教員名 : 吉久 徹
|
授業科目名
生体高分子動態論
(英語名)
Dynamics of Bio-Macromolecules
科目区分
ー
生命科学専攻・生体物質機能解析学・選択科目
対象学生
理学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
HSSML5MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
吉久 徹
所属
理学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
講義日の午後12:15〜13:00(研究棟501号室)。メールにての質問は随時。
連絡先
tyoshihi@sci.u-hyogo.ac.jp
対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
ー
研究科DP
1◎/6◎
全学DP
ー
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力
講義目的・到達目標
【講義目的】核—細胞質間輸送をキーワードに、低分子非コードRNAを中心にした生体高分子の成熟化・輸送に関して理解を深めるとともに、最新の文献をベースに何が問題として残されているかを考える。基本的な概念については、重要な原著論文のオリジナルデータに遡り、その成立過程に対する理解を深める。
【到達目標】低分子非コードRNAなどの生体高分子の成熟化・細胞内動態の過程についての個々の実験事実を、原著論文の資料を元に理解できるようになる。その上で、そうした過程についての現在での一般的な解釈・理解がどのように成立してきたかを、自身で再構築できるようにする。 授業のサブタイトル・キーワード
tRNA、snRNA、miRNA、RNAの成熟化、RNAの品質管理、RNAの細胞内輸送、核—細胞質間輸送、RNAの細胞間輸送、nuclear body
講義内容・授業計画
【授業内容】tRNA、snRNA、miRNAを中心とした低分子非コードRNAの成熟化過程を題材に、こうした非コードRNAが転写後、さまざまな成熟化過程をへて機能を獲得する機構、および、その間に経験する細胞内動態に関する現在一般化している概念の成立に重要な役割を果たした原著論文の実際のデータや実験系を解説する。その中で、実際のデータから基本概念が成立してきた過程を自身で追体験し、データを元にした論理的な思考力を養う。さらに、そうした知識の上に立って、いまだ解明されていないポイントがどこにあるかを探るトレーニングにもトライする。
【授業計画】 (1)核—細胞質間輸送 第1回ガイダンス、核膜孔、核移行シグナル、核−細胞質間輸送研究法 第2回輸送担体、輸送メカニズム 第3回核膜孔や輸送担体等の構造生物学的解析 (2)tRNAの細胞内動態と品質管理 第4回tRNAの成熟化 第5回tRNAの核外・核内輸送、その他の細胞内輸送 第6回tRNAの品質管理 (3)snRNAを含むRNP形成と細胞内動態 第7回snRNAの核外・核内輸送(snRNAとmRNAの違い) 第8回機能性RNP形成過程 (4)Nuclear body—RNA代謝に関わるRNA・タンパク質集合体 第9回さまざまnuclear bodyとその機能 第10回nuclear bodyの形成機構 (5)miRNAの成熟化 第11回miRNAの成熟化−核内イベント 第12回miRNAの成熟化−細胞質イベント (6)RNAの動態–細胞を超えて– 第13回RNAの細胞間輸送 第14回exosome/extracellular vesicle等を介したRNAの細胞間移動とその機構 (6)演習(上記のいくつかのトピックをベースに実施) 第15回RNAの動態に関する文献収集、分析の実践 *生成系AI の利用について 生成系AI の利用については教員の指示に従うこと。生成系AI による出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AI による出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。 教科書
講義用の資料や論文は、授業中配付のプリントアウトおよびユニバーサルパスポート上の電子ファイルとして配付。
参考文献
講義用の資料や論文は、授業中配付のプリントアウトおよびユニバーサルパスポート上の電子ファイルとして配付。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】配布された授業資料(英文)に予め目を通し、必要に応じて日本語に訳しておくこと(15 h)。
【復習】講義内容の理解を深め定着させるために、各授業後に授業資料と授業ノートを読み直し授業内容の整理を行うこと(40h)。レポート作成(5 h)。 アクティブ・ラーニングの内容
実施しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
到達目標に記載する能力(原著論文のデータを読み解く能力、個別の知識を結び付けて統合的な理解に導く思考力、これらを適切かつ論理的に記述する表現力等)の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。 【成績評価の方法】 期末試験は実施せず、授業中もしくはレポートとして課す課題によって評価する。 課題・試験結果の開示方法
レポートは、全体の講評や、特に優れた回答、あるいは、問題の多かった課題の内容について、授業で触れる。最終回の演習は、授業の中での報告を議論、講評する。
履修上の注意・履修要件
実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。
|