シラバス情報

授業科目名
結晶学
(英語名)
Crystallography
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
-
対象学生
理学部
学年
2年
ナンバリングコード
HSSBM2MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
小澤 芳樹
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
講義後・講義室
連絡先
ozawa@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/2◎/3◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/4-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【講義目標】物質科学(マテリアルサイエンス)および⽣命科学(ライフサイエンス)を学ぶ上で、対象とする様々物質の構造を立体的に把握するための構造解析手法の基礎となる結晶学を理解することは重要である。
本講義では、結晶学における、対称性、空間群、X線回折などの基礎知識、さらに、X線構造解析と結晶化学について理解を深めることを目的とする。
さらに、結晶学の対称性、点群を応用した、結晶場理論、分光学の基礎についても論究する。

【到達目標】
1) 結晶における対称性、点群についてその概念を把握し、対称操作、対称要素の種類、点群の表記法を修得し、化合物分子の対称性、点群を判別できる。
2) 空間群の表記法、結晶内での原子の座標の表記法、等価点の把握などを理解し、結晶単位胞中での原子の位置および、対称操作による移動について表記できる。
3) 結晶中の電子とX線の相互作用について理解し、回折X線の基礎理論を習得する。
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:結晶、アモルファス、点群、空間群、X線回折、ブラベー格子、ブラッグの回折条件、ラウエ関数、フーリエ合成、結晶化学
講義内容・授業計画
【講義内容】
 結晶中での原⼦配列の三次元周期構造と対称性に着⽬して、単位格⼦とその構造を理解する。次いで、点群、晶系、空間群、結晶のX線回折現象について講述する。
 結晶構造解析手法を用いて明らかになった様々な結晶構造を通じて結晶化学の考え方に基づいて、化合物の構造評価について講述する。

     
【授業計画】
第1回 結晶とは何か
第2回 対称の要素
第3回 結晶の点群(回転と鏡映)
第4回 結晶の点群(回反と回映)
第5回 晶系と空間格⼦
第6回 らせん軸と映進⾯
第7回 空間群
第8回 電子とX線の相互作用
第9回 結晶によるX線回折現象
第10回 ブラッグの回折条件
第11回 ブーリエ合成と電子密度分布
第12回 単結晶X線構造解析
第13回 結晶化学(1)
第14回 結晶化学(2)
第15回 まとめ

【生成系AIの使用について】
生成 AI の利用について制限を設けない

教科書
大橋裕二 著「単結晶X線構造解析」(裳華房)

参考文献

宮前博 著「結晶化学への招待 結晶とX線」(三共出版)
大橋裕二 著「結晶化学 基礎から最先端まで」(裳華房)
図書館に所蔵されている結晶学、固体化学、固体物理学に関する書籍を参考にすると良い。
                     
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示するスライド教材を見ながら、教科書の指定されたの部分を事前読 み込み、動画教材の視聴(30 h)
【復習】レポート作成(6 回、18 h)、講義内容の理解を深め定着させるため 教科書の読み直し(12 h)
 
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】対称性、点群、結晶系などの結晶学の基礎的な事項を理解し、実際の分子構造、結晶構造の点群や対称性を把握することができる者については、講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、S(90 点以上)、A(80 点以上)、B(70 点以上)、C(60 点以上)による成績評価の上、単位を付与する。
【成績評価の方法】定期試験を基準として、講義中に実施する小テスト、受講態度を含めて総合的に評価する。
                                                       
    
課題・試験結果の開示方法
授業の復習にあたる小テストを講義中に実施し、翌週にその解答を説明する。
履修上の注意・履修要件
基礎物理学IおよびII、無機化学IおよびII、物理化学Iなどを履修しておくことが望ましい。

実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。