シラバス情報

授業科目名
分子生物学4
(英語名)
Molecular biology 4
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBA3MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
廣瀬 富美子
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
9:30~17:30
研究棟 407室
連絡先
研究棟407室
 もしくはE mail: fhirose@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
3◎/10◎/11◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
現代の生物学における発見や進捗には、分子生物学を用いた様々なアプローチ法や手法は不可欠である。前半の講義では遺伝子組み換えの基礎知識、ゲノム解析の歴史および現在行われている分子生物学の実験方法を広く紹介し、生物学の研究に必須な知識を紹介する。後半の授業では、遺伝情報の発現調節の意味とそのメカニズムについて講義する。また、具体的にいくつかの生物学の最近のトピクスを取り上げ、どのように分子生物学的な解析が役立っているかについても紹介する。
 本講義の到達目標は、(1) DNA(遺伝子)の解析方法の基礎を理解し、(2) より具体的に生命現象を分子レベルで理解し考察できるようになる、である。
授業のサブタイトル・キーワード
【キーワード】
  真核生物、ゲノム、遺伝子発現
講義内容・授業計画
【講義内容】遺伝子の機能発現の方法や調節機構を中心に講義する。また、高等真核生物のさまざまな生命現象を遺伝子発現の視点から理解できるようにする。分子生物学で用いられる遺伝子組み換え技術や最近の技術革新についても講義する。

【授業計画】

以下の内容で15回の講義を行う。 (テキストのページ記載がない回はテキスト以外から資料を用意します)
  1. ガイダンス 本講義の目標や概要を説明する。
  2. 真核生物とは何か (テキスト第1章 p.16~p.27)
  3. 遺伝子とゲノム (テキスト第5章 p.173~p.186)
  4. 遺伝子組み換え技術の基礎 (テキスト第10章 p.333~p.343)
  5. 塩基配列の決定  (テキスト第10章 p.346~p.350)
  6. ヒトゲノムの解読  とヒトゲノムの構成(テキスト第9章 p.320~p.327および p.298~p.318)
  7. 真核生物の染色体構造 (テキスト第5章 p.178~p.191)
  8. 遺伝子の発現調節の概要: 原 核生物と真核生物の違い  (テキスト第8章 p.267~p.270)
  9. 転写調節のしくみ: 原核生物  (テキスト第8章 p.271~p.276)
  10. 転写調節のしくみ: 真核生 物 その1 (テキスト第8章 p.276~p.286)
  11. 転写調節のしくみ: 真核生物 その2 (ゲノム上で転写調節に関わる特別な配列)
  12. エピジェネティクな遺伝子発現調節 (クロマチンの高次構造のダイナミクスの制御機構を理解する)
  13. 生命現象と遺伝子発現調節 (生命現象を転写調節の観点から理解するためにいろいろな例を紹介する)
  14. 遺伝子の機能の解析法 (テキスト第10章 p.350~p.362)
  15. 最近の生命科学のトピクスを深く探究する 

毎回、復習を兼ねた簡単な課題を課します(次週に提出)

ゲノム編集や次世代シークエンサーを用いた最近の生物学の方法論とその応用についても講義する予定である。

なお、基本的には対面授業であるが、対面授業ができない場合にはオンデマンド教材の事前学習を踏まえた上でオンライン形式で説明と質疑応答を行う。
質問には対面で答える。したがって、質問がある場合には授業後の教室または研究棟407室に来てください。メールでの質問を受け付けないわけではありませんが、書面だけの質疑応答はなるべく避けたいと考えています。

生成系AIの利用: 生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。復習プリントの作成時に生成系AIの出力結果をそのまま解答として作成し提出してはいけない。精製AIによる出力をそのまま解答として提出したことが判明した場合は単位を認定しない、または認定を取り消すことがある。
教科書
エッセンシャル 細胞生物学 南江堂 (第5版) (生協等で購入する。)
参考文献
Molecular Biology of the Cell, Bruce Alberts et al., 6th edition
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【事前学習】ユニバーサルパスポート上に授業に使用するパワーポイントスライドのPDF版を掲載するので、授業前に見ておくこと。またその内容についての教科書の該当箇所を熟読しておくこと(30時間)。
【事後学習】 毎回、その日の講義内容に沿った復習プリントを配布するので、教科書や参考文献、授業スライドなどを参考にしながらプリントの設問に答えること(30時間)。

アクティブ・ラーニングの内容
採用せず。
成績評価の基準・方法
ゲノムの構造、遺伝子の構造、読み取りなどゲノム科学の基礎を理解し、最新の関連分野のトピクスを論理的に理解し内容について思考できるかどうかを評価の基準とする。具体的には、
①復習プリント 40%
②定期試験 60% (状況に応じてレポートに変更する可能性があります)
  の2つの結果を総合し、理学部規定通りの以下の基準で成績評価のうえ、単位を付与する。。
  S (90点以上)
  A (80点以上)
  B (70点以上)
  C (60点以上)




課題・試験結果の開示方法
復習プリントの課題についての解説を行う。また、コメントを付して返却する。
質疑応答に応じる。
定期試験に関しては模範解答を公開する。
履修上の注意・履修要件
分子生物学1〜3を履修済みであることが望ましい。

当授業は、原則全ての授業を対面で実施する予定ですが、履修者人数や天候や災害勃発の際には、
対面授業と自宅でのオンライン授業を実施する場合がある。自宅等でオンライン授業の受講を視聴できる通信環境
(PC・タブレット等の端末やWi-Fi環境)が必要となる場合があります。
最終的な授業方法は履修登録後に決定・連絡します。
実践的教育
該当しない
備考
教科書に記載されていない最近の技術革新や発見については、スライドとレジメのみの説明となります。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。