シラバス情報

授業科目名
現代物質科学特論Ⅱ
(英語名)
Modern material sciencesⅡ
科目区分
専門教育科目
-
対象学生
理学部
学年
学年指定なし
ナンバリングコード
HSSBA3MCA1
単位数
2.0単位
ナンバリングコードは授業科目を管理する部局、学科、教養専門の別を表します。詳細は右上の?から別途マニュアルをダウンロードしてご確認ください。
授業の形態
講義 (Lecture)
開講時期
2025年度前期
担当教員
石井 和之、阿部 正明、藤原 哲晶
所属
非常勤講師
授業での使用言語
日本語
関連するSDGs目標
目標7/目標9
オフィスアワー・場所
講義後
講義室または講師控室
連絡先
阿部正明:mabe@sci.u-hyogo.ac.jp

対応するディプロマ・ポリシー(DP)・教職課程の学修目標
二重丸は最も関連するDP番号を、丸は関連するDPを示します。
学部DP
1◎/2◎/3◎
研究科DP
全学DP
1-1◎/1-2◎
教職課程の学修目標
目標1:磨き続ける力

講義目的・到達目標
【講義目的】
本講義は遷移金属錯体と有機金属錯体の性質や反応・機能を理解するための基本的な原理・考え方を学ぶことを目的とする。金属イオン(あるいは原子)が様々な配位子(無機イオンや有機化合物など)と結合することにより形成された化合物、すなわち金属錯体は、様々な機能を有する分子として生命活動から工業的な物質生産にまで深く関わっている。本講義では、金属錯体の様々な性質や反応・機能に焦点を当て、これらの事象を理解するための原理・考え方を学ぶとともに、より広範な研究領域、すなわち物理化学・有機化学・生化学・分析化学・触媒化学等との関連性についても理解を深める。

【到達目標】
遷移金属錯体に関する基本的な理解を深め、その構造と反応および機能の基本原理ならびに応用性について説明できるようになること。
有機金属錯体に関する基本的な理解を深め、有機金属触媒による結合形成反応や二酸化炭素の資源化について説明できるようになること。
授業のサブタイトル・キーワード
【キーワード】
金属錯体、光化学、有機金属錯体、錯体触媒
講義内容・授業計画
【講義内容】
1回から第8回では遷移金属錯体の基礎を体系的に解説するとともに、金属錯体の光化学・光機能について講義する(石井教授)。第9回から第15回では有機金属錯体の基礎を講義したのちに、有機金属錯体における重要な素反応、二酸化炭素の資源化に資する結合形成反応について解説する(藤原教授)。

【授業計画】
  1:金属錯体の機能の紹介
  2:結晶場理論・配位子場理論
  3:金属錯体の光化学ー様々な電子状態、いろいろな色(配置間相互作用)
  4:金属錯体の光化学ー蛍光・燐光、励起状態動力学、ユニット間相互作用(エネルギー移動・電子移動)
  5:金属錯体の反応
  6:有機金属錯体
  7:生物無機化学
  8:機能性分子化学 〜発見・展開・社会実装〜
  9:二酸化炭素の基礎知識
10:有機金属錯体の基礎(分子軌道,配位子場,18電子則)
11:有機金属錯体における配位子の種類と役割
12:有機金属錯体の重要な素反応1(酸化的付加,還元的脱離)
13:有機金属錯体の重要な素反応2(トランスメタル化,付加・脱離)
14:有機金属錯体による二酸化炭素の資源化1 (炭素-水素結合形成)
15:有機金属錯体による二酸化炭素の資源化2(炭素-炭素結合形成)
  銅錯体触媒を活用する不飽和炭化水素のホウ素化並びにケイ素化反応の開発

[生成系AIの利用] 生成系AIの利用については教員の指示に従うこと。生成系AIによる出力結果をそのまま課題レポートとして提出してはいけない。生成系AIによる出力をそのまま提出したことが判明した場合は単位を認定しない、又は認定を取り消すことがある。
教科書
配付資料(ユニバーサルパスポートで配布)
参考文献
「基本無機化学(第3版)」東京化学同人
「東京大学工学教程 無機化学II 金属錯体化学」丸善出版
「金属錯体の光化学(錯体化学会選書2)」三共出版
「配位化合物の電子状態と光物理(複合系の光機能研究会選書1)」三共出版
「配位子場理論とその応用(物理科学選書)」裳華房
事前・事後学習(予習・復習)の内容・時間の目安
【予習】配付資料を事前に学習する(30h)。
【復習】講義内容の理解を深め定着させるために配布資料やテキスト教材を復習し(15h)、レポートを作成する(15h)。
アクティブ・ラーニングの内容
採用しない。
成績評価の基準・方法
【成績評価の基準】
講義目的・到達目標に記載する能力の到達度に基づき、S(90点以上), (80点以上), B(70点以上), C(60点以上)による成績評価のうえ、単位を付与する。

【成績評価の方法】
講義中に示すレポート課題の提出とその内容により判定する。
課題・試験結果の開示方法
課題については講義内でコメントする。
履修上の注意・履修要件
無機化学IおよびII、有機化学ⅠおよびⅡ、物理化学IおよびIIのいずれかを履修していることが望ましい。
実践的教育
該当しない。
備考
英語版と日本語版との間に内容の相違が生じた場合は、日本語版を優先するものとします。