シラバス情報

授業科目名
生活援助論
(英語名)
Foundation for Nursing Practice: Theory
科目区分
専門教育科目
-
対象学生
看護学部
学年
1年
ナンバリングコード
ANNBN1MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2025年度前期
担当教員
小西 美和子、岡田 奈緒、大谷 智恵
所属
看護学部
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標3
オフィスアワー・場所
授業後(教室内)、および演習後(実習室内)
連絡先
小西美和子(miwako_konishi●cnas.u-hyogo.ac.jp)
●を@に変換のこと

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
3◎/2〇
研究科DP
全学DP
教職課程の学修目標

講義目的・到達目標
この科目の位置づけは、看護の基礎科目であり、援助を行う上での看護の基本的機能を学ぶ科目である。前期科目の看護学概論、老人看護概論、コミュニティヘルスケア看護実習と関連のある科目である。

【講義目的】
看護は、健康のあらゆるレベルにおいて個人が健康的に正常な日常生活ができるように援助することである。そのためケアの対象となる人々の生活を理解することは必要不可欠である。本講義では人々の生活を構成する要素、成り立ちを知り、人々の生活を取り巻く環境のみならず、健康状態の違いが生活に及ぼす影響についても理解を深める。人々の日常生活援助を行うために必要な看護の基本的機能に基づいた援助について授業と演習を通して理解を深めることを目的とする。

【到達目標】
1.人々の生活を構成する要素、成り立ち、生活を取り巻く環境について説明できる。
2.人々の健康状態の違いが生活に及ぼす影響について説明できる。
3.日常生活援助を行ううえで求められる看護の5つの基本的機能(①環境調整、②ボディメカニクス、③安全・安楽、④コミュニケーション、⑤倫理)において、とくに①②③④について知識や根拠について説明できる。
4.演習では、日常生活動作を援助するための看護援助技術の内、環境調整技術、体位変換技術、移動援助技術を体験する。援助を受ける療養者体験から、看護職に求められる姿勢・態度について根拠をもって説明できる。





授業のサブタイトル・キーワード
日常生活援助技術に求められる看護の5つの機能(①環境調整/②ボディメカニクス/③安全・安楽/④コミュニケーション/⑤倫理)のうち、①②③④
人間と生活
生活と健康
生活と環境
ADL(日常生活動作)
講義内容・授業計画
 Ⅰ.講義内容
本講義は、日常生活援助を学ぶ上で基本的な知識および技術について学習する。講義で得られた知識や技術を関連させるため、講義後に演習を組み入れている。

Ⅱ.授業計画
当授業は、実践的教育に該当する。
講義・演習についてはUNIVERSAL PASSPORTのコース管理を用いて進めていく。この科目は基本的に2コマ連続で進める。

1-2.   [講義] ガイダンス
           生活の定義について
      人が安心して生活していくために必要な要素について
    《健康と社会・生活、1部2章》
3-4.    [講義]平時と災害時における人々の生活について考える
    ヘンダーソンのニーズ論について
            ADL, IADL, QOL
     《健康と社会・生活、1部2章》
5-6.   [講義]  看護の基本的機能:①環境調整、②ボディメカニクス
    ナイチンゲールの看護論について
         物的環境:病室の環境のアセスメントと調整
      ベッド周囲の環境整備
   看護の基本的機能:②ボディメカニクス
   ベッドメーキングの技術とボディメカニクス
   《基礎看護技術Ⅱ・第1章、4章 》 
7-8.     [演習]  実習室オリエンテーション/快適な療養環境を作るために必要な技術:ベッドメーキング・環境測定/作業域・作業姿勢・作業面に関する測定[演習](実習室A/実験室B)
           *1学年を2グループに分け、1技術1コマで交代し、演習を行う  
9.     [講義]移動の援助技術/体位保持、体位変換技術(ADLの違いによる援助内容の違いを考える)
           看護の基本的機能:②ボディメカニクス、③安全・安楽について
   《基礎看護技術Ⅱ・第4章、5章 》
10.    [講義]視覚障がい者の人の移動の援助について考える「ゲストスピーカーによる講義と演習」
11-12. [演習]体位変換/ 車椅子による移動 ・視覚障害者の移動の支援、(実習室A/実験室A)
        *1学年を2グループに分け、1技術1コマで交代し、演習を行う
13-14. [講義]演習の振り返り
    ADLの違いが援助の方法に違いがあること(=個別性)について
    視覚障害者の生活
    車椅子での移動が必要な人の生活
    体位変換が必要な人の生活
           看護の基本的機能:④コミュニケーション
15.       [講義]まとめ:人の生活を援助すること、看護とは何か[講義]

