シラバス情報

授業科目名
物質科学実験Ⅱ
(英語名)
Laboratory Course in Material Science II
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBM3MCA4
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
実験 (Experiment)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
阿部 正明、石川 潔、山口 明、小泉 昭久、小澤 芳樹、下條 竜夫、中井 祐介、小簑 剛
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標4
オフィスアワー・場所
実験中・各実験実習室
連絡先
mabe@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/5◎/6◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2〇
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【実習目的】物質科学における専門的な実験手法を学び、物質科学についての理解深めるための実験的アプローチを自ら提案し適用できる。
【到達目標】卒業研究を行う上で必要な各種の実験方法、実験データの整理と実験結果の導き方および考察の方法、レポートの作成方法を習得する。
授業のサブタイトル・キーワード
キーワード:超伝導、原子、分光、X線回折、ガンマ線、量子化学計算、機械工作
講義内容・授業計画
以下の課題のうち、指定された3つ又は4つの課題を、各課題ごとに3週((1)のみ6週)にわたり実習し、それぞれについてのレポートを後日提出する。物質科学実験 Iと合わせて、全ての課題の履修を完了させる。
(1)固体における輸送現象:金属、半導体、超伝導体の電気抵抗の温度依存性を77K以上室温まで測定する。酸化物超伝導体を作成、パソコンで電気抵抗測定用の簡単なプログラミングを行う。
(2) 可視分光実験:光の粒子性(LED,光電効果),光のコヒーレンス(マイケルソン干渉計),直線偏光の性質(マッハ・ツェンダー干渉計),原子のスペクトル(原子発光,半導体光吸収)を通じて光に関する実験を行う.
(3) 分子分光実験:芳香族分子の電子スペクトル(吸収・発光)を観測する。
(4) 単結晶のX線構造解析:単結晶試料の選択および観察を行い、X線自動回折計でX線回折強度を計測する。回折強度データより結晶の対称性、空間群を判定する。パソコンを用いて単結晶構造解析実習を行う。
(5) 放射線(ガンマ線)の計測:光子(粒子)としてのガンマ線の計測を行う。第1週:放射線計測の原理・ランダム現象(統計誤差)、 第2週:エネルギ-スペクトル測定による核種判定、第3週:物質の吸収係数 についての実験を行う。
(6) コンピュータケミストリー入門:分子軌道法に基づく量子化学計算により、構造最適化、配座解析等をパソコンを用いて行う。
(7) 機械工作実習:物質科学実験で必要となる、ボール盤、旋盤、フライス盤などの金属工作機械の正しい、安全な操作法について対面実習を行う。
教科書
「物質科学実験」を最初の授業にて配布。
参考文献
参考文献については、実験課題ごとに適宜テキスト中に記載する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】実験実習に際して、「物質科学実験」テキストの該当部分の事前読み込み(24 h)、課題に応じて、事前のオンデマンド教材の視聴あるいはプレゼンテーションの準備(12 h)
【復習】レポート作成(4回、24 h )
アクティブ・ラーニングの内容
課題に応じて、
1.実験操作による化合物を合成し、その試料について測定機器を用いて物理的な計測を行う。
2.コンピュータを使った計算や実験データの解析を行う。
3.実験結果をまとめ、結果の妥当性などについてグループメンバー同士あるいは教員、TAと議論したり、スライドを使った実験結果のプレゼンテーションを行う。
4.工作機械を用いて各自が金属加工作品の製作を行う。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】物質科学における専門的な実験手法の原理を理解し、物質科学研究分野に対して基礎的な実験的アプローチが適用できる者については、講義目的・到達目標に記載す る能力(知識・技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、S(90 点以上)、A(80 点以上)、B(70 点以上)、C(60 点以上)による成績評価の うえ、単位を付与する。
【成績評価の方法】実験項目ごとに、終了後一週間以内に提出されたレポートを内容を基準として、受講態度を含めて総合的に評価する。

*レポート等の課題作成においては生成系AIの利用を認めない。生成系AIを使用したことが判明した場合は単位を認定しない、または認定を取り消すことがある。
課題・試験結果の開示方法
課題に応じて、
1.実験実習操作について、その場で適切かどうか評価問題点を直接指摘、講評し、製作された作品について教員からコメントをする。
2.実験実習操作の各段階で、教員、TAと経過や結果について確認し議論する。
3.実験結果のプレゼンテーションに対し、教員から講評する。
4.レポートを返却し、実験結果のまとめ方、レポート作成方法を改めて説明し、提出されたレポート内容について具体的に講評する。
履修上の注意・履修要件
全実験テーマを実施することが前提で、提出したレポートを採点して成績を評価する。
病気やケガなどで欠席せざるをえないときは,その日の実験担当教員または学務課に必ず連絡し,指示に従うこと 。
実験装置や器具の操作は、その目的や操作法を理解した上で行うこと。測定・観測に失敗した場合には、常にその原因を明らかにすること。
先修条件あり。

実践的教育
該当しない
備考
担当教員:阿部正明、水戸毅、石川 潔、小澤芳樹、下條竜夫、小泉昭久、小簑 剛、中井祐介、山口 明、および工作センター職員
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。