シラバス情報

授業科目名
無機化学Ⅲ
(英語名)
Inorganic Chemistry III
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBM3MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
(Spring semester)
担当教員
阿部 正明
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標4
オフィスアワー・場所
講義終了後、教室にて
連絡先
mabe@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
2◎/5◎/6◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
講義目的:
本講義では、遷移元素を主体とした金属錯体について学習する。金属錯体(配位化合物)は、化学工業や生命現象において本質的な役割を演じている。例えば、種々の金属錯体は触媒として利用されている。植物の光合成では葉緑体中のマグネシウム錯体が使われ、ヒトの体内では血中ヘモグロビンの鉄錯体が酸素運搬機能を担っている。本講義では、金属錯体の立体構造と電子状態に関する基礎的な理論を学ぶとともに、金属錯体の反応とその機構について、幅広くかつ系統的に理解することを目標とする。

到達目標:
本講義の到達目標は、1)金属錯体の構造と電子状態および化学反応の基礎理論を習得すること、2)配位構造とd電子配置をもとに、金属錯体の性質を理解し、また予測できるようになることである。
授業のサブタイトル・キーワード
遷移金属、配位子、配位数、配位構造、異性現象、命名法、結晶場理論、分子軌道理論、溶液内平衡、安定度、置換反応
講義内容・授業計画
講義内容・授業計画
本講義では、遷移元素を主体とした金属錯体の立体構造と電子状態に関する基礎的な理論を学ぶとともに、金属錯体の反応とその機構について、幅広くかつ系統的に理解する。
金属錯体の構造と電子状態および化学反応の基礎理論を以下のスケジュールで講義し、金属錯体全般に共通する考え方を幅広く習得できるようにする。

講義スケジュール:

第1回  イントロダクション(本講義の目標と概要・講義の進め方・効果的な学習方法について)、金属錯体の構造と基本的な用語
第2回  配位子および金属錯体の配位数・立体構造
第3回  金属錯体の異性現象(その1)
第4回  金属錯体の異性現象(その2)
第5回  金属錯体の命名法
第6回  金属錯体の結合:結晶場理論(その1)
第7回  金属錯体の結合:結晶場理論(その2)
第8回  金属錯体の結合:分子軌道理論(その1)
第9回  金属錯体の結合:分子軌道理論(その2)
第10回 金属錯体の反応:溶液内平衡と安定度
第11回 金属錯体の反応:安定度を支配する要因
第12回 金属錯体の反応:置換反応とその速度
第13回 金属錯体の反応:置換反応の機構
第14回 演習(その1)
第15回 演習(その2)
定期試験

*本講義では生成系AI の利用を認めない。レポート課題等で生成系AIを使用したことが判明した場合は単位を認定しない、または認定を取り消すことがある。
教科書
荻野ら著:基本無機化学(第3版)、東京化学同人
参考文献
ハウスクロフト 無機化学(下)、東京化学同人
シュライバー・アトキンス 無機化学(下)第4版、東京化学同人

事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
講義前に、教科書の該当ページを読み、流れをつかむ(30 h)。
講義後は、教科書の該当ページと講義中に配布したプリントを復習し、理解を定着させる。
また課題が出された回では、教科書、プリント、講義中の解説、参考書、必要なら図書館の蔵書やインターネットなどを各自で調べるなどして課題に取り組み、次回以降の解答合わせにより理解の定着を図る(30 h)。

アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法
成績評価の基準:
講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)の成績により単位を付与する。

成績評価の方法:
定期試験を基準とし、レポート等を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
担当教員と相談
履修上の注意・履修要件
無機化学I、無機化学II、結晶学を履修していることが望ましい
実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。