シラバス情報

授業科目名
細胞生物学6
(英語名)
Cell biology 6
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
-
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBA3MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
担当教員
吉田 秀郎
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9
オフィスアワー・場所
随時・研究棟507室
連絡先
hide@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
2◎/4◎/11◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
講義目的:この講義では、「タンパク質の一生(プロテオスタシス)」という細胞生物学の最先端の知識を学ぶとともに、毎回の講義後に講義に対する質問を考え出すことによって自ら新しい研究課題を提案する能力を身に付ける。こうして身に付けた能力は、将来製薬会社や食品会社、化学会社などで幹部として活躍するために必須のものである。
到達目標:(1) 細胞生物学の最先端の研究(分子シャペロンとユビキチン・プロテアソームシステム、オートファジー、タンパク質の細胞内局在化機構)について概略を説明できる。(2) 細胞生物学の最先端の研究の現状に鑑み、独創的な質問(研究課題)を提案できる。
授業のサブタイトル・キーワード
【キーワード】
Molecular chaperones in archaea(古細菌), eubacteria(真正細菌) and eukaryotes(真核生物)、folding、heat shock proteins、cytosolic chaperone、ER chaperone、mitochondrial chaperone、chaperones and human disesases、amyloid、prion、Alzheimer's disease、Parkinson's disease、poly-glutamine disease、ALS(ルー・ゲーリック病)、catalact(白内障)、trigger factor、NAC、HSP70、HSP40、BAG1、HSP60、HSP10、CCT、HSP90、HSP104、small HSPs、α-crystallin、Transcriptional regulation of chaperone genes、HSF、HSE、rpoH、ERSE, ATF6, UPRE, XBP1, Hac1p, IRE1, PERK, ATF4, AARE, ER chaperone, ERAD, cytosolic splicing, proteolysis, TFE3, GASE, KLFs, PGSE, TFE3 pathway, proteoglycan pathway, mucin pathway, cholesterol pathway、ガン遺伝子、がん抑制遺伝子、細胞周期、シグナル伝達、増殖因子、受容体、Gタンパク質、セカンドメッセンジャー、キナーゼ、転写因子、がんウイルス、ピロリ菌、ワクチン、発がん物質、アフラトキシン、放射線、紫外線、チミンダイマー、DNA修復、がんと遺伝、抗がん剤、分子標的薬、副作用、アルキル化剤、ハーセプチン、がんゲノム医療、イレッサ、ベルケイド、オプジーボ、オーダーメード医療(プレシジョン医療)、小胞体ストレス応答、ゴルジ体ストレス応答、Structure of the proteasome、αsubunit、βsuubunit、20S proteasome、26S proteasome、19S subunit、ubiquitin、types of the proteasome、immunoproteasome(免疫プロテアソーム)、thymoproteasome(胸腺プロテアソーム)、testis-specific proteasome(精巣特異的プロテアソーム)、chaperones specialized for the proteasome assembly、PAC1、PAC2、PAC3、deubiquitination(脱ユビキチン化)、catalytic subunit(触媒サブユニット)、function of the proteasome、cell cycle(細胞周期)、CDK(cyclin-dependent kinase)、cyclin、転写制御、NF-kB、IkB、MHC(組織適合性抗原)、antigen presentation(抗原提示)、ERAD(小胞体関連分解)、cancer(ガン)、proteasome-like structures in archaea and eubacteria、bortezomib(velcade)、古細菌のproteasome、真正細菌のHslUV、Function of ubiquitin、Structure of ubiquitin、K48(lysine 48)型poly-ubiquitin、K63(リジン63)型poly-ubiquitin、直鎖状(M1型)poly-ubiquitin、Conjugation of ubiquitin to substrates(ユビキチンを基質タンパク質に結合させるメカニズム)、E1酵素、E2酵素、E3酵素、E4酵素、HECT型、Ring Finger型、SCF複合体型、proteasome、endocytosis(エンドサイトーシス)、NEMOkinase、VHL、FBS1、ubiquitin-like molecules(ユビキチン様分子)、SUMO、NEDD8、ATG12、ATG8、ISG-15、Urm1、UFM1、Function of the autophagy、isolation membrane(隔離膜)、autophagosome、three types of the autophagy、macroautophagy、microautophagy、chaperone-mediated autophagy(シャペロン介在性オートファジー)、molecular mechanism of the autophagy、ATG遺伝子群、TOR、ATG1、ATG13、VPS34(フォスファチジルイノシトール−3−キナーゼ)、ATG12、ATG5、ATG8、ATG32、phosphatidylethanolamine(フォスファチジルエタノールアミン)、ATG9、HSP70、LAMP2A、p62、mitophagy、pexophagy、ERphagy、病原菌に対するautophagy、structure of the lysosome、V-ATPase、低pH、cathepsine(カテプシン)、function of the lysosome、acrosome(アクロソーム)、lysosomal storage diseases、Separase、chromosome(染色体)、securin、cohesin、APC complex、CDC20、caspase、apoptosis、necrosis、DNA degradation(DNA ladder)、指の形態形成、神経と筋肉の1対1結合、オタマジャクシの尾、内因性apoptosis、外因性apoptosis、caspase 9、caspase 8、caspase 3、death receptor、death ligand、pro-caspase、apoptosome、Apaf-1、Bax、Bak、Bcl2、cytochrome c、eat me signal、thrombin、fibrinogen、proto-thrombin、factor X、factor Xa、hemophilia(血友病)、hirudin(ヒルディン)、Signal sequence(小胞体移行シグナル)、SRP and its structure、SRP receptor、translocon and its structure(小胞体への移行装置)、Sec61、co-translational translocation、post-tranlational translocation、molecular chaperone、clathrin vesicle(クラスリン小胞)、COP-I vesicle、COP-II vesicle、clathrin、dynamin、rab protein、v-SNARE、t-SNARE、ER exit site、Sar1 protein、KDEL、KDEL receptor、mannose-6 phosphate、mannose-6 phosphate receptor、N型糖鎖、ドリコールリン酸、糖転移酵素、calnexin cycle、グルコース転移酵素、ERAD(小胞体関連分解)、Nuclear localization signal(核移行シグナル)、nuclear export signal(核排出シグナル)、nuclear pore(核膜孔)、importin、Ran-GTP、Ran-GAP、Ran-GEF、exportin、NF-AT、免疫応答、mitochondrial targeting signal(ミトコンドリア移行シグナル)、TOM複合体、TIM複合体、SAM複合体、mitchondria外膜の膜タンパク質の輸送、mitchondria内膜への輸送、matrixへの輸送、膜間部分への輸送、mitochondrial chaperone、TOC複合体、TIC複合体、stroma、thyrakoid、PEX、PEX5、ubiquitination
講義内容・授業計画
講義内容:タンパク質の機能や構造を理解しただけでは、タンパク質を理解したとは言えない。この講義では、タンパク質が誕生し、機能する場所に輸送され、やがて死を迎えるまでの一連の過程「タンパク質の一生(proteostasis)」について解説する。
講義方法:講義の最初に簡単な試験を受け、当日学ぶべき内容を把握する。講義は基本的に日本語であるが、随時英語での基礎知識も学ぶ。講義の終わりに簡単な試験を受け、学習の到達度を測定する。Lectureごとに講義資料を配布する(講義資料8は欠番)。

