6月4日、18日に実施予定)を基準として、受講態度(積極的な質問等)を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
レポート等の課題は、それぞれにコメントを付して返す。
履修上の注意・履修要件
野外に出て調査を実施する。講義・演習は兵庫県森林動物研究センター(丹波市⻘垣町)での実施を予定する(※交通費等は各自の 負担とする。他キャンパス所属の場合は講義開始時間等の相談に応じる)。
実践的教育
該当する。担当教員は兵庫県森林動物研究センターの研究員を併任しており、地域や行政を対象にした野生動物管理の実務経験に
根差した実践的教育を実施する。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。