シラバス情報

授業科目名
量子力学Ⅱ
(英語名)
Quantum Mechanics II
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBM3MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
宮坂 茂樹
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
⽉〜⾦ 14:00〜18:00・研究棟705室
連絡先
メールアドレス
(開講時に通知する。)

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
2◎/5◎/7◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【講義目的】物質科学を学ぶ上で、様々な現象を量子力学の視点で捉える素養をもつことは重要である。本講義では、量子力学Ⅰに引き続き量子力学の基礎を紹介することで、物質科学の中でも特に物性物理を理解するのに必要な基礎的素養を形成することを目的としている。
【到達目標】1) 水素原子の電子状態を記述する波動関数を説明できるようになること、2) 軌道角運動量、スピン角運動量を行列で表現し交換関係を導けること、3) 摂動論により近似的にSchrodinger方程式を解けるようになること、である。
授業のサブタイトル・キーワード
Schrodinger方程式、エルミ−ト演算子、交換関係、球面調和関数、軌道角運動量、スピン角運動量、摂動論
講義内容・授業計画
【講義内容】
本講義では、物理量の量子力学的表現、中心力場内の粒子の運動を扱うSchrodinger方程式、角運動量の量子力学的表現や電子スピン自由度の記述、摂動論による状態の変化の解析的な取り扱いについて講述する。
【授業計画】
1) (復習)光・電子の粒子性と波動性、不確定性原理
2) 一粒子Schrodinger方程式の具体例
3) 波動関数と物理量−任意の力学的演算子、固有値と期待値
4) 行列と状態ベクトル、エルミ−ト演算子
5) 中心力場内の粒子の運動:極座標によるSchrodinger方程式
6) 中心力場内の粒子の運動:球面調和関数
7) 角運動量:古典力学と量子力学の対比
8) 角運動量:角運動量成分の交換関係
9) 水素的原子:1中心1電子系
10) 水素的原子の電子に関する波動関数
11) 時間を含まない場合の摂動論:縮退が無い場合
12) 時間を含まない場合の摂動論:縮退が有る場合
13) 電子のスピン:スピン角運動量
14) 電子のスピン:電子の軌道運動とスピンの波動関数
15) 一般化した角運動量
定期試験

この授業においては生成AIの利用を予定していないが、学生が利用する
場合には参考文献が実在するかなど事実確認を必ず行うこと。
教科書
量子力学(Ⅰ) 小出昭一郎著 基礎物理学選書(裳華房)
参考文献
量子力学 大鹿讓,金野正著 共立物理学講座14        
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】教科書を授業前に読み、必要とされる数学の知識についてはあらかじめ復習しておく。(15h)
【復習】講義内容の理解を深め定着させるために、講義ノート・教科書を読み直す。(45h)
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】                       
 S(90点以上)、A(80 点以上)、B(70 点以上)、C(60 点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】
 定期試験100%で評価する。


課題・試験結果の開示方法
授業評価アンケートの教員コメント欄に試験結果に関するコメントもあわせて記載する。
履修上の注意・履修要件
  • 履修にあたっては、「量子力学Ⅰ」、「物理数学Ⅰ」の単位を取得していることが望ましい。
  • 同時に開講されている「量子力学演習」は本講義をより良く理解するために不可欠であり、履修することを強く推奨する。

実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。