シラバス情報

授業科目名
地域歴史文化学概論
(英語名)
Regional History and Culture
科目区分
基盤科目
対象学生
地域資源マネジメント研究科
学年
1年
ナンバリングコード
TGRMR5MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2024年度前期
(Spring semester)
担当教員
中井 淳史
所属
地域資源マネジメント研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標11
オフィスアワー・場所
講義終了後、教室にて
連絡先
学務課に問い合わせ

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/4〇/6〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】われわれが「地域資源」として扱うもののひとつに、地域に残る遺跡や遺物、文字史料、民俗伝承などの文化財がある。これらはいわば、ヒトが周囲の自然環境をさまざまに改変して利用し、独自の社会や文化を営んできた「痕跡」であり、これらを手がかりにヒトの営為を明らかにするのが文献史学、考古学、民俗学など広義の歴史学的諸方法である。多様な地域資源をマネジメントする観点にたつならば、それぞれの特質を理解した上で、分野横断や総合化といった幅広い視野や知識を持つことが肝要である。本講義では考古学を中心に、文献史学や民俗学、美術史学など歴史学全般の特質や方法を概観し、その総合的応用として地域資源マネジメントのための地域歴史文化学の構想を考えるための基礎的知識を得ることを目的とする。
【到達目標】歴史学の主要な分野である文献史学・考古学・民俗学を中心に、それぞれの構想や研究法の基礎的知識を修得したうえで、それらを適切に用いながら、地域の歴史文化遺産に関する見方や基本的な分析・研究方法を実際の調査に適用し、歴史文化遺産の保全に関して自身の見解を提起できることを到達目標とする。
授業のサブタイトル・キーワード
歴史学研究法 文献史学 考古学 民俗学
講義内容・授業計画

 多様な資料から地域の歴史文化を解明する人文科学的諸方法(文献史学、考古学、民俗学、美術史学など)について、それぞれが扱う史料の性格や方法論的特質を講述する。また、具体的な研究事例をとりあげて、地域資源としての歴史資料の多様性の保全や総合的な活用の方策について考える。


1.歴史/歴史的思考とは何か

2.地域歴史文化学の前提:「痕跡」を読む

3.歴史資料論:過去を復元するさまざまな素材

4.地域歴史文化学の方法(1):文献史学① 歴史学の「歴史」

5.地域歴史文化学の方法(1):文献史学② 史料批判の方法と史料調査法

6.地域歴史文化学の方法(2):考古学① 型式学・層位学

7.地域歴史文化学の方法(2):考古学② 年代論・分布論

8.地域歴史文化学の方法(3):民俗学① 民俗資料の種類と調査法

9.地域歴史文化学の方法(3):民俗学② ライフ・ヒストリー

10.地域歴史文化学の方法(4):ヴィジュアル・イメージの歴史学

11.小括:さまざまな歴史資料の総合化−その問題点

12.地域歴史文化学の実践(1):地域における歴史資料の保存:アーカイブズ学の基礎

13.地域歴史文化学の実践(2):但馬の歴史文化遺産

14.地域歴史文化学の実践(3):現代に生きる地域伝承と歴史文化遺産

15.まとめ:歴史文化「遺産」から「地域資源」へ−「活用」への展望

※パソコンの利用:なし
※生成系AIを利用する場合、教員の許可を得ること
教科書
授業内で適宜指示する。
参考文献
プリント資料などを適宜配布、また基本文献を授業内で指示する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】 講義内容の見直し(20h)、授業中に紹介・指示された準備的な参考文献等の読み込み(10h)
【復習】 授業中に紹介・指示された発展的な参考文献等の読み込み(30h
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
 過去を考える素材の多様性や文献史学・考古学・民俗学など広義の歴史学的諸方法の概略を理解し、地域の資源として歴史文化遺産を考察・評価できる者については、講義目的や到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を授与する。
【成績評価の方法】
 期末のレポート(80%)を基準として、受講態度(20%)も含めて総合的に評価する。
課題・試験結果の開示方法
期末レポートについては添削のうえ返却する。
履修上の注意・履修要件
地域歴史文化学を未修である学生にも理解できるように講義するが、毎回到達度をチェックし必要に応じて補習的課題を課すことがある。

実践的教育
該当しない。
備考
担当教員は主に歴史考古学的立場から、地域の歴史文化の研究を行っている。詳細は教員研究者データベースHP(https://cv01.ufinity.jp/u_hyogo/)を参照のこと。
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