教員名 : 吉久 徹
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授業科目名
生命科学演習3
(英語名)
Seminar in Life science 3
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
-
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBA3MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
担当教員
吉久 徹
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
講義日、午後12:15〜13:00(講義室あるいは研究棟501号室)。メールにての質問は随時。
連絡先
tyoshihi@sci.u-hyogo.ac.jp
対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/9◎/10◎
研究科DP
ー
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力
講義目的・到達目標
【講義目的】
原著論文を読みこなす第1段階は、個々の実験データを正しく理解することである。これを可能にするため、本授業では生化学や細胞生物学に関する基本的な実験技術の解説と、原著論文等の実際のデータをベースにした演習を行う。 【講義目標】 生命科学分野で比較的良く用いられる電気泳動、ブロッティング、遠心分離に基づく分画、光学顕微鏡観察、タンパク質間相互作用解析の実験原理を理解した上で、これらに関連した原著論文の図の個々のデータを読み取り、結果を評価できる技量が身につくこと。 授業のサブタイトル・キーワード
電気泳動、blotting、細胞の破砕、遠心分離、顕微鏡、蛍光抗体法、in situ hybridization、共免疫沈降、pull-downアッセイ、yeast two-hybrid、SPR、FRET
講義内容・授業計画
【講義内容】
§1電気泳動とブロッティング、§2遠心分離と細胞分画、§3光学顕微鏡による観察、§4機能因子間の相互作用解析、の4つの項目に関する実験技法の原理や特徴、実験に用いる機器、そして、実際の応用例を1〜2回の講義形式の授業で解説する。次に、こうした技術を取り扱った英文の例題を解き、さらに原著論文(英文)の実際のデータを例にとり、データの取扱い、データの読み取り、データの評価・考察、そして、科学的なデータの表現法について課題演習(2〜3回+自宅学習)を行う。データを科学的に表現する際に守るべきルールに関しても習得する。 【授業計画】 第1回 授業の説明とイントロダクション、§1-1(タンパク質の電気泳動法と検出法、DNAやRNAの電気泳動法と検出法) 第2回 §1-2(blotting、電気泳動データの取り扱い) 第3回 §1-3(例題演習) 第4回 §1-4(課題演習) 第5回 §2-1(細胞の破砕方法、バッファー条件、遠心分離法によるオルガネラの分画の原理と実際-1) 第6回 §2-2(遠心分離法によるオルガネラの分画の原理と実際-2)(例題演習) 第7回 §2-3(課題演習) 第8回 §3-1(様々な顕微鏡1:顕微鏡の基礎、蛍光顕微鏡、CCDカメラ) 第9回 §3-2(例題演習)(様々な顕微鏡2:共焦点顕微鏡、二光子励起顕微鏡、全反射顕微鏡) 第10回 §3-3(特異的な細胞構造の可視化、蛍光抗体法、in situ hybridization) 第11回 §3-4(課題演習) 第12回 §4-1(導入)、4-2(生化学的なタンパク質間相互作用解析:共免疫沈降、質量分析によるタンパク質の同定、Pull-Downアッセイ) 第13回 §4-3(遺伝学的なタンパク質間相互作用解析:Two-Hybrid法、物理化学的なタンパク質間相互作用解析:SPR法、FRET法)(例題演習) 第14回 §4-4(課題演習) 第15回 総合課題演習 各回において電子ファイルとして予め配布する授業資料を見るために、PCもしくはタブレットを使用する。 *生成系AI の利用について 生成系AI の利用については教員の指示に従うこと。生成系AI による出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AI による出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。 教科書
授業はPowerPointのスライドとプリントを中心とする。これらの内容は、予めUniversal Passportにアップされる。B. Albertsら「Essential細胞生物学 第5版」(南江堂;特に、第1〜4章と第10章)を学習できるとして授業を進める。なお、教科書ではないが、英文を読むため、辞書(紙媒体・電子媒体何れでも良い)を必携のこと。
参考文献
B. Albertsら「Molecular Biology of the Cell, 7th edition」(WW Norton & Co)、Cassimerisら「Lewin's Cells, 2nd ed.」(Jones and Bartlett)、Lodishら「Molecular Cell Biology, 9th ed.」(Macmillan)、M. R. Green、J. Sambrook「Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 4th edition」(Cold Spring Harbor Laboratory Press)等にも、個別の内容に関連する記述あり。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】講義セクションでは、Essential細胞生物学第5版の第1〜4章、第10章の関連する実験手法について、教科書を予め読んでおくこと。また、例題演習、課題演習のセクションでは、配布された英文を授業前に邦訳して内容が判るようにし、授業時間中に与えられる課題をスムーズに解けるように誌しておくこと(20 h)。
【復習】講義セクションでは、講義内容の理解を深め定着させるために、各授業後に授業資料と授業ノートを読み直し授業内容の整理を行うこと。他方、演習セクションでは、課題の解説を見直すことで授業内容の理解を深めること(35h)。必要に応じ、演習課題を自宅で解いてレポートとして提出すること(2~3回、3~5 h)。また、与えられた調査課題についてレポートを作成すること(2回、5 h)。 アクティブ・ラーニングの内容
採用しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
到達目標に記載する能力(各実験項目の実際及び原理、データ記述に関する知識、前述の知識を利用して実際のデータを読み取る分析・思考力、指示された実験技法に関する情報を調査する能力、これらを適切かつ論理的に記述する表現力等)の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。 【成績評価の方法】 期末考査は行わず、毎回の演習シートの提出による授業時間中の演習活動の評価(70%)、および、課題/調査レポートの評価(30%)を総合的に判断して成績を決定する。 課題・試験結果の開示方法
課題の解答・解説は授業時間中に行う。演習シートやレポートは、全体の講評や、特に優れた回答、あるいは、問題の多かった課題の内容について(個人の特定はしない)、Universal Passportのクラスプロファイル機能を用いて発信する。必要に応じて、授業でも触れる可能性あり。
履修上の注意・履修要件
実践的教育
該当せず。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。
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