定期試験

【生成AI使用について】
この授業におけるレポート作成にあたって、生成AIの使用は認めない。
教科書
1.任和子:系統看護学講座専門Ⅰ 基礎看護技術Ⅱ 基礎看護学③ 第18版 医学書院 2023

2.任和子、井川順子:根拠と事故防止からみた基礎・臨床看護技術 第3版 医学書院 2021





参考文献
川口孝泰、佐藤政枝、小西美和子:演習を通して伝えたい看護援助の基礎のキソ 医学書院 2013(図書館にあり)
平野かよ子、本多敏明:ナーシンググラフィカ 健康支援と社会保障① 健康と社会・生活 第6版 2024
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【事前学習】(各授業60〜90分)
授業の事前学習は60〜90分程度を要する課題を提示する。授業前には授業に関連した知識の整理を自らで行う(60分程度)。
演習は反転授業を基盤としているため、とくに予習を重視している。看護技術内容の予習は、教科書内の知識/動画の確認、educational video onlineによる動画の確認、これらを合わせて自己学習を行う(90分程度)。

【事後学習】(各演習30〜60分)
演習後のレポートは、演習の体験(療養者役、看護師役)を振り返り、自らで課題を導き、その課題に対する対策について、文献をもとに論述する内容を90分程度を要する課題を提示する。
アクティブ・ラーニングの内容
本科目は、22グループ(1グループ4〜5名)をランダムに編成し、授業・演習ともにグループを固定して学ぶ。
講義時間内にはグループ単位で話し合う時間を2〜3回設定し、グループでの学びとともに、クラス単位で学びあうことを意識している。
演習時間内では、予習してきた内容をグループで実践すること(反転授業)により、自己学習での学びを深める。療養者役、看護師役を決め、技術習得およびそれぞれの体験からの学びを共有する。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
人々の生活について多角的に捉えることができ、人々の生活を援助するうえで看護の基本的機能を理解し、日常生活援助技術について根拠に基づく知識を説明できた者に単位を授与する。
【成績の方法】
成績評価は1,2で行う。
1.筆記試験(60%)
・筆記試験では、人々の生活を取り巻く環境、看護の対象を援助するうえで必要となる看護の基本的機能の5つに関する知識を問い、理解を評価する。
2.各演習のレポート(40%)
・演習レポートは、演習内での体験を記述できているか、また体験の振り返りを根拠づけながらレポートに記述できているかについて、評価する。

□UNIVERSAL PASSPORTのコース管理に提示された各演習レポートについては、毎回個別に点数を公表し、全体にフィードバックを行う。

□到達目標に掲げた必要な知識、技術について、1,2の合計の9割以上をS、8割以上をA、7割以上をB、6割以上をC、6割以下をDと評価する。

課題・試験結果の開示方法
1.UNIVERSAL PASSPORTのコース管理に提示された各演習レポートについては、毎回個別に評価内容を公表し、全体にフィードバックを行う。またレポートの評価指標はユニバーサルサポート内で提示するとともに授業内でも説明する。
2.試験結果については、学生の開示の希望があれば、開示する。

履修上の注意・履修要件
1.講義には予習・復習をしたうえで講義に出席すること。予習については講義中に使用することがあるため、印刷するかPC・スマホ等で手元で確認ができるよう準備してください。

2.演習では、事前に配布している予習編を活用し、技術についてイメージができるように教科書内の動画、educational video onlineを視聴した上で事前準備をして演習に臨んでください。

3. やむを得ず欠席する場合は、必ず連絡(メール)を入れること。無断欠席はしないようにしてください。演習を欠席した場合、自己演習となります。
  希望する場合は教員に連絡し日程調整を行ってください。

※学校感染症、新型コロナウイルス関連の欠席については必ず担当教員まで連絡をいれてください。
実践的教育
臨床看護師としての経験をもつ教員が日常生活援助技術に関して講義、演習を行う。
備考










英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。