シラバス情報

授業科目名
生命科学実験Ⅰ
(英語名)
Laboratory Course in Life Science I
科目区分
専門教育科目/教職課程科目
-
対象学生
理学部
学年
3年
ナンバリングコード
HSSBL3MCA4
単位数
4.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
実験 (Experiment)
開講時期
2024年度前期
(Spring semester)
担当教員
吉久 徹、柴田 直樹、村本 和優、塩見 泰史
所属
理学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標9/該当なし
オフィスアワー・場所
水〜 金曜日、実験終了後 30分、本部棟実験室
連絡先
取りまとめ教員)
吉久 徹            tyoshihi@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/9◎/10◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2◎/4-1◎
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【授業目的】
(1)本実験は、生命科学における基礎的な実験手法に加え、いくつかのより専門的な研究手法を自ら行うことで学習する。
(2)教科書などで実験に基づいて記載されている内容への理解を深める。
(3)レポート作成を通じ、実験を科学的に記述する力を涵養する。
【到達目標】
(1)各実験テーマで実施される実験手法やデータ解析手法を習得し、プロトコルに従って自分自身で実験を進めることができる。
(2)実験テーマに関連する教科書の記述を、自身の行なった実験内容と関連づけて理解し、説明することができる。
(3)実験の目的、方法、結果、および考察を、科学的な記述ルールに従ってレポートにまとめることができる。
授業のサブタイトル・キーワード
RNAの取り扱い、タンパク質の結晶化、タンパク質の立体構造、透過電子顕微鏡、走査電子顕微鏡、形態形成、細胞分化、膜内在性酵素の精製・定量・活性評価、細胞周期、Taq polymerase、PCR
講義内容・授業計画
【授業内容】
 グループに分かれて、以下I〜VIIの7テーマの実験を行い、実験手法の原理やその実際、データ解析を習得する。また、VIIIでは、実験テーマ以外の実験手法のいくつかについても、実際の研究に即した形で紹介する。
【授業計画】
I. 低分子RNAの単離と解析
出芽酵母よりの低分子RNAの抽出実験を通じ、RNAの取り扱いを学ぶとともに、変異株を利用してtRNAの成熟化過程を調べる。
II. タンパク質の結晶化と立体構造の観察
リゾチームの結晶化および立体構造の観察を通して、タンパク質結晶化法とタンパク質の立体構造やアミノ酸の特徴を学ぶ。
III. 電子顕微鏡を用いた微細構造解析
走査型ならびに透過型電子顕微鏡法により微生物の微細構造を観察する。
IV. 動物の発生・再生過程の観察と遺伝子解析
動物の発生・再生過程の観察方法および遺伝子発現の定量方法を習得する。
V. 呼吸鎖電子伝達系シトクロム酸化酵素の精製と活性測定
ミトコンドリアから膜内在性酵素を可溶化して精製する。タンパク質定量、酵素反応速度の測定を行い、酵素の比活性と至適pHを調べる。
VI. ほ乳動物の細胞周期制御の解析
ほ乳動物細胞の培養と薬剤による同調実験を行い、その細胞をフローサイトメトリーで解析して細胞周期の制御機構について学ぶ。
VII. PCR法の原理と実践
大腸菌内で発現させたTaq DNA polymeraseを精製し、PCR法を実践することで分子生物学技術の基礎を習得する。
VIII. 研究紹介
 上記実験テーマを担当しない生命科学科(播磨理学キャンパス:生体情報学Ⅰ、生体物質化学Ⅰ、細胞機能学、生体物質構造学Ⅱ、姫路工学キャンパス:生体分子生合成、地球科学)、物質科学科(化学分析学)、情報理学、の各研究室、および連携講座(生体高分子動的構造解析学、生体高分子超精密計測学、細胞膜超分子複合体機能解析学)の研究内容や実験内容を紹介し、より広い分野の研究・実験手法に触れる。

*生成系AI の利用について
 生成系AI の利用については教員の指示に従うこと。生成系AI による出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AI による出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。
教科書
実験テーマごとに実験開始時またはそれ以前に配布する。配布形式もテーマごとに異なるので、Universal Passportなどの掲示の指示に従って入手すること。
参考文献
実験テーマごとに適宜指示する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
必ず各実験の前に実験書や指定の資料を読んで予習をし、実験を行う準備をしておくこと。また、要求されたレポート作成を事後学修として行うこと。各実験テーマでの指示に応じて、事前・事後学習の時間配分を行うこと。
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
・適切に実験を実施することができ、実験の目的を理解した上で、実験結果を正しく記述し、論理的な考察ができる者に単位を与える。
・授業目的及び到達目標に記載する能力(知識、技能、思考力、判断力、表現力等)の到達度に基づき、総合的に、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)による評価を行う。
【成績評価の方法】
・実験の参加状況(出席、実験への主体的関与)、実験の達成度などの平常点(50%)と、レポートの内容(50%)を総合的に評価する。
・実験項目のうち1つでもレポート提出がないときは不可(成績:D)とする。
課題・試験結果の開示方法
レポートは、採点したものを返却する。
履修上の注意・履修要件
・生命科学基礎実験Ⅰ、Ⅱを履修していること。
・必ず、ガイダンス、実験および研究紹介に出席すること。
・遅刻は厳禁。白衣と名札を着用すること。レポートの提出期限を厳守すること。

実践的教育
該当せず。
備考
実験指導教員:吉久徹・井澤俊明・横田悦雄・緒方英明・柴田直樹・松浦滉明・宮澤淳夫・菓子野康浩・西野有里・梅園良彦・餅井真・織井秀文・當舎武彦・村本和優・東田怜・西谷秀男・塩見泰史・林晃世・吉田秀郎・佐々木桂奈江・桜井一
研究紹介担当教員:生沼泉・八田公平・久保稔・稲木美紀子・水島恒裕・後藤忠徳・安川智之・大岩和弘・連携講座教員
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。