シラバス情報

授業科目名
放射光動的構造解析学
(英語名)
Protein Crystallography and structural Dynamics
科目区分
生命科学専攻・生体物質構造解析学・選択科目
対象学生
理学研究科
学年
1年
ナンバリングコード
HSSML5MCA1
単位数
2.00単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2025年度後期
担当教員
吾郷 日出夫
所属
非常勤講師
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
該当なし
オフィスアワー・場所
講義終了後の講義室、もしくは、平日に理化学研究所 放射光科学研究センター 構造生物学研究棟310
連絡先
hideo.ago@riken.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
研究科DP
1◎/6〇
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
講義目的:生体高分子を対象とした動的X線結晶構造解析の実験立案ができる。
到達目標:結晶からの回折の仕組み、回折分解能に影響する要素、回折実験手法、回折強度データ評価法等のX線結晶構造解析の基礎を説明できる。前述のX線結晶構造解析の基礎を踏まえた上で、生体高分子動的構造解析を実施するための要件を説明できる。
授業のサブタイトル・キーワード
講義内容・授業計画
生命機能の理解という生物学の大きな目的の実現に、生体高分子の構造研究は重要な意味を持つ。なぜなら、生体高分子はその構造によって特徴付けられた機能を示すだけでなく、他の生体高分子と複合体となり新しい構造を構築してより複雑な機能を担ったりできるからである。

X線結晶構造解析は生体高分子の主要な構造研究手法の一つであり、サブオングストロームの精度の精密構造解析や、機能を発揮している最中の構造変化の追跡も可能である。本授業では全5回(各回6時間)の集中講義の中で、X線結晶構造解析の基礎知識から動的構造解析の鍵となる放射光の時間構造の利用等について学ぶ。

(1)X線と放射光光源
(2)結晶の幾何と対称、結晶によるX線回折
(3)動的X線結晶構造解析への展開1
(4)動的X線結晶構造解析への展開2
(5)動的X線結晶構造解析への展開3

対面講義では、学生が特にPCを持ち込む必要はない。
聴講にあたっては生成 AI の利用について制限を設けない。
                                   
   

教科書
講義内容に関する資料を都度配布する。
参考文献
  • ⽇本放射光学会誌 Vol.29, No. 4, July 2016, ⼩特集「⽣体⾼分⼦の美結晶構造解析における技術⾰新」(http://www.jssrr.jp/journal/29-4.html)
  • ⽇本結晶学会誌 Vol. 59, No. 1, 2017, 特集「SACLA」( https://www.crsj.jp/journal/Vol59/index-59-1-j.html)
  • ⽇本結晶学会誌 Vol.52, No. 1, 2010, 特集「構造⽣物学研究の新展開」(https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jcrsj/52/1/_contents/-char/ja/)
  • ⽇本結晶学会誌 Vol.38, No. 1, 1996, 特集号( https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jcrsj/38/1/_contents/-char/ja/)
  • 放射光ビームライン光学技術入門「はじめて放射光を扱う利用者のために」、日本放射光学会、大橋治彦・平野馨一 編
  • X線・中性子による構造解析、東京科学同人、大橋裕二 編著
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
講義の各テーマについて12時間程度を目処とする事前事後学修時間を確保すること。講義開始時に前回の講義内容で理解が難しかったところなどに関する質問時間を設ける。事後学修によって疑問点を明らかにしておくことが求められる。配布資料に事前に目を通すことを推奨する。
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない。
成績評価の基準・方法
  • X線と物質の相互作⽤、結晶を使った動的構造解析の必要条件等を説明できるものに単位を認定する。
  • 評価は試験をもって行い、得点と評価の関係は次のとおり。
S(90点以上)、A(90点未満、80点以上)、B(80点未満、70点以上)、C(70点未満、60点以上)
  • 試験の解答作成において生成AIを使用してはならない。
課題・試験結果の開示方法
授業評価アンケートの教員コメント欄に記載する。
履修上の注意・履修要件
実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。