シラバス情報

授業科目名
地域産業減災復興論
(英語名)
Business Continuity and Disaster Resilience of Local Industr
科目区分
専門科目   (減災復興ガバナンス領域)
対象学生
減災復興政策研究科
学年
1年
ナンバリングコード
KDDMD5MCA7
単位数
2単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義・演習 (Lecture/Seminar)
開講時期
2024年度後期
(Fall semester)
担当教員
紅谷 昇平
所属
減災復興政策研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標4/目標8/目標9
オフィスアワー・場所
授業後、教室にて。その他を希望する学生は、メールで日時と場所を調整する。
連絡先
beni@drg.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
2◎/3〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
地域産業が被災すると、マーケットシェアの低下や信用の喪失、設備復旧の長期化等の理由により企業経営の再建は容易ではなく、地域社会にとっても雇用喪失や人口流出につながるリスクがある。本講義では、そのような事態を防ぐため、企業や地域産業の被災の特徴や復興の課題、災害時に果たすべき役割について理解し、災害を乗り越えて企業や地域産業が存続するためのリスクマネジメントや事業継続の計画作成やマネジメントを実践できる能力の修得を目的とする。
【到達目標】
1)企業や地域産業の被災の特徴や復興の課題について説明できる
2)企業の災害時の社会的・法的責任について説明できる
3)災害を乗り越えて企業を存続させるためのリスクマネジメントやBCM(事業継続マネジメント)の基礎理論について説明できる
4)企業等を想定して、実際に簡単なBCP(事業継続計画)を策定できる

授業のサブタイトル・キーワード
地域産業、産業復興政策、事業継続計画(BCP)、事業継続マネジメント(BCM)、リスクマネジメント
講義内容・授業計画
【講義内容】
 本講義では、まず地域産業や企業の被災の特徴や復興の課題、災害時における企業の社会的・法的責任等について学ぶ。さらに、実際の被災企業のケーススタディを通して、企業の被災実態や復旧の困難さ、行政・地域との連携の必要性等について理解を深めていく。その後、災害を乗り越えて企業を存続させていくために必要なリスクマネジメントや、経営レベルから災害時の事業継続について取り組むBCM(事業継続マネジメント)の理論を学習し、実際にBCP(事業継続計画)の策定に取り組み、応用力・実践力を習得する。

【授業計画】
1.イントロダクション(講義の目的、進め方、用語の説明、等)
2.防災対策①:企業や地域産業の被災の特徴と復興課題
3.防災対策②:災害と企業防災・事業継続の取組の変遷・流れ
4.防災対策③:企業のリスクマネジメントの枠組み・考え方(ISO31000を中心に)
5.防災対策④:BCM(Business Continuity Management)の基本的考え方(ISO22301と内閣府ガイドラインを中心に)
6.防災対策⑤:企業のケーススタディ
7.企業経営①:事業計画と財務諸表、中間課題(BCP策定演習のビジネスモデル)の提出
8.企業経営②:ケースで学ぶCF計算書と貸借対照表
9.企業経営③:ケースで学ぶ損益計算書・CF計算書・貸借対照表
10.企業経営④:将来のリスクと不確実性の評価手法
11.BCP策定演習①:策定対象企業の想定とBCP策定の方法
12.BCP策定演習②:リスクの想定と事業への影響評価、求められる対策
13.BCP策定演習③:中間報告
14.BCP策定演習④:BCP策定演習課題の発表、講評
15.まとめと評価(到達度の確認)

※財務諸表の分析等(企業経営①〜④)において、ノートパソコンと表計算ソフト(エクセルが望ましい)を利用するので、各自持参すること。
【生成AIの利用について】
生成AIの利用については教員の指示に従うこと。研究の事前・事後学習や事例検索、翻訳等に補助的に生成系AIを利用しても良い。ただし、生成系AIによる出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。
教科書
必要な資料は、講義時に配付する。
参考文献
参考文献については、講義の中で随時説明する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】BCPの策定で想定する企業のビジネスモデルを作成する(20h)、授業に際して指示があった場合、そのテーマに関する参考資料の読み込み及び資料作成をする(10h)
【復習】想定した企業に対して事業継続計画を作成し、それをレポートとして提出する(30h)
アクティブ・ラーニングの内容
想定する企業のビジネスモデルや事業継続計画の策定状況について、学生が順番にプレゼンテーションを行い、その内容に対して、教員・学生でディスカッションを行う。
成績評価の基準・方法
○成績評価の基準
企業、地域産業の被災・復興の特徴を理解し、求められる責任や役割、事業継続、リスクマネジメントの基本についての知識、実際の企業に応用する技能、提出課題から読み取れる思考力、論理性、表現力等の到達度に基づき、S(90点以上),A(80点以上),B(70点以上),C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。
○成績評価の方法
想定する企業のビジネスモデル作成(11月下旬提出)30%、BCP策定演習課題(1月下旬提出)50%、受講態度(積極的な質問等)20%を基準として、総合的に評価する。

課題・試験結果の開示方法
中間課題やBCP策定演習の成果レポートについては、授業内及び発表会において、個別に講評を行う。
履修上の注意・履修要件
・授業時間以外にも、課題やBCPの策定演習に取り組む必要があるため、十分な予習・復習をして講義に出席すること。
実践的教育
・企業防災やBCP、災害対応マニュアル、防災計画等についてシンクタンクでの実務経験がある教員が、その経験を活かし、学生に企業BCP策定の演習を行うことから、実践的教育に該当する。
備考
特になし。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。