物理化学Ⅰ

Physical Chemistry I

専門教育科目／教職課程科目

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工学部

2年

HETBO2MCA1

2単位

講義 (Lecture)

2025年度前期

山本 宏明

工学研究科

日本語

目標7／目標9／目標13

火曜10:30-12:00・書写C503研究室

hyama@eng.u-hyogo.ac.jp

3◎

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目標１:磨き続ける力

[講義目的]
物理化学は，物理学の理論と物理的測定方法を化学に導入して物質の構造，物性，反応の理論的体系を構築する学問である．物理化学は，化学物質の性質あるいは化学現象について精密な測定と理論解析を通して，化学の関連する現象を解明する基礎概念を導きだしている．理工系学生が身につけなければならない必須学問の一つである．この物理化学Ⅰでは，自然界におけるエネルギーの流れ，反応の進む方向や平衡を論ずる化学熱力学について学び，上級学年で学ぶ様々な専門科目を履修するための基礎力を養うことを目的とする．

[到達目標]
熱力学の基礎理論を修得すること，および，習得した理論に基づき物質の変化や化学的な変化を説明できるようになること，その熱力学量を定量化して分析できるようになること．

サブタイトル：物質やエネルギーの流れを理解する力を身につける化学熱力学の基礎学問
キーワード：仕事，熱，エネルギー，エンタルピー，エントロピー，ヘルムホルツエネルギー，ギブズエネルギー，カルノ−サイクル，クラウジウスの不等式

[講義内容]
物理化学は，化学反応や物質の変化などの諸現象を理解するための基礎となる必要不可欠な学問分野である．本講義では，化学における平衡を説明するために必要な仕事や熱の出入りに関する熱力学を理解する上で重要なエントロピー，エンタルピー，ギブズエネルギーなどの基本概念を導入する．また，これらの諸量の間の関係を導き出すことでや物理的・化学的変化の自発性の起源やその熱力学諸量を定量化して利用する方法について講義を行う．

[授業計画]
1.ガイダンス　本講義の目標と概要
2.気体の諸法則と理想気体および実在気体の性質
3.熱力学第１法則
4.熱・仕事・内部エネルギーの関係　
5.エンタルピーの導入，断熱変化
6.熱化学：標準反応エンタルピー　
7.エンタルピーの温度依存性
8.中間試験と前半のまとめ
9.状態関数と完全微分，断熱変化
10.熱力学第２法則：エントロピーの導入
11.カルノーサイクル
12.ヘルムホルツエネルギーとギブスエネルギー
13.ギブズエネルギーの性質-温度依存性-
14.ギブズエネルギーの性質-圧力依存性-
15.ジュールトムソン効果と後半のまとめ

※中間試験と期末試験を実施する
※パソコンの利用：講義資料の閲覧に使用しても可
※生成系AIの利用については教員の指示に従うこと．生成系AIによる出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない．生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない，又は認定を取り消すことがある
※教職課程の必修科目である

物理化学（上），アトキンス著（千原ほか訳），東京化学同人：生協にて購入

化学熱力学　香山滉一郎　アグネ技術センター（図書館にあり）

【予習】テキスト・配布講義資料の関連部分の事前読み込み（15ｈ）
【復習】課題・レポート作成（計30ｈ），講義内容の理解を深めるため，該当部分のテキスト・配布講義資料を読み直し（15 h）

採用しない

【成績評価の基準】
熱力学の基本法則を理解し，変化や化学反応の方向性を説明でき，その熱力学諸量を定量化できる能力を養った者に単位を授与する．講義目的・到達度目標に記載する能力（知識・技能，思考力，判断力，表現力等）の到達度に応じてS（90点以上），A（80点以上），B（70点以上），C（60点以上）の成績を与える．
【成績評価の方法】
課題・レポート20%，中間試験40%（8回目の講義時に実施），定期試験40%（試験期間内に実施）を基準として，受講態度（積極的な質問等）を含めて総合的に評価する．

課題・レポート・中間試験は、原則次回の講義内で解説・コメントする．定期試験は，模範解答をユニバーサルパスポートのクラスプロファイル機能を使って示す．

・講義内容・授業計画に記載したテキスト等の該当箇所などについて、十分な予習・復習をして講義に出席すること
・特に授業中に指示した課題については内容を十分に理解すること
・授業欠席の際，病院の領収書でよいので後日提出すること

該当しない