シラバス情報

授業科目名
監査基準Ⅰ
(英語名)
Auditing Standards I
科目区分
発展科目
対象学生
社会科学研究科
学年
学年指定なし
ナンバリングコード
KCAMS5MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2025年度後期
担当教員
渡邉 泰宏
所属
社会科学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
簡単な質問は授業終了後、教室にて。それ以外はUniversal Passportを利用し、Class Profileから要予約のうえ、指定した時間・場所にて対応する。
連絡先
watanabe@acs.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/2〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】この講義は、主としてわが国において一般に公正妥当と認められる監査の基準について学ぶことを目的とする。
【到達目標】監査実務を行う基礎となる知見、考え方を得ることを到達目標とする。講義範囲は、公認会計士監査審査会が公表する監査論の出題範囲の要旨を参考に、原則として監査論の領域の前半部分を講義する。監査論の領域の後半部分及び事例研究は「監査基準Ⅱ」で講義する。
授業のサブタイトル・キーワード
【サブタイトル】監査基準報告書および監査実務指針の解説
【キーワード】財務諸表監査、監査全般にわたる基本的事項と責任、リスク評価及び評価したリスクへの対応、監査証拠、グループ監査及び他者の作業の利用、監査の結論及び報告、特殊な監査業務、その他の考慮事項
講義内容・授業計画
【講義内容】この講義では、公認会計士の行う企業の財務諸表監査を中心に学習する。講義は、企業会計審議会「監査基準」等及び日本公認会計士協会の監査基準報告書等を中心に行う。監査概論で学んだ内容を監査基準に従ってより深く解説する。なお、この講義「監査基準Ⅰ」は、監査概論で学んだ内容については簡単な説明とする。
公認会計士監査審査会が公表する監査論の出題範囲の要旨を参考に、原則として監査論の領域の前半部分を講義する。監査論の領域の後半部分及び事例研究は「監査基準Ⅱ」で講義する。
【授業計画】(受講者の反応を見て、内容、水準、順序等を変更することがある。)
  1. 監査基準委員会報告書をどのように学ぶか(本講義の目的や概要等を説明する。)
  2. 監査の総括的目的、監査調書
  3. 監査契約の締結(期首残高、契約条件の合意)
  4. 監査計画の策定(監査計画、リスク評価)
  5. 監査計画の策定・完了(重要性、リスク対応、虚偽表示の評価)
  6. 監査手続の実施(監査証拠、監査役等とのコミュニケーション)
  7. 監査手続の実施(立会、確認、訴訟事件)
  8. 監査手続の実施(分析的手続、監査サンプリング)
  9. 監査事務所と監査業務の品質管理
  10. 個別論点(会計上の不正と違法行為)
  11. 個別論点(関連当事者、継続企業)
  12. 個別論点(会計上の見積りの監査)
  13. 経営者確認書、監査報告書(監査意見、その他)
  14. 監査報告書(文例、後発事象、その他)
  15. グループ監査、内部監査の利用、専門家の利用
評価(定期試験)

生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。
レポート等については、学生本人が作成することを前提としているため、生成系AIのみを用いて作成することはできない。
教科書
日本公認会計士協会編「監査実務ハンドブック」(最新版)(日本公認会計士協会出版局)


参考文献
1.亀岡恵理子 福川裕徳 永見尊 鳥羽至英『財務諸表監査』(最新版)国元書房
2.蟹江章 井上善弘 栗濱隆一郎 編著『スタンダードテキスト監査論』(最新版)中央経済社
3.山浦久司『監査論テキスト』(最新版)中央経済社
4.伊豫田隆俊、松本祥尚 林隆敏『ベーシック監査論』(最新版)同文舘出版
5.長吉眞一・伊藤龍峰・北山久恵・井上善弘・岸牧人・異島須賀子『監査論入門』(最新版)中央経済社
6.南成人 中里拓哉 高橋和則著『財務諸表監査の実務』(最新版)中央経済社
7.林隆敏『財務諸表監査の基礎概念』中央経済社 2024
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】事前に授業対象範囲の監査基準報告書や監査基準報告書実務指針、品質管理基準報告書を読み込むこと。(30h)
【復習】講義で強調した点を中心に授業資料、自ら作成した講義ノート等を見直し、当日の講義で学んだことを自ら記録すること。UniversalPassportを利用して課題などを行うことがある。(30h)

(注意点)この授業は、たんに講義に出席して話を聞くだけでは不十分である。あらかじめテキストや参考書を読んだうえで講義に出席し、講義において解説のあった箇所について理解したうえで学んだ内容を記録して、自ら理解し説明できるようになるまで復習することが必要である。
アクティブ・ラーニングの内容
講義で扱う内容の量が多いためアクティブ・ラーニングは実施しない。
但し、講義中に、学生の理解度や学習履歴を確かめるために、学生に対して積極的に質問し、その場で答えていただくことがある。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】講義目的・到達目標の到達度に基づき、社会科学研究科規程に従い成績評価の上、単位を付与する。
【成績評価の方法】出席を前提に定期試験(100%)によって評価する。なお、授業中にレポート等を課し、評価にあたりそれを考慮する場合がある。
課題・試験結果の開示方法
定期試験は授業評価アンケートの教員コメント欄に試験結果に関するコメントも併せて記載する。
履修上の注意・履修要件
1.監査概論を履修済であること。
2.次年度に「監査基準Ⅱ」や「監査ケーススタディ」を履修する予定がある場合には、必ずこの講義「監査基準Ⅰ」を履修することが必要である。この講義で学ぶ基準論や実務指針に関する知見の無いところに、ケーススタディ・事例研究を学んでもほとんど意味がない。
3.この講義「監査基準Ⅰ」は、監査論の領域の前半部分について講義する。監査論の領域の後半部分については「監査基準Ⅱ」において講義される。
実践的教育
該当しない。
備考
本講義は、主に日本公認会計士協会の監査基準報告書の要求事項等を中心に解説を行う。なお、本講義に関係する項目で、他の監査科目(会計職業倫理、監査概論、内部監査・内部統制、IT監査、監査基準Ⅱ、監査ケーススタディ)でも扱う内容については簡素な説明とする。
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。