シラバス情報

授業科目名
研究ゼミナールⅠ
(英語名)
Research Seminar Ⅰ (J)
科目区分
専門教育科目
対象学生
国際商経学部
学年
2年
ナンバリングコード
KCCBK2MCA3
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
演習 (Seminar)
開講時期
2025年度後期
担当教員
矢嶋 聡
所属
社会科学研究科
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
ユニバーサルパスポートのクラスプロファイルにより問い合わせること。
連絡先
授業の初回に案内する。

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/3◎/4◎
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
【講義目的】
日本の産業基盤は中小企業が支えているといっても過言ではない。このゼミでは中小企業に関連する様々な社会的課題を取り上げながら、基礎的な知識と思考を身に付け、各自が自らの考えを持ち諸課題に対して発言や行動できることを目的とする。

【到達目標】
社会的課題の解決には、経済合理性だけではない政策的措置が必要となるケースがある。このゼミでは中小企業政策を中心に、経済対策、税制、金融、雇用、労働環境、賃金、格差、差別、教育、医療、家族、家庭、地方、災害など多岐にわたる課題に対してどのように対応していくべきなのかを考える。
そのための到達目標は、以下の3点である。
1.日本の産業政策と中小企業との関わりが説明できる。
2.中小企業に関わる諸課題を自ら見つけ出し、その解決のための方策やアイデアを論理的に発信できる。
授業のサブタイトル・キーワード
中小企業、地域政策、地方創生
講義内容・授業計画
【授業内容】
このゼミでは、以下のような取組みを行う。
1.政治経済や身近な生活に関わる最近の新聞記事やニュースなどの時事問題を各自が用意して発言し、学生間で意見を交わす。特に、ある事象が中小企業にどのような波及をもたらすのかという観点から考える。
2.中小企業の歴史や今日的課題を知るために、指定した教科書や参考書の輪読を行う。読む箇所の担当は1人ずつに割り当てるので、次回までに要点をまとめ、ゼミ内で発表する。担当に割り当てられなかった他の学生は、教科書に書かれている用語や内容が何を意味しているのかについてよく調べ、議論や討議に積極的に参加する。
3.各自が選んだテーマの事例調査をし、発表する。テーマの選び方や調査方法などはゼミ内で話し合う。テーマの例は「イノベーションに挑む中小企業の事例」「みなさんの出身地の商店街振興の事例」「地域資源を活用した特産品開発の事例」「地方の生活を支える中小企業の事例」「新幹線延伸による沿線産業への影響の事例」「伝統産業の後継者問題の事例」など中小企業と各自の関心のあるテーマとを関連づけたものを選択することが望ましい。調査は文献やホームページの情報だけでなく、できるだけ現地へ出向き、仮説検証を行ったり、自分が感じ取ったことを含めて取材することを推奨する。

なお、発表は個別またはグループで行う場合がある。
ゼミは原則教室で行うが、フィールドスタディのために学外へ出て資料の収集や見学を実施することもある。
卒業論文のテーマ選びを見据えて、イメージを具体化することを意識して取り組んでください。

【授業計画】
1.イントロダクション・最終発表に向けた準備
2.中小企業で働くこと
3.企業の創業と進化
4.中小企業とは何か
5.戦後日本の中小企業問題の推移
6.戦後日本の中小企業発展の軌跡
7.大阪産創館での資料収集(予定)
8.もの作りと中小企業
9.中小製造業の経営
10.中小商業と流通
11.中小小売業と商人性
12.神戸市内の議会傍聴・見学(予定)
13.中小企業の金融
14.戦後日本の中小企業政策の変遷
15.各自の調査事例発表
教科書

渡辺幸男、他『21世紀中小企業論 第4版』有斐閣、2022年

参考文献

阿部武司 、他『社史から学ぶ経営の課題解決』出版文化社、2018年

坂本光司『日本でいちばん大切にしたい会社』あさ出版、2008年
西田安慶『地域産業のイノベーションと流通戦略』千倉書房、2020年
その他、授業中に提示する。
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】新聞やニュースを毎日確認し、中小企業に関わる社会の動向に着目すること。教科書の輪読を行うので、予め指定の箇所を読み、発言や質問をまとめておくこと。
【復習】授業の中で他の学生から得た気付きをノートにまとめること。
予習および復習は、授業時間の2倍程度の時間が求められる。
アクティブ・ラーニングの内容
グループワークを取り入れる、学生同士のディスカッションを行う。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
1.教科書の輪読にかかる発表や討議
2.新聞やニュースから得た時事問題にかかる発表や討議
3.調査事例発表
上記3点を通して、中小企業が抱える様々な問題や関連する社会的課題を理解し、文献や資料を利用しながら的確に説明できる者については、講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S(90点以上)、A(80点以上)、B(70点以上)、C(60点以上)による成績評価の上、単位を付与する。

【成績評価の方法】
各回に発表した内容と討議への貢献度(50%)、調査事例発表(2月に実施)の内容と討議への貢献度(50%)をもとに総合的に評価を行う。

課題・試験結果の開示方法
学生の求めに応じて適宜行う。
履修上の注意・履修要件
中小企業や地方活性化といった問題に加え、国内外の政治経済の動きに高い関心を持っていることが望ましい。
実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。