シラバス情報

授業科目名
有機化学Ⅲ
(英語名)
Organic Chemistry III
科目区分
専門基礎科目(専門関連科目)/教職課程科目
対象学生
理学部
学年
2年
ナンバリングコード
HSSBA2MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
久保 和也
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標7/目標9
オフィスアワー・場所
場所:研究棟317
オフィスアワー:訪問時は、ユニバーサルパスポートクラスプロファイルにて事前連絡すること。
連絡先
ユニバーサルパスポートクラスプロファイル

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
2◎/5◎/6◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【講義目的】「有機化学Ⅰ、II」に引き続き、テキスト「有機化学 改訂2版」に基づいて有機化合物の構造、反応、性質に関する基本事項を習得することを目的とする。有機化合物の構造と反応性の関係を理解することを到達目標とする。
【到達目標】1)有機分子の三次元構造とキラリティを理解すること、2)ハロアルカンの求核置換反応と脱離反応の機構を説明すること、3)アルコールやエーテル、不飽和結合をもつ有機化合物の性質と反応を関連づけること、である。
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:立体構造、キラリティ、ハロアルカン、アルコール、不飽和結合、付加・脱離反応
講義内容・授業計画
【講義内容】
有機化合物の構造を三次元的な「形」として捉えるために、有機化合物の立体化学を説明し、どのような官能基をもった有機化合物がどのような反応性を示すのかを基本的原理に基づいて解説する。また、演習問題を解くことにより、有機化合物の構造と反応性について理解を深めるとともに、どのようにして有機化合物を合成するのかを学ぶ。
【授業計画】
1.立体化学:分子の左右性(キラリティ、キラル中心のR, S表示)
2.立体化学:分子の左右性(キラル中心を2個もつ化合物、立体異性体の性質)
3.立体化学:分子の左右性(キラル炭素をもたないキラル分子、エナンチオマーを生成する反応)
4.ハロアルカンの求核置換反応(ハロアルカンの求核種に対する反応性、SN2反応とその機構)
5.ハロアルカンの求核置換反応(溶媒効果、SN1反応とその機構)
6.ハロアルカンの求核置換反応(分子内求核置換:隣接基関与、SN1とSN2反応機構の競争)
7.ハロアルカンの脱離反応(E1反応とその機構、E2反応とその機構)
8.ハロアルカンの脱離反応(E2反応の連続性とE1cB反応、脱離反応の位置選択性)
9.ハロアルカンの脱離反応(脱離反応と置換反応の競争)
10.アルコール、エーテル、硫黄化合物とアミン(アルコールとエーテルの酸触媒反応、カルボカチオンの転位)
11.アルコール、エーテル、硫黄化合物とアミン(アルコールの誘導体化、アルコールの酸化化、エポキシドの開環反応)
12.アルコール、エーテル、硫黄化合物とアミン(酸化還元反応:まとめ、チオールと他の硫黄化合物、アミンの反応)
13.アルケンとアルキンへの付加反応(アルケンへの求電子付加、ハロゲン化水素の付加、水の付加、ハロゲンの付加)
14.アルケンとアルキンへの付加反応(エポキシ化、カルベンの付加、カルボカチオンの付加とカチオン重合)
15.アルケンとアルキンへの付加反応(ブタジエンへの求電子付加、Diels-Alder反応、オゾン分解とジヒドロキシル化、水素の付加)
定期試験
教科書
「有機化学 改訂2版」(奥山格・石井昭彦・箕浦真生 著)丸善[生協で購入可]
参考文献
(1) 「有機化学 改訂2版 問題の解き方」(奥山格 著)丸善[生協で購入可]
(2) 「ウォーレン 有機化学」(CLAYDEN・GREEVES・WARREN・WOTHERS 著、野依良治・奥山格・柴崎正勝・檜山為次郎 監訳)東京化学同人[図書館にあり]
(3) 「ボルハルト・ショアー 有機化学」(古賀憲次・野依良治・村橋俊一 監訳、大嶌幸一朗・小田嶋和徳・小松満男・戸部義人 訳)化学同人[図書館にあり]
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】授業に際して指示するテキストを事前読み込み(15h)
【復習】例題の解答(15h)、演習問題の解答(15h)、講義内容の理解を深め定着させるためにテキスト教材を読み直し(15h)
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】
定期試験で評価する。
課題・試験結果の開示方法
演習問題は講義内で解説する。
履修上の注意・履修要件
・「有機化学I」と「有機化学II」の単位を取得していなくても「有機化学III」の履修は可能。ただし、講義は「有機化学I」と「有機化学II」を履修していることを前提として進める。
・授業中に指示した宿題や事前・事後学習はもとより、「講義内容・授業計画」に記載したテキスト等の該当箇所などについて、十分な予習・復習をして講義に出席すること。
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。