【講義計画】
(1) 概論
Lecture 1: 「タンパク質の一生(プロテオスタシス)」概論(講義資料1)
Lecture 2: Trigger factor and NAC(講義資料2)

(2) 分子シャペロンと関連疾患
Lecture 3: HSP70-HSP40-GrpE(講義資料3)
Lecture 4: HSP60-HSP10 and CCT(講義資料4)
Lecture 5: HSP90, HSP104, small HSPs, HSF and heat shock response(講義資料5)
Lecture 6: Proteasome(講義資料6)
Lecture 7: Ubiquitin(講義資料7)
(3) タンパク質分解と関連疾患
Lecture 8: 中間のまとめと中間評価(到達度の確認)
Lecture 9: Ubiquitin-like molecules(講義資料9)
Lecture 10: Autophagy(講義資料10)
Lecture 11: Lysosome and other proteases(講義資料11)
(4) タンパク質の細胞内局在化と関連疾患
Lecture 12: Proteins in the endoplasmic reticulum(講義資料12)
Lecture 13: Proteins in the Golgi apparatus and the lysosome(講義資料13)
Lecture 14: Proteins in the mitochondria and chloroplast(講義資料14)
Lecture 15: Proteins in the nucleus and the peroxisome(講義資料15)
定期試験


【*生成系AI の利用について】
 生成系AI の利用については、教員の指示に従うこと。

教科書
Peter Walter他著:Essential Cell Biology(「Essential細胞生物学」第5版) 南江堂(生協等で購入する)
参考文献
Peter Walter他著:Molecular Biology of the Cell(「細胞の分子生物学」第6版) ニュートンプレス社
森和俊著:細胞の中の分子生物学 最新・生命科学入門 (ブルーバックス)

事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安

【予習】講義で使用する講義資料を事前読み込み(30h)

【復習】講義内容の理解を深め定着させるために講義資料を読み直し(30h)


アクティブ・ラーニングの内容
採用しない
成績評価の基準・方法

【成績評価の基準】

「タンパク質の一生(Proteostasis)」を理解し、解説ができる者については、講義目的・到達目標に記載する能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。

【成績評価の方法】

 中間試験50%(5月に実施)、定期試験50%(8月に実施)を基準として、受講態度(積極的な質問等)を含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
講義最初に行う小テストは、原則当日の講義内で解説する。
            
講義後に課されるレポートは、それぞれにコメントを付して電子メールで返すとともに、優れた内容のものを次回の講義の中で紹介しながら講評する。

中間試験と定期試験は、全体的な講評や模範解答を講義中やユニバーサルパスポートのクラスプロファイル機能を使って示す。
履修上の注意・履修要件

基礎的な生物学の講義を履修していることが望ましい。英語能力は不問。

配布した講義資料について、十分な予習・復習をして講義に出席すること。








実践的教育
該当しない
